黒柴スポーツ新聞

ニュース編集者が野球を中心に、心に残るシーンやプレーヤーから生きるヒントを探ります。

ボルトも山中慎介も負けたから大阪桐蔭も?~強者敗退ドミノどこまで

強者も敗れることがある。勝負事だから。ウサイン・ボルトしかり、山中慎介しかり。二人はそれを忘れてしまうくらい強かった、ということだ。

ボルトはラストレースで脚を傷めた。爆発的な走りの負荷は、それだけ肉体を追い込んでいたのだ。しかし、最後を勝利で飾るよりも、完全燃焼した感があり、最後の最後でボルトに好印象を持った。

山中慎介の敗戦はどのくらいの人が予想しただろうか。ここまでの防衛戦すべてを見た訳ではないが、きょうはやけにベタ足というか、フットワークを使わなかった印象だ。1ラウンドから倒しにかかっているように見えた。


山中慎介の代名詞は神の左。しかし、伝家の宝刀を抜けばいつでも勝てるという気持ちはなかったか。左はぼつぼつ当たってはいたが挑戦者は倒れなかった。

ボクシングをしたことないド素人なりに思う。村田諒太もそうだったなあと。いい感じで相手を追い詰めながら荒々しくは攻めない日本人ファイター。きょう山中慎介と戦ったルイス・ネリは爆発力があった。振り回しているようにも見えたが何発も山中慎介の顔面に当たってしまった。

101%のプライド

101%のプライド

きょう勝てば13連続防衛の日本記録だったことから解説に具志堅用高が呼ばれていたが、最後のピンチの時は解説するより「ガード、ガード!」とセコンド的になっていた。恐らくファンも同じことを思ったはずだ。

「タオル早かったな」と具志堅用高はセコンドの選択を評していたが、ダウンは時間の問題だった。次があるからこそセコンドは試合を止めたに違いない。山中慎介を立たせていたのはチャンピオンとしてのプライドだけ、に見えた。


あんなに速かった人も最後は銅メダルだったし。脚も傷めたし。
あんなに強かった人もノックアウト寸前だったし。
強者はいつまでも強者じゃないとしたら。


それでも大阪桐蔭は勝ってしまうのか。ボルトも山中慎介も負けるんだから、あり得るな、と思った、という話。最右翼は済美と見たがどうだろう。もしくは横浜を倒した秀岳館、もしくは試合巧者の智弁和歌山か。いや、伏兵的に明徳義塾……そのためにもまずは前橋育英を倒してもらわないと。強者敗退ドミノ、どこまで行くのだろうか。
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阿部慎之助2000安打からの巨人監督待望論

小学生の時は毎日バッティングセンターへ。中学生の時は自宅前でティー打撃。休憩なしで2000球打ったこともあった……と、14日付の阿部慎之助の記事で読んだ。阿部慎之助は8月13日の広島戦でプロ野球49人目の2000安打を達成したのだ。

筆者は200勝とか2000安打関連記事が大好きなのだが、阿部慎之助の場合は何だか感動が少なかった。17年もやっていたのに何だと言われそうだが、ヒットメーカーの印象はない。むしろ強打者。ホームランは386本。下手したら400号を打った時の方が「おおっ」と思うかもしれない。

ネット上やテレビでざっと阿部慎之助2000安打報道をウォッチしたが、捕手でありながら、というのが定番だ。確かに激務である。


しかし、阿部慎之助本人はキャッチャーを続けていなければここまでできていないと言う。出場機会なり、打席での読みにつながっているのだ。

人が何と言おうとその環境が居心地いいのかどうかは本人次第である。


そしてその環境の価値や大変さはやったことがある人にしか分からないし、やった人なら理解できる。


例えば。きのう、阿部慎之助の2000安打をカープファンも祝福してくれたが、広島のダグアウトから一人だけ一歩出て拍手を送った選手がいる。


石原慶幸。いぶし銀キャッチャーである。石原慶幸阿部慎之助の2000安打を「うれしい」とまで言っている。「人とは違う感情もある」とも。阿部慎之助もそう言われたらうれしいだろう。

阿部慎之助は故障から一塁手への転向を余儀なくされたが、後悔はないという。野球ができているからだ。大事にしていたものを失う代わりに、何かは守る。人生はその繰り返しにも思える。阿部慎之助は現役続行の道を選んだ。

プロ野球選手ではピッチャーでは無理だが打者ならと転向するケースがある。うまく打てるかどうかの前に、整理しなければならないのは投手としてのプライドだろう。


それを守って現役を終えるか。いったん区切りをつけて打者に活路を見いだすか。もっとも元々打つのがうまい人の中に勝負に行くのだから厳しい選択肢ではあるのだが。


筆者が好きな近藤真一(近藤真市)は初先発ノーヒットノーラン男だがいよいよ投手としては区切りをつけざるをえなくなった。一説によれば星野仙一に「誰にもできないことをしたのだから、投手近藤で終えるのがいい」と言われている(Wikipedia、要出典)。そういう考えもある。

近藤真一が打者に転向していたらどうだったかというのは誰にも分からない。今、近藤真一が中日の投手コーチをやっているという事実があるのみだ。


阿部慎之助はキャッチャーに区切りをつけたからこそ2000安打があった。あとは巨人がチームとしてどうキャッチャーをつくっていくかだ。


後継者の筆頭は小林誠司なのだが、阿部慎之助にグアムの自主トレに連れていってもらっていることから「こんなに成績で申し訳ない」と思っているという。申し訳なく思わないよりはましだが、「思う」より「やる」でなければならない。

意外だったが巨人の生え抜きによる2000安打は37年ぶり5人目という。小笠原道大清原和博なんかもいたが生え抜きじゃないとこんな扱いなんだなと寂しくなった。松井秀喜の場合はメジャーリーグの成績を含んでの2000安打だがらカウントされない。小笠原や清原とは違う。

興味深いのは掛布雅之が「名門なゆえに長くやる難しい面がある」(スポーツ報知記事)と阪神や巨人でプレーし続ける大変さを語っていたこと。私も田淵さんも、と。それはタイガースだからだよというツッコミが聞こえてきそうだが、阪神には阪神の、巨人には巨人なりの難しさがあるのだろう。OBもいっぱいいるしな。やはり経験者が語ると実感がこもっている。

阿部慎之助の次なる目標は2500安打と400本塁打だそうだ。あと500安打はどうかと思うが400本塁打まではあと14本(8月13日現在)だから無理ではない。


筆者は予想する。阿部慎之助高橋由伸監督の後任になる。それくらいのキャリアはある。優勝経験もある。努力の人だし、ファンも歓迎してくれると思うがいかがだろうか。あとは突然やめさせられた高橋由伸の二の舞にならないよう、阿部慎之助が自分のタイミングで引退することを願うばかりである。

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明徳義塾がようやく取れた27個目のアウト~第99回甲子園、日大山形を延長12回で振り切る

きょうは明徳義塾日大山形戦。ブログに書きたくて急いで帰宅。カーラジオで、負けていた明徳義塾の同点打の場面を聞き、帰宅したのは8回裏だった。明徳義塾はピンチだったが何とかしのいだ。

