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黒柴スポーツ新聞

ニュース編集者が野球を中心に、心に残るワンシーンやプレーヤーについて綴ります。

何年でもチームに必要とされる人になる~パニック障害と付き合う小谷野栄一がオリックスで奮闘する理由とは

オリックスが2017年シーズン、好調だ。楽天、西武も頑張っている。まだ4月だけれど、きれいに2016年シーズンのAクラスとBクラスが入れ替わっている。たまにはこんなシーズンもなければ。

 

今朝、寝床でスマートニュースを見ていてうれしい記事を見つけた。オリックス小谷野栄一のグッズが売れているという。プロ野球カードの値段と個人選手のグッズの売り上げは活躍と人気のバロメーター。特に小谷野栄一の場合は日本ハムからの移籍組だから、ようやくファンにも認められたっぽくてこちらまでうれしくなったのだった。

 

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オリックス初年度の2015年度は56試合54安打、2016年度も50試合44安打と物足りない数字だった。でも2017年度は4月24日現在で17試合23安打。まだまだ序盤だが打率は3割3分8厘と順調だ。

 

日本ハムファンを中心に知られていると思うが小谷野栄一パニック障害と付き合いながらプレーをしている。厚生労働省のサイトで見たが、理由なく動悸やめまい、発汗、吐き気などが起こる。発作が起きたらどうしよう、という不安にも襲われ、狭い空間もつらいという。

心で勝つ 技で勝つ

心で勝つ 技で勝つ

 

 克服できるものなのか、だましだましやらざるをえないのかは、専門的な知識がないので分からない。だがこの事実を公表してプレーしているだけでもかっこいいし、応援したくなる。

 

なんて言ったって野球とは失敗の多いスポーツである。そして不確定要素が多い。天候一つでもそうだ。雨、風、日差し。吉井理人みたいに雷が苦手な人もいた。2017年シーズンからアメリカでは「投げずに敬遠」が導入され日本でも話題になったが必ず取り上げられる「ドラマがなくなる」論のエピソードに柏原純一のホームランやクロマティ新庄剛志のサヨナラヒットがあるように、野球では「やってみないと分からない」ことが本当に多いのだ。

 

職場の一つであるバッターボックスに立つのもやっとの小谷野栄一にとってスタジアムは不安要素の塊だろうと思う。じゃあなぜプレーし続けられるのかと言えば野球が好きだし野球が自己表現の一つだからと推測している。

 

打席で吐き気を催してしまうなんて、よっぽどと思う。小谷野栄一日本ハム2軍時代からこの症状を抱えている。だが、指導者や同僚の理解と支えがあって今がある。

 

小谷野栄一日本ハムを出る決断をした時、失礼ながらこうとらえた。今チームは若返りの時期だ。このまま日本ハムにいても試合に出続けられるかは分からない。ならば出場機会を外に求めるしかないと考えたのだろう、と。

 まったくの外れではないと思うが、小谷野栄一はインタビューでこんなことを言っていた。

「何年でもチームに必要とされる選手になりたい」

 

オリックス移籍を決めたのは35歳のシーズンを迎える前だった。世間的にはこれからでも、プロ野球選手の35歳は「高齢」だ。引退の2文字もちらつく。複数年契約を受け入れることは打算にも見えがちだが選手にとっては生活費を稼ぐ、というよりは自己表現の場を失わずに済む、ということなのだろう。

 小谷野栄一は「1年でも多く野球をやりたい」とは言わずに「何年でもチームに必要とされる選手になりたい」と言った。そこに打算なんて意味はない。普通に考えれば自分が発症したときに支えてくれた指導者や同僚、熱いファンがいるのだから日本ハムを離れたいはずがない。ただ、「何年でもチームに必要とされる人で居続ける」ための選択肢が移籍だったのだ。

 

必要とされる人。サラリーマン的にも見習いたい姿勢だ。

 

オリックスとしても低迷が続いており、小谷野栄一の加入時は中島宏之らと一緒で、再建を託す意味合いがあった。だが最初の2シーズン、小谷野栄一は期待に応えられなかった。それが2017年は好調な滑り出し。だからファンは素直にグッズを買い始めたのだ。

 

報知新聞記事によると、ユニホームの背中にアイロンで貼り付ける「ネーム&ナンバーシート」は好調の小谷野栄一宮崎祐樹の分が売り切れだそうだ。2人の名前入りタオル販売数も急上昇とか。2人のグッズを球場でたくさん見られる状態が続けば、今年のオリックスはいいところまで行くに違いない。