明徳義塾の9回表の攻撃は先頭が出塁するも送りバント失敗でダブルプレー。ツーアウトから死球でランナー一塁となった。死球のランナーが出るも後が続かず9回裏へ。


外野の照明が灯る。明徳義塾の二番手、市川君の調子は悪くなさそうだ。三者凡退で延長に突入した。市川君を初めて見た時の記事はこちら。
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明徳義塾10回表の攻撃。西浦君の打球はショートのエラーを誘った。4番谷合君に期待が集まるもタイミングを外されツーアウト。しかし次打者の時に西浦君が盗塁。勝ち越しのチャンスだったが今井君のいい当たりはレフトが地面すれすれでナイスキャッチ。お互い譲らない。


日大山形は10回裏、ランナー1塁から長打でサヨナラかと思われ、しかも中継が乱れたが二、三塁止まり。次打者の当たりも強かったが二塁手がバランスを崩しながらも根性でさばきスリーアウト。さすが明徳義塾である。
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12回表の明徳義塾は先頭が出塁し送りバントが成功。勝ち越しのチャンスだ。四球を選び一死一、二塁で西浦君。しかしセンターフライ。谷合君はショートゴロだったが遊撃手は追い付きながらも無理な送球がたたり一、二塁間へコロコロコロ……。この間にランナーが帰り勝ち越し。さらに2点入り3点差になった。


さあ12回裏。日大山形もツーアウトから一、二塁と粘る。しかし反撃もここまで。内野フライでゲームセット。明徳義塾が初戦を突破した。


この日のポイントはやはり12回の谷合君のショートゴロ。あれを無理して投げる必要があったのか、ということになろう。しかしNHKのテレビ解説でも言われていたが、いっぱいっぱいだったからのプレー、勝ちたいがためのプレーだから責められないのだ。無理な態勢(そもそもショートはよく追いついた)からさらにアウトを狙って投げた(セカンドに向けてなのかどうかは分からないが)。だから日大山形ナインは負けたけれど誰もショートを責めないと思う。


同じミスでも精いっぱいのミスは責められない。そもそもミスをしようとしてする人はいない。そこは高校球児ではないわれわれも心しておきたい点だ。あとからあーだこーだいうのはフェアじゃない。それに第三者だとしても外野から好き勝手に指摘ばかりしてもいけない。プレーヤーにもなれないのに評論家になってはいけない。なお、プロのアスリートは別。彼らはプロだから批判も受けねばならない。高校球児とは立ち位置が違う。
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あのショートゴロを捕球してからバランスを崩しながら放り投げた時の感覚。ボールがあさっての方向に飛んでいく様をどんな気持ちで見ていたのか。きっと自分を責めたことだろう。これからも責め続けるかもしれない。明徳義塾二塁手がど根性で踏ん張ってセカンドゴロをさばいてサヨナラ負けを回避できたが、日大山形は踏ん張って投げた球がそれて勝ち越し点を与えてしまった。12回を戦って、明暗を分けたのはこのワンプレーで、まさに紙一重の勝負だった。だからこそ日大山形ナインは悔しいのだろうけれど。

試合後の監督インタビューで馬淵史郎監督は試合中、選手に「27個目のアウトを取るまで試合は終わらないんだぞ」と伝えたという。それはセンバツ早稲田実業に9回2死からのピッチャーゴロを北本君がさばききれなかったことを指している。
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そうだった。この試合は明徳義塾センバツで取れなかった27個目のアウトを取りにきた意味もあったのだ。北本君は序盤打たれたとはいえ、帰ってきた甲子園で先発して、チームが勝った。これで少しは胸のつかえがおりたのではないか。


絶対に選手を責めない名解説者・鬼嶋一司さんだったらあのショートゴロの悪送球をどう評価しただろうか。
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エラーの借りを返しにきた人。エラーをして甲子園を去る人。甲子園は気が遠くなるほどこれを繰り返した。栄光と後悔の歴史。絶妙なタイミングで繰り返されられるからこそ、多くの人が引き付けられる。


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やるべき時にやれるのが実力~第99回甲子園、波佐見-彦根東の勝敗を分けた3塁ゴロ

第99回夏の甲子園が始まった。開幕試合は波佐見(長崎)ー彦根東(滋賀)。ともに県立であり、試合を見始めた時はまだ0-0だったのでどちらを応援するわけでもなく見ていた。波佐見は4番内野君の今大会第1号で先制したが彦根東が吉本君の3ランで試合をひっくり返したので、波佐見を応援することにした。

 

試合は6-5で彦根東が逆転サヨナラ勝利を収めた。試合を決めたのはそこまで4打席凡退した4番打者・岩本君だった。波佐見の4番は2回の先制ホームランに加え、7回には起死回生の逆転タイムリーを放って合計3打点。9回に入るまでは「勝敗を分けたのは4番の差」をネタにブログを書くつもりだった。

 

解説の長野哲也さんも言っていたが両チームしっかり狙い球を打って少ないチャンスをものにしてミスらしいミスもなかった好ゲームだった。岩本君の最後のライト前タイムリーもライトから好返球があり、2塁ランナーも間一髪の生還。勇気をもって3塁を回ったことがよかった。じゃあ何が勝負を分けたかと考えたが「運」という結論になった。

 

勝負の分かれ目は9回1死一、三塁からの朝日君の3塁ゴロと見た。ランナーが3塁にいてスクイズも考えられたがバッターは打ちに行った。ここでゴロを打ったのがポイント。試合後の監督インタビューによればサインはランエンドヒット。ここでゴロを打てたのが大きい。

 

当たりがいくら良くてもライナーでゲッツー、試合終了という最悪パターンだってありえた。ただ、「1点を取る練習」はしてきた、と彦根東の監督は話していた。練習をしておかないのは最悪だが、練習をした上で、本当にやらねばならない時にできるのが本当の実力だと思う。

 

あの3塁ゴロはボテボテだったこともよかった。当たりがよければ3塁ランナーはホームに帰れず、アウトカウントは一つ増えたはずだ。フライでもライナーでも強い当たりの3塁ゴロでもなくボテボテの3塁ゴロ。彦根東には運があったと思う。

 

彦根東の4番・岩本君は第4打席まで凡退。6番バッターが3ランを打ったからよかったものの負けていたら責任は感じていたはずだ。しかしチームメイトがつないで最高の場面で打席が回ってきた。ここで打てば過去の4打席はチャラになる。それどころかヒーローだ。

 

波佐見は同点に追いつかれた9回2死から、粘投してきた先発の背番号10・隅田君から背番号1・村川竜君にピッチャー交代。この場面で起用されるのは信頼の表れだ、と解説の長野哲也さんは言っていたがこれがこのチームの継投なのだろう。村川竜君の投じた最後の1球は外角に投じられたがシュート回転をしながらやや内側に入ってきた。このへんが彦根東にあった二つ目の「運」だ。

 

それにしてもよく最後の最後に岩本君が打った。たまに4番バッターを「4番目のバッター」と特別視しない言い方がされるがやはり4番やエースというのは試合を託される人のことを言うのだ。チームメイトの粘りで最後に打席が回ってきた岩本君自身にも運があった。それを実力でものにしたのだった。

 

試合後のクールダウンで波佐見の先発・隅田君はサヨナラヒットを打たれた村川竜君とキャッチボールをしていた。あのキャッチボールで二人はどんな会話をしたのだろう。打たれた村川竜君は「すまん」と思って隅田君にボールを放っていたのだろうか。

 

「おまえが打っていれば」

「おまえが打たれていなければ」

「おまえが守れていれば」

 

3年間苦楽を共にしたチームメイトであればラストプレーを責めるという行為はないのだろうか。このあたりは高校野球経験者に聞いてみたいところだ。

 

第99回夏の甲子園を開幕延期に追い込んだ台風5号の影響で出勤日と休日が変更になった筆者だが、好ゲームになった開幕試合を自宅でじっくり見られたのは運があったということか。どれだけリアルタイムで試合を見られるか分からないがこの夏もできるだけ高校野球を楽しもう。

 

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ボルトに有終の美を飾らせなかったガトリンのKY走

ちょっと横になった。ハッと目が覚めたらガトリンが星条旗をまとっていた。ボルト敗戦。熱い戦いを見逃してしまった。

世界陸上男子100メートル準決勝でアメリカのコールマンがボルトと互角の走り。織田裕二に言われなくても、ひょっとしたらひょっとするなと思った。しかし、ガトリンとは……ガトリンの意地には素直に敬意を表したい。


スーパースターの引退レース。観衆はみんなボルトが有終の美を飾ることを期待していた。


ボルトは個人でのラストランだから、ガトリンがリベンジできるとしたらこれがラストチャンス。ボルトの栄光の時代はすなわちガトリンが苦杯をなめ続けたことを意味する。

貴花田千代の富士を倒して引退に追い込んだように、ボルトを倒してコールマンというニューヒーローが生まれる、という筋書きが用意されたかに思えたがそこにガトリンが割り込んだ。


ガトリンの勝利が分かったとたん、大ブーイング。ガトリンは人差し指を口に当て「お静かに」とアピールした。


確かに空気が読めなかったのはガトリンのほうだ。しかし広島の地元優勝に水を指すホームランを放った坂本勇人みたいな人は嫌いじゃない。強い者やスターが常に勝つとは限らないのが、スポーツの側面でもあり、魅力でもある。

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見逃してしまったのに言うけれど、いい勝負だった。ボルトは歯を食いしばっていたし、ゴール時には胸を突き出した。勝ちにいったが負けた。ある意味引退に踏ん切りがついたのではないか。


やっぱり真剣勝負はリアルタイムで見なければ。TBSはボルトのラストレースを何度も流してくれたけれど、やっぱり興奮はできない。この夏、高校野球もできるだけリアルタイムで見ようと思ったことだった。。

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米子松蔭が戦う大阪桐蔭以外の敵とは~島根じゃないよ、鳥取だよ

いよいよ第99回夏の甲子園の抽選会。第4日目が激アツだとさっそく話題になっている。


第1試合 広陵中京大中京
第2試合 横浜-秀岳館
第3試合 興南智弁和歌山
第4試合 大阪桐蔭-米子松蔭


常連ばっかり。どちらが勝つのか想像がつかない。
第4試合を除いて。


とかいったら鳥取高校野球ファンに怒られるだろうか。


思い出す。鳥取八頭高校が秋田の角館と対戦した年。「最弱王決定戦」とまで言われていた。八頭にも角館にも失礼な話である。


黒柴スポーツ新聞では下の記事で、地方大会の運営について「1勝の格差」論は展開したものの、あくまでも激戦区の学校の救済策を求めているわけで、鳥取など参加校が少ないところをいじっているわけではない。
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ちょっとウケてしまったのは、今回調べ物をしていて気づいたのだが、かつて八頭高校がネットの掲示板で取り上げられていた際、かばわれたり、応援されているにも関わらず「島根をディスるな」「頑張れ島根」みたいに書かれていたこと。いやいや、鳥取と島根を間違えているあなた方が一番罪だよなあとつぶやいてしまった。


ともかく、よりによって大阪桐蔭。高校生同士だからやってみないと分からないが、米子松蔭がボロ負けでもしたら「大阪勢に枠を譲れ」ばりの乱暴な論が再び展開されかねない。それを阻止するためにも米子松蔭ナインにはさわやかな戦いと泥臭い粘りを期待したい。


激戦必至の第4日目は8月10日の予定だが台風の影響でどうなるか分からない。日程が読めないと、チケットをゲットするのも一苦労だろう。まあ筆者は実質お盆返上だから他人事なのだが。


どれだけ暑かろうがやはり生の観戦が最高だ。この夏、高知大会を見に行って実感した。一つは言えるのは日焼け対策はやるべし! よりによって1日2試合見た日に限ってカンカン照りで、今、腕の皮がむけている。軽傷で済んで何よりだった。
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暑いからと言って、間違ってもキャプテン翼日向小次郎みたいに肩までシャツをまくってはいけない。学生時代、一度甲子園のアルプススタンドで準々決勝4試合を見たが露出した皮膚が焼けて、ウルトラマンみたいになってしまった。湯船に入る時は前へならえをしていないとお湯が腕にかかって激痛だった。観戦したのは曇りの日だったのだが……アルプススタンド恐るべし。


ともかくこの夏は甲子園には行けそうもない。NHKを見ながらひたすらブログを書くしかないが、相変わらず、負けそうな方か、負けている方か、公立高校を応援するつもりだ。すべての出場校が全力でプレーできますように。


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高校野球にある「1勝の格差」~4勝で甲子園の明徳義塾、7勝で行けない大冠

2018年は夏の甲子園が100回の記念大会。例年の49代表からどれくらい記念枠が設定されるのか把握できていないが、埼玉県からは2校行けるという朝日新聞デジタルの記事を見つけた。


それは優勝、準優勝校という選出ではなく、南埼玉大会と北埼玉大会に分かれてそれぞれ代表を決めるという。


レベルが低くなるとかいう下世話な意味ではなく、甲子園を経験する学校が増えることは望ましい。一つは高校野球のレベルアップの観点から。もう一つは若者の人生のスパイスになるという観点から。

一方で、がく然とした。この夏、気合を入れて観戦した高知大会の参加校は28チーム(連合チームを含むため学校数では31)。参加校の多さで有名な神奈川大会は189チーム。これで果たして甲子園への道のりが平等と言えるのか?
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政治の世界では一票の格差が問題になっている。これになぞらえば「1勝の格差」と言える。


例えば高知大会を制した明徳義塾はシード校とはいえ4勝で高知代表になれる。試しに激戦区の大阪府大会を見てみると準優勝だった大冠高校は8回も試合をしたが決勝で大阪桐蔭に負けたから甲子園には行けない。4勝0敗は甲子園に行けるが7勝1敗では甲子園に行けないのだ。


白球に青春を費やす球児にとって1勝に格差などあるはずはない。しかし甲子園への行きやすさ(行きにくさ)は確実に存在する。そういう意味での「1勝の格差」である。


すべての地方大会を調べてはいないが鳥取大会の25チームが最少だろうか。あまりに少なかったら隣の県と合同で、例えば高知(2017年28チーム)・徳島(同じく31チーム)大会になってしまうかもしれない。これを足してもまだ、前述の埼玉大会分割バージョンの1大会参加校よりも少ない。


二つの県の合同大会は、選挙でいう「合区」である。ちなみに参院選の時の高知と徳島の合区は、二人の候補とも本拠地が徳島だったので、高知県民には「置いてけぼり」感が少なからずあった。これは人の感情として仕方ない話。同じように、例えば徳島の高校が高知・徳島の代表になったら、甲子園で応援する気になるのかなという懸念はある。また、高知ですらアウェー感がある明徳義塾が高知・徳島の代表になった場合、徳島県民は応援してくれるだろうか?


元々、高知や徳島には南四国大会があり、県代表になっても南四国大会で勝たないと甲子園には行けなかった時代がある(Wikipediaによれば1948年~1977年)。


あの梶本隆夫も多治見工業高校時代に岐阜1位になりながら三岐大会(三重・岐阜両県の上位2校ずつによる代表決定戦)で三重1位に勝ったのに三重2位には敗れ代表を逃している(ネタ元は三浦暁子さん著「梶本隆夫物語」)。そういうこともあり得るのだ。これはこれで残酷な話。もっとも梶本隆夫は淡々としていたらしいのだが。

梶本隆夫物語―阪急ブレーブス不滅の大投手

梶本隆夫物語―阪急ブレーブス不滅の大投手

今のところ各地方大会は成立しているが、少子化や過疎化で甲子園の地方大会が変形していく可能性があることも、高校野球ファンはちらっと頭に置いておきたい。

電撃トレードの谷元圭介は一本釣りされたのか、売られたのか~デキる人にしか声はかからない

谷元圭介日本ハムから中日への電撃トレードを、職場据え付けのスマホ(いろんな媒体にニュースを配信しております)の画面チェックで知った。最初、「中日」「谷元」の取り合わせに何かの間違いかなと理解できなかった。そして衝撃が走った。

谷元圭介の魅力とは。中継ぎで1億円を稼ぐ男、そう言えば分かるだろう。いつでもどこでも投げられる。タフな男。しぶさがたまらない。2016年の広島との日本シリーズでも登板。たよれる男なのだ。

トレードには出す側、受け入れる側、両球団の思惑がある。谷元圭介の場合は何だろう。まず相手が中日というのがキー。田島が抑えとして一皮向けつつあるが中継ぎ、抑えの不安定さが今の5位という順位の背景に思える。

指揮官が、投手コーチの経験が豊富な森繁和監督であることから、ピッチングスタッフの補強とすぐ分かる。もし中日から日本ハムに打診したトレードならばいい人材に目をつけたなと思う。

参謀 (講談社文庫)

参謀 (講談社文庫)

数字上はまだ逆転CSもあるのだから、トレード期限ギリギリとはいえ、自軍にもファンに対してもファイティングポーズを球団が示している。まだあきらめてはいないんだぞ、と。

きょう知ったが谷元圭介三重県出身で中部大学にいたという。そこまで計算していたら本当にいい人選だ。


一方、日本ハムファンの心境は複雑らしい。というのも日本ハムはベテランに対し遠慮なしのトレードを敢行する体質があるので「またか」という反応なのだ。MVPを取ったことがある吉川光夫もそうだし、あの糸井嘉男オリックスに旅立った。

これはいい悪いではなく考え方だ。新陳代謝を促しているから血管が詰まらず、定期的に優勝ができている。あとはファンがこの事実をどう消化するかだけなのだ。

ひとまず、日本ハムファンでもなく、谷元圭介が気になるだけの筆者はsmartnewsで見つけた中日ドラゴンズのトレードのお知らせを見てみた。そこには早くも中日の帽子をかぶった谷元圭介が。笑顔だった。


それを見た瞬間、泣きそうになってしまった。トレードがいつ伝えられたかは知らないが、そんなに前ではないだろう。笑顔ではあったが日本ハムへの思い入れもあるだろうしチームに貢献している自負もあるだろうから、内心はどう思っているかは分からない。


だが、谷元圭介は分かっているはずだ。やることはただ一つ。ドラゴンズの中継ぎとして結果を出すことだ。シーズン途中の加入はただでさえ困難があるだろうがここで結果を出せば中日での存在感を高めることができる。

谷元圭介は国内FA権を得たから行使したら日本ハムは引き留めず、それで得られる補償より高い金銭を得られるから今回のトレードとなった説がある。しかし真相はやはり谷元圭介の価値を中日が見いだして一本釣りした、と思いたい。


必要とされる男はカッコいい。何やかんや声がかかるのはデキる人なのだ。谷元圭介にはぜひ結果を出して存在感を示してほしい。


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終わったのは清宮幸太郎の夏じゃない~敗者だらけの甲子園地方大会

早稲田実業西東京大会決勝で敗れ、2017年の第99回全国高校野球選手権行きを逃した。メディアは軒並み「清宮の夏終わる」と報じた。

無理からぬことではあるがぜひ勝者である東海大菅生にもフォーカスしてもらいたい。


メディアは清宮幸太郎君の高校通算107号越えにフォーカスしすぎた。確かに稀有な実力の持ち主。目の前の出来事に価値付けするのもメディアの役割(かつてほど求められていないかもしれないが)とはいえ、オトナたちが騒ぎすぎだ。

皮肉にも、早稲田実業が敗れた瞬間、大方の人は再認識したはずだ。野球は団体競技であることを。清宮幸太郎君は高校通算本塁打記録には並んだが、この夏の敗者の一人となった。


そういう意味では夏の甲子園への道のりは平等な戦いだ。有名校、無名校問わずトーナメントを勝ち上がらねば甲子園には行けない。好不調の波もあるし、勝負のアヤもある。清宮幸太郎君と言えど、甲子園に簡単に行けるわけではない。


大阪府大会は分かりやすい。大阪桐蔭履正社という2強の激突は準決勝。これは春のセンバツ決勝の再現だった。強豪の履正社でも甲子園には届かなかった。

玄人的にはこの準決勝が事実上の決勝なのかもしれない。しかし決勝では公立の大冠高校が4回を終わって4-2とリード。アンチ私立ではなく劣勢必至の高校を応援する派の筆者としては夢を見た。平幕の大冠高校が横綱大阪桐蔭を倒すのではないかと。


しかし甘くはなかった。5回に大阪桐蔭が追い付き、6回には勝ち越し、8回には一挙5点を取り大冠を突き放した。


筆者はスポーツナビのアプリで試合経過をチェックしていて、大阪桐蔭の8回の得点を見た瞬間「あぁ」と声をあげてしまった。そうだよな、そんなに甘くはないよなと。


しかし後でアプリの結果表示を更新した瞬間グッときた。10-4で迎えた9回、大冠は4点を返したのだ。10-8。まだ映像を確認できていないが横綱を土俵際まで追い詰める戦いはできたのではないだろうか。


人生において負け方は重要だ。もしも大冠ナインが最初から名前負けして大阪桐蔭と対戦していたらこんなに善戦はできていない。最後まであきらめなかったからこそ9回に4点も取れた。悔しさはあれど悔いはないのではないか。


高校野球は爽やかなイメージが植え付けられているが残酷な面も多々ある。まずレギュラー争いがありベンチ入りでふるい落とされる。地方大会は一発勝負を何連勝もして制さないと甲子園には行けない。甲子園では猛者が集まり死闘が繰り広げられる。暑さや連戦との戦いもある。やってる本人たちは本当に大変だ。


それをクーラーの効いた部屋で見るのが申し訳なくなってきた。あ、一応地方大会は4試合見ましたから。
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おかげで今、腕の皮膚は日焼けして薄くむけている。日焼け痕を見ると熱戦がよみがえってくる。


清宮幸太郎君の出ない甲子園。今年からは大好きな鬼嶋一司さんのあったか解説も聞けない。
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メディアは大阪桐蔭にフォーカスするのか、昨年の覇者・作新学院に注目するのか。
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黒柴スポーツ新聞は高知代表の明徳義塾を応援しながら、基本的には公立高校を、あるいはテレビはつけた時に負けている高校を応援しながら甲子園をウォッチする。高校野球ファンの「おつまみ」的な存在になれるよう頑張ろう。
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ゴールを通過点にすることで成長につなげる~ウィルチェアーラグビー日本代表・池透暢選手の思考に学ぶ

100メートルダッシュをやれと言われたら、何メートル走るだろうか? そんなの100メートルに決まっている、と言われそう。しかし大概の人は95メートルほどダッシュして最後は流すものだ。


7月28日付の高知新聞に、ウィルチェアーラグビー日本代表の池透暢選手の講演要旨が載っていた。ゴールを通過点にする、という思考法が書かれていた。なるほどな、それが成長の秘訣なんだと納得した。
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黒柴スポーツ新聞編集局長はゴールきっちりで走るのをやめるタイプ。ゴールしたらやれやれと思ったり充実感すら手に入れている。


しかし池選手は「通過点」だという。通過点だからスピードは衰えない。それどころか加速する可能性すら持っている。そりゃ成長するはずだ。
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もう一つ。池選手のモットーは「嫌なことから逃げない」だという。これもなかなか実践できない。誰だってやらなくていいことは進んでやらない。必要性があるからやるものだ。しかし池選手は「逃げなかったから」成長があったという。


この考えは本当に見習わねば。成長できないと嘆く人は実は、トライする前に自ら成長の芽を摘んでいるのだ。
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筆者が池選手の言葉を信じられるのは、池選手が実践者だからだ。金メダルの目標こそかなえられなかったが、リオデジャネイロパラリンピックに出場して、日本の初めての銅メダル獲得に貢献。強豪のカナダやアメリカとの熱戦は見ごたえがあった。
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池選手たち日本代表は世界レベルの国々に全く気後れしていなかった。勝つ気でいた。日本は今までにメダルを取ったことがない。ただそれだけで筆者は、金メダルという目標を高すぎると決めつけていた。恥ずかしい。
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伸びない人は勝手に限界を設定するものだ。
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ちなみに致命的に傷つくおそれがあるならそこは全速力で逃げたらいい。そうでなければやはりチャレンジしたいものだ。失敗しても命までは取られないのだから。


年齢を重ねると失敗が怖くなる。カッコ悪いから。確かにあんまり失敗が続くと周りの目も厳しくなる。しかし最悪なのは周りの目を気にしすぎてチャレンジしなくなることだ。


ゴールを通過点にすることが成長につながる。池選手の思考を心にメモしておこう。この日は偶然池選手の良質の話題に出合えた。新聞はかつてほど「主食」ではないだろうが、ビタミン剤、あるいはサプリ的な価値はまだまだある。


黒柴スポーツ新聞も読者の皆さんにそんなちょっとしたお得感や自分をメンテナンスするきっかけを提供したいと考えているので、これからも応援よろしくお願いいたします。

終わってみれば明徳義塾8年連続甲子園、梼原高校の全員野球にも拍手~第99回夏の甲子園高知大会

高校野球ファンならもう知っている。第99回全国高校野球選手権高知大会で明徳義塾高校が8年連続19回目の優勝を飾ったことを。そして高知の高校野球ファンなら分かっている。2017年のこの大会の陰の主役は梼原高校野球部だったということを。

 

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※スコアボードは準決勝の梼原対中村戦

 

別に明徳義塾高校をどうこう言うわけではない。相撲で言えば平幕と横綱が相星決戦をする場合、どうしても平幕が応援対象になる。その構図だったのだ。

 

じゃあ梼原高校が期待されていなかったかというとそれは違う。筆者は運よく高知大会の準々決勝と準決勝の日が仕事休みだったため、両方の梼原戦を観戦したのだがとにかく打線が活発だし、しかもここぞという時に打つ。だから7月26日の明徳義塾との決勝だって、ひょっとするとひょっとするなあと見ていた。

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そもそも梼原高校とは縁もゆかりもなかったのだが、休みの日なので今しか見られない高校野球を見に行こうと出かけたのが始まりだった。そして完全に梼原高校野球部に魅せられてしまった。みんな本当に楽しそうに野球をやっていた。

 

そして愛されていた。梼原側の観客席で見ていたのだが、攻撃時はバッターがファウルで食らいついても「よーし、よし」とか、きわどいボールを見逃しても拍手が生まれたりして、守っている時もエースの浅井君がストライクを取るたびに盛り上がっていた。その様子はこちら。

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 だから決勝もその雰囲気を感じたかったのだがさすがにそれができるほど運はよくなかった。例年通り、仕事をしつつ職場のテレビで試合の流れをチェックしたのだった。そこには準決勝で近くに座っていたおじさんの姿も映っていた。

 

試合は明徳義塾が終始ペースを握っていた。4回の中坪君の3ランホームランが効果的だった。5-0となった時、やはりこのままねじ伏せられるのかと思ってしまった。

 

しかし粘りは梼原高校の真骨頂である。思い起こせば準々決勝も高知高校に先行されながらワンチャンスをものにし、逆転にこぎつけた。明徳義塾であっても痛い目にあうことは十分ありえた。実際、7回一死満塁からあと一本が出ていたら試合はどうなっていたか分からない。そこを打たせないのが明徳義塾なのだが。

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 その7回梼原の攻撃をテレビの録画を使って振り返る。まず代打の中山君がヒット。今大会梼原の代打成功率は高いのではないか? 中山君は準々決勝の高知高校戦でも延長10回に勝負強くタイムリーを放っている。スタメン以外がここぞという時に打つ。このあたりが梼原に流れをもたらしている。さあ逆転した高知高校戦の再現なるかというムードがじわじわと出てきた。スタンドからは笛の音と三・三・七拍子の音が響く。

 

一死から打席はエースの浅井君。5回にタイムリーを打っている。そして今度はきれいに右中間を真っ二つに割った。ランナーが帰り6-3。スタンドは大盛り上がりだ。続く代打・市川君。中山君と同じく高知高校戦で活躍した人が今度は内野安打。出す代打が次々結果を出す。層が厚いというか、チームを率いる横川恒雄監督の采配がさえているというか。流れは梼原に来ている。

 

さらにこの試合2安打の1番・秋山君が続く。カッキーンと快音を響かせレフト前へ。当たりが良すぎてセカンドランナー帰れず満塁に。梼原側観客席ではチームカラーの緑のメガホンが揺れて大盛り上がりだ。お祭りだ。チャンチャンチャン、チャンチャンチャン、チャンチャンチャンチャンチャンチャンチャン。三・三・七拍子がまた発生だ。

 

次は2番・長岡君。準決勝の中村高校戦で試合を決める3点タイムリーを放った勝負強い男に回ってきた。まだ一死満塁。中村高校戦の再現なるか???

 

その1球目はボール。ここで事件が起きた。明徳義塾の左のエース・北本君がベンチを「ん?」と凝視する。そして下唇をかんだ。ピッチャー交代。むむむ、である。さすが名将・馬淵史郎監督。ここがヤマと踏んだのだ。ただしテレビカメラがとらえたダグアウトの馬淵監督の表情はまだ余裕が感じられた。勝負に出た、というよりは安全策を選んだというところか。

 

代わったピッチャーは2年生の市川君。このピンチで起用されているのはよほど信頼が厚いと見た。そして今知ったが彼は高知市内の中学出身だ。明徳義塾イコール高知県外選手の集まり、でもないのだ。甲子園という大目標をかなえるため、明徳義塾にはさまざまな思いで選手たちがやってくるのだろう。筆者は高校野球においては劣勢必至の高校を応援するモットーがあるので高知大会では明徳義塾を応援する機会がないのだが、明徳義塾という環境を選び一途に白球にかける若者の思いは評価してあげたい派であるのでもちろんこの7年間は夏の甲子園では応援している。

 

だがきょうは「高知大会」なので梼原目線でついつい見てしまう。何せ梼原はまだ創部10年と歴史が浅い上に地域が野球部を応援して初めて決勝の舞台に立っている。ましてや相手は甲子園の常連・明徳義塾判官びいきが大好きな日本人的には梼原を応援する雰囲気がどうしても出てしまうのだ。

 

 明徳義塾の市川君はのびのある球をズバズバ投げこんでくる。長岡君も積極的に打ちに行く。そして2-2から浮き上がるようなストレート。長岡君は食らいつくがバットの上っ面をかすめた球はそのままキャッチャーミットへ。三振。見ごたえのある攻防だった。市川君は投球動作の流れからガッツポーズしたように見えた。気合が入っている。続く3番・西岡君はいいかんじでとらえたがショートゴロに倒れ、あと一本が出なかった。むしろ明徳義塾の市川君がよくしのいだということだろう。

 

8回表梼原はまた中山君がヒットで1死一、三塁にチャンス拡大。ここで代打・濱﨑君。この2-2からの外角いっぱいに決まるストレートはかなり厳しいコースだった。プロ野球並みの精度だ。ここ一番で投げられる市川君を誉めるべきだろう。市川君は続く浅井君を外角の球で三振に打ち取る。ランナーを背負っていても市川君は得点を許さない。締めるところは締める。まさに明徳野球を体現している。この直後8回裏に犠牲フライで得点し逆に4点差にリードを広げるあたりがさすがだ。

 

梼原もまだまだあきらめず全力プレー。8回裏の守備ではライト市川君が背走した上にフェンス直前、フェンスに正対しながら頭越しに大飛球をナイスキャッチ。セカンド濱﨑君もセンターに抜けようかという打球を捕るだけでなく素早く一塁に送りアウトにした。9回裏は三者凡退に終わったがこの日は明徳義塾を上回る12安打を放った。応援しがいのあるチームだったことは間違いない。3試合本当に楽しませてもらった。ありがとう。

 

終わってみれば明徳義塾という驚かない結果で大会は終わったが梼原高校の快進撃の意味は大きい。2016年の中村高校の善戦に続き県立高校がまたも大会を盛り上げた。高知県内全体のレベルアップや野球熱の高まりにつながればなと思う。

 

一方で高知高校土佐高校トーナメントを勝ち上がれなかった。また公立高校と切磋琢磨することで好結果につなげてもらいたい。

 

明徳義塾は優勝したし随所に「明徳らしさ」は感じられたものの、例年ほどの強さは感じられなかった。野球はミスの多いスポーツではあるがここぞという時はきっちり技を決めてきた明徳義塾からするとちょっと物足りない。決勝でも5-1からダメ押しの6点目を狙いにスクイズを仕掛けたが不発に終わっている。このあたりはきっちり修正してきそうだが、ぜひ甲子園では1試合でも多く勝ち進んでもらいたい。

 

全く権限がないが、個人的には決勝までの4試合で572球を投げ、決勝でも8回を投げた梼原の浅井君に敢闘賞を贈りたいなと思う。浅井君たち3年生の姿を見て梼原高校の後輩たちがますます成長してくれることを期待しながら高知大会のリポートを締めます。最後までお読みいただきありがとうございました。

 

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快進撃の梼原高校、決勝で明徳義塾と激突~第99回夏の甲子園高知大会

第99回全国高校野球選手権高知大会、準決勝第2試合が始まった。梼原高校対中村高校。黒柴スポーツ新聞編集局長はどちらの関係者でもないが準々決勝でにわか梼原高校野球部ファンをやった行き掛かり上、またも梼原側応援席に陣取る。
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ここまで書く間に1回表梼原がチャンス。ランナー1塁から長打が出るも打者走者が誘い出されて一、二塁間に挟まれる。三塁に達していたランナーがホームに突っ込んでもよかったのだが……打者走者がアウトに。この判断がどう出るか。


1回裏は中村が攻め立てるもゲッツーで梼原がしのぐ。両校ともバットが振れていて打ち合いの様相。ヒットが出るたび、スタンドが沸いてにぎやか。第1試合の岡豊高校対明徳義塾より熱気がある。


2回表梼原は一死から併殺崩れの間に先制。スタンドが沸く。ボールを見極めるたびに沸く。


守っている時もストライクが入るたび、アウトを取るたびに拍手が沸く。梼原はベスト4自体が初。ゆえにすでに「おいしいお酒が飲める」モード(もちろんオトナが)なのだ。


3回表梼原二死一三塁までいくがあと一本が出ず。それにしても天気がいい。日焼け必至である。しかしこのざわざわしたスタンドに居たい。


3回裏中村は一死二塁のチャンス。死球でさらにチャンス拡大。梼原エース浅井君は踏ん張りどころだ。次はフライで二死。四球で満塁になった。中村側応援席は盛り上がる。ここで四番・北原君を迎えたが初球を打ってサードゴロ。浅井君は制球に苦しんでいたからじわじわ攻めてもよかったか……すべてあとから言うのは簡単である。


今度は梼原が敵失やヒットを重ね二死満塁。2番長岡君がレフト線に二塁打バックホームもそれ3点タイムリーになった。流れは一気に梼原へ。


しかし中村もすぐ4回裏一死二塁のチャンス。これは梼原が後続を断った。エース浅井君は準々決勝、粘りながら味方の反撃を待ち逆転勝ちした。今回はリードを守る立場になっている。


中村もあきらめない。5回表先頭を出すも激しい前進守備で送りバントを二塁で刺した。その後ランナーは3塁まで進むも中村のエース北原君も踏ん張り得点させず。試合はまだ分からない。

5回を終わり梼原が4-0とリード。
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中村のエース北原君も5回以降は粘りのピッチング。打線は何とか援護したい。6回裏中村は北原君が四球を選び無死一塁。しかし後が続かない。


7回裏は梼原のエース浅井君がエンジン全開。スリーアウト目はキャッチャーミットに入った「スパアン!」という音が内野席に響いた。かっけー。プロみたい。137キロまでは表示が出てた。


北原、浅井の両エースが意地の投げ合い。見ごたえがある。8回裏中村は先頭がヒット。続く一圓君のレフト線への鋭い当たりはわずかにファウル。どよめく梼原側観客席。さらに強い一塁ゴロを一塁手の和田君がナイスキャッチし素早くゲッツーに。和田君は思わずガッツポーズ。梼原は押せ押せだ。


それでも。中村のエース北原君は歯を食い縛り直球を投げ込む。これぞエース。


ついに最終回。中村の攻撃。ショートゴロ。「うえーい!」。梼原側が盛り上がる。しかし中村も中野君の二塁打で反撃。集まる梼原ナイン。岡上君も続き無死一、三塁。代打山本君。一球ごとにスタンドが沸く。外野フライもタッチアップできず。ショートゴロに倒れたかに思われたが深くて一塁はセーフ。やっと中村は1点返す。そして。


カキーン。最後の打球はライトがつかんだ。「ばんざーい、ばんざーい」。梼原観客席のおじさんたちは声をそろえた。ヒャーとおばさんは悲鳴を上げていた。その瞬間、全米が泣いた
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「あしたも来る?」「もちろん」的な会話をうらやましく聞く。平日だけど、梼原町民は春野球場に大挙して訪れることだろう。


第99回全国高校野球選手権高知大会決勝は、連覇を目指す明徳義塾に、快進撃の梼原高校が挑む。

※7月26日追記。決勝で梼原高校は明徳義塾高校に7-3で敗れ、初優勝はなりませんでした。が、相変わらずの粘りを見せてくれました。試合の模様は以下をご覧ください。
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明徳義塾決勝進出も淡白な攻めが気になる~第99回夏の甲子園高知大会

第99回全国高校野球選手権高知大会もいよいよ準決勝。イレギュラーな平日の休みをゲットし再び春野球場にやってきた。はっきり言って味をしめた。準々決勝の梼原高校対高知高校戦でにわか梼原高校野球部ファンをやり、めちゃくちゃ楽しい思いと感動をさせてもらったのだった。


あまりの熱戦にスタンドでブログ、書き始める始末。だがそれが奏効したようで当日は普段の2倍以上、翌日に至っては4倍以上のアクセスを頂いた。世間的に関心の高いコンテンツをタイムリーに投入する、よい経験ができた。
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2017年高知大会は相変わらず明徳義塾高校が軸だ。しかし公立も健闘。明徳義塾以外のベスト4は岡豊、中村、梼原だ。準決勝第1試合は岡豊高校対明徳。3回を終わって0対0。締まっている。


4回表岡豊は先頭が二塁打。しかし次が送れず三振。タッチアップで三塁へ。ここは明徳が後続を断った。


毎度劣勢がありうる方を応援するため、きょうは岡豊側で応援。観客は岡豊側が多い。明徳は部員が多いからか声援がデカい。


4回裏二死から四番・谷合君が二塁打。さすが。次が死球明徳義塾は二死からでもこうなる。次は四球で満塁。ワイルドピッチで先制した。岡豊にしたら痛かったがこの1点でしのいだ。


ここで岡豊が動く。5回先発の松藤君に代打。これが四球を選ぶ。三塁側の送りバント三塁手が二塁に投げるも少しそれて刺せず。ここで二塁走者が刺されアウト。得点にランナーが進んだが帰れなかった。このようにじわりじわりと流れを持っていくのが明徳義塾である。


岡豊二番手は背番号1の伊與田君。本格派に見える。明徳義塾との相性はどうだろう。明徳義塾5回裏は二死一、二塁。ここは岡豊がしのいだ。ここまで1点差なら善戦だろう。だが受け身では間違いなく勝てない。


6回裏明徳義塾はまた谷合君が二塁打送りバント成功。スクイズかと入力しようとしたら牽制悪送球で2点目が入った。ここまですべてミスによる失点。明徳義塾相手にこれでは厳しい。だが岡豊は下を向いてはいけない。まずは1点取り返そうぜ!


7回表岡豊は先頭が出るも次が送れないでいるうちに走者が誘い出されてアウトに。スタンドも思わず「あ~」とため息がもれた。


だが岡豊はあきらめない。8回表先頭の堀内君ボテボテの内野ゴロに気迫のヘッドスライディング。セーフ! しかし後続が倒れる。とにかくあとは無失点でいくしかない。


8回裏明徳義塾は先頭がエラーで出塁するも四番・谷合君の強烈なショートゴロを遊撃手・谷君がうまくさばきゲッツー。久々に岡豊応援席が沸いた。
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しかしそれが最後の盛り上がり。9回三者凡退で岡豊敗退。2対0ながら明徳義塾らしい勝ち方、のようにも見え、逆に淡白な攻めから決勝でもひょっとしたら的な予感もした。


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きょうはこのままスタンドに居残り、正真正銘、にわか梼原高校野球部ファンパート2に突入。史上初のスタンドからブログ更新である。細かい修正は帰ってからだ。ひとまず、岡豊ナインと応援団の皆さま、お疲れさまでした!

※7月26日追記。なんだかんだで明徳義塾高校は決勝できっちり梼原高校を7-3で下し、8年連続19度目の高知大会優勝を決めました。さすがです。試合の模様は以下をご覧ください。
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にわか梼原高校野球部ファンを3時間やって大興奮~第99回夏の甲子園高知大会、高知高校との死闘を制す

休みの日。全国高校野球選手権高知大会の準々決勝を見に行った。梼原高校対高知高校。どちらの関係でもないので、県立の梼原側で応援しつつ見た。

梼原は地域が協力して野球部を盛り上げているという。梼原高校野球部を率いるのは横川恒雄監督。同じく県立の室戸高校を率いてセンバツに出場、ベスト8入りした経験がある。

感動の便乗

きょうの高知大会は準々決勝。横川監督の指導や選手の頑張り、地域の支援の賜物だろう。黒柴スポーツ新聞編集局長はこういう盛り上がりがたまらなく好きだから、梼原側で見ることにしたのだった。そう、感動の便乗である。

けっして私立高校否定論者でもない。高知は高知で頑張ってもらえればなと。

「っしゃあ」とか「ええぞー」とか

全然関係ない学校の応援できるの?と思われるかもしれない。これが、できる。梼原高校側の観客席が学校関係者や地域の人で占められているようで、ヒットを打ったりアウトを取るたび、温かい拍手が湧く。盗塁を刺したら盛り上がる。「っしゃあ」とか「ええぞー」とか言って沸く。楽しい。

 
スポーツの技術的なものを見るなら話は別だが、やはり見るならどっちか、あるいは誰かを応援しながら見るとより楽しめるかなと思う。

試合は高知が押しぎみに

試合は高知が先制し終始押しぎみに進めた。6回を終わって3ー1と梼原も何とか食らいつく。6回裏の高知の攻撃は二死満塁と攻め立てたが得点は奪えなかった。

内野ゴロ。と思われたが

8回表、梼原が反撃。1点を返しなお二死1、2塁。バッターは再三ファウルで粘る。しかし内野ゴロ。と思われたがビミョーなバウンド。これを野手がはじく間にランナー1人生還。同点に観客席はお祭り騒ぎ。逆転はできなかったがこれで試合は分からなくなった。8回裏は高知が得点圏にランナーを進めるも梼原が後続を断つ。流れはどちらにあるのか分からない。

「サヨナラか……」

9回表、梼原は三者凡退。いよいよ大詰め。流れは高知か。9回裏高知の攻撃は一死からエラーでランナー出塁。二死2、3塁までチャンスを広げた。「サヨナラか……」と嫌な予感が。カキーン! 打球はライト頭上を襲う。蛇行しながらライトバック、ライトバック、あれっ捕れる? ヤバい? 捕った~。またも梼原観客席は拍手喝采。心臓に悪いがめちゃくちゃ楽しい。

え、え、え、ホームラン?

流れは梼原か。10回表、四球でランナー1塁からバッターは四番・溝渕。カッキーン! え、え、え、ホームラン? 打球はフェンス直撃。ランナーが一気に生還! 観客席はアメリカ大統領選挙ばりのスタンディングオベーション。 いけるで。さらにタイムリーが飛び出し2点勝ち越し。初めて梼原が優位に立った。

高知も意地

しかし高知も意地を見せる。10回裏先頭バッターがレフトオーバーの二塁打。続けて四球。ノーアウトでの大チャンスだ。

次の打者は三振。梼原の応援団は大拍手。併殺崩れの間に1点入り1点差。二死2塁。それからランナー出たんだっけな?(興奮して記憶飛ぶ) とにかく、あと1人。 そしてフラフラっとセカンド後方へのフライが。セカンドがこっちを向く。「捕れるぞ!」。観客席はみんな中腰に。


「捕った、やった!」。ゲームセット。そのまま応援団は総立ち。黒柴スポーツ新聞編集局長も思わず手をたたきすぎて、手が真っ赤になっていた。
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四番・溝渕君の殊勲打はもちろんだが、劣勢の雰囲気を変えた代打・市川君(名前間違っていたらごめんね)の三塁打(1点目への口火)が大きかった。少なくとも応援席はあれで勢い付いた。いけるでという雰囲気になった。3塁上でのガッツポーズでみんな大興奮だった。ありきたりだがあきらめない姿勢は大事だなと思った。

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高知大会はいよいよ4強の戦い。明徳義塾に、公立の岡豊、中村、梼原の取り合わせ。2017年の高知大会は例年以上に白熱しそうだ。都合付く方はぜひ春野球場でみんなで盛り上がりましょう!

※7月25日追記。梼原高校は準決勝で中村高校に勝って決勝進出を決めました。
試合内容は以下でお楽しみください。
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※7月26日追記。梼原高校は決勝で粘りを見せるも7-3で明徳義塾に敗れ、初優勝はなりませんでした。が、さわやかな戦いぶりに拍手を送ります。試合の模様は以下をご覧ください。
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30年以上破られない夏の甲子園1大会個人最多安打19~松山商業・水口栄二の原風景

夏の甲子園、1大会個人最多安打19を記録したのは誰かご存じだろうか。松山商業水口栄二。元近鉄バファローズ選手だ。

1大会で決勝まで6試合。そのすべてで3安打放ってもまだ1本足りない。19本というのはそれほどすごい数字。水口栄二が記録したのは1986年夏。もう31年も前のことだがそのくらい破るのが難しい記録ということだろう。

 

気になる記録だったがある雑誌のおかげで水口栄二の記録の源泉にたどりついた。日刊スポーツ出版社「思い出甲子園 豪打を刻んだアーチストたち」。古本屋で偶然見つけたのだが、表紙に飾られた「強打者たち」の写真に水口栄二が混じっていたのだ。水口栄二は強打者ではないがまさに大会個人最多安打のおかげでこの雑誌に記事が載っている。迷わず買った。きょうはこれをテキストに進めていく。

 表紙に写っている人…清原和博PL学園)、原辰徳東海大相模)、江上光治(池田)、藤井進(宇部商業)、元木大介(上宮)、松井秀喜(星稜)、水口栄二松山商業)、林裕也駒大苫小牧)、原島正光(日大三

 

この雑誌の記事で知ったが水口栄二を含む松山商業ナインは1986年夏の甲子園、準決勝の浦和学院戦で11人連続安打を記録している。なぜそんなに打てたのだろうか?

 

1.竹バットでのバッティング

書物でしか知らないが竹バットは芯を外して打ってしまうとものすごく手がしびれて痛いらしい。当時の松山商業ではこれが導入されていた。確実にミートする力が養われたというわけだ。また、バント練習では失敗したらグラウンドを1周させられたという。確実性と集中力が鍛えられたことがうかがえる。

 

2.徹底した右打ち

走者を進めるために右打ちを磨いた。技術が発展途上の高校野球においてスコアリングポジションにランナーを進めるのは正攻法の一つ。ワンヒット、ワンエラー、ワイルドピッチなどなど得点できたりランナーを進められる可能性が高まるからだ。松山商業もこのフォア・ザ・チームが徹底されていた。

 

特にこの右打ちが奏功したのが例の浦和学院戦。浦和学院の谷口投手の持ち球にスクリューボールがあり、この餌食になる可能性があった。そこで松山商業の窪田欣也監督は「一塁にファウルを打つつもりで」とアドバイスし、試合前にはゆるいボールを体に引き付けて打つ練習をさせたそうだ。日ごろから右打ちを鍛えてきたのだからその応用。見事に谷口対策が生きて11人連続安打を含む1イニング12安打を記録した。

 

水口栄二はこの強力打線の1番バッターだった。1回戦の清水市商戦では6打数5安打の大爆発。2回戦の土浦日大戦、3回戦の明野戦、準々決勝の沖縄水産戦と3試合連続のマルチヒット。準決勝の浦和学院戦と決勝の天理戦はともに4安打で19安打を記録した。

 

結局29打数19安打、打率6割5分5厘。甲子園あるあるで序盤戦までの打率が高いバッターは山ほどいるが水口栄二は決勝まで戦っての成績だから6割5分超えは尋常ではない。

 

ちなみに決勝の天理戦では徹底的に鍛えたはずのバントや盗塁、守備にほころびが出て2-3で敗れている。ミスして勝てるほど甲子園は甘くない。それでもこの雑誌の取材に水口栄二は「これが野球というものじゃないですか」とさらりと答えている。死ぬほど練習したとしてもミスは出る。野球は不確実性の要素満載のスポーツなのだ。練習また練習でプレーの精度を高めているにすぎないのだ。

 だからなぜ松山商業が11人連続安打ができたり水口栄二が6試合で19安打もできたかというとやはり基本の徹底を怠らなかったから、という結論にたどりつく。30年も破られなかった記録の裏側としては地味なのだろうがそこは王道だっただけなのだ。

 

やっぱり何事も基本が大事である。

 

雑誌の取材があった時点では水口栄二はまだオリックスバファローズの現役選手であった。甲子園があったからその後早稲田大学に進めてプロへの道が開け、プロで長年やれているのは高校時代の練習があったからこそだという。水口栄二は日本プロ野球歴代12位の279犠打を記録している。そのルーツが松山商業時代のバント練習、というところまで見に行くとこの279犠打が一段と味わい深く見える。

 2017年は清宮幸太郎が甲子園に出れば話題をさらうに違いない。だが個人的には水口栄二のようなヒットメーカーの登場を毎年期待したい。果たして夏の甲子園1大会個人最多安打19はいつ、だれが破るのだろうか。

 

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