 オリックスの指揮官は福良淳一監督。イチローらとオリックス黄金期を支えたプレーヤーであり、かつ日本ハムでの指導経験がある。そう、小谷野栄一パニック障害を理解して、解きほぐしてくれるのに一役買った人だ。小谷野栄一オリックスに移籍した2015年シーズン当初は森脇浩司監督と福良淳一ヘッドコーチ体制だった。それが成績不振の責任を取る形で福良淳一が監督代行になった。サラリーマン的にいつどんな上司に仕えるかは人生の岐路である。小谷野栄一にはオリックスで頑張る理由がより濃くなった。

 広島に優勝され、12球団一優勝から遠ざかっているオリックスの覇権奪回のキーマンの一人、小谷野栄一オリックスファン、日本ハムファンならずとも注目したい。

 小谷野栄一も帽子をヒップホップかぶりするふしがある。

野球帽のヒップホップかぶり記事はこちら。

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バックスクリーン3連発と完全試合とプロ初先発初完封の槙原寛己~人生はいいことも悪いこともある

購読している新聞に載っていた。きょう4月17日は槙原寛己が「バックスクリーン3連発」を打たれた日だそうだ。ただし見出しは「センター越え3連発」。そう、野球ファンは知っている。阪神タイガースの主軸が放った3発すべてがバックスクリーンに入ったのではないことを。そしてその差異がどうでもいいということも。黒柴スポーツ新聞編集局長は巨人ファンではあるけれど、この記事ではあえてバックスクリーン3連発で押し通す。

4連キーホルダー伝説のバックスクリーン3連発

4連キーホルダー伝説のバックスクリーン3連発

 

 バックスクリーン3連発単体で見ると槙原寛己は被害者だ。打たれたのは1985年。プロ生活4年目のことだ。まだまだ若さあふれる直球主体のピッチングだった印象で、それがあだになったようにも見える。7回表、2死1、2塁。巨人が3-1とリードしていた。

 

一発出れば逆転という局面で3番バースなら慎重に攻めないといけない。バースはここまで打率1割3分3厘。しかもこの日のチャンスで、槙原寛己が初めて投げたというシュートを引っ掛け併殺打に倒れていた。

 

槙原寛己自身、これが伏線と認めている。7回のバースの打席ではキャッチャー佐野元国のストレート(で外す)のサインに逆らい勝手にシュートを投じた。一方のバースは併殺打に倒れた反省を生かし、次もシュートを投げてくると読み切って振り抜きバックスクリーンに叩き込んだ。

 たった1球でリードを失った槙原寛己。野球も人生もこういう残酷なことが起きる。槙原寛己とバースの対決からは「反省」の大切さと「悦に入る」危うさを学ぶことができる。

 

槙原寛己の失敗は続く掛布雅之の打席でも。バースに対しストレート勝負を挑まなかったことを「後悔」し今度はストレートを選択。アツくなってしまったのだ。掛布雅之は差し込まれたが左手を冷静に押し込むことでスタンドまで持っていった。槙原寛己はまだまだ若くここで冷静になれというのは無理な話かもしれない。

 一方の掛布雅之はさすが。バースの派手な逆転弾でお祭り騒ぎとなった甲子園にちょっと「間」を作るべく、初球は打つ気なし。2球目も見送って「掛布雅之VS槙原寛己」の場面を作ろうとした、とインタビューで説明していた。やはり「間」を意識できる人は強い。

 

3発目の岡田彰布は自身がそのシーズン、まだホームランを打てていない焦りがあったという。だが前のバース、掛布雅之への投球内容を見て「ストレートはない」と分析。スライダーに合わせると打球は再びバックスクリーンに吸い込まれていった。掛布雅之いわくバックスクリーン3連発で最もいい内容の1発だそうだ。確かに巨人ファンから見ても美しい。 巨人バッテリーはもうなすすべがなくなっていた。

 バックスクリーン3連発の映像はYouTubeでもいろいろある。「こーれもいくのか、こーれもいくのか」「クロマティーはーーーー、追わない!」などなど植草貞夫アナウンサーの名実況も併せてお楽しみください。黒柴スポーツ新聞編集局長的には「平田(勝男)は自分が打ったわけじゃないのに一人で喜んでいますね」が秀逸だと思う。

 

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 さて。これだけだと槙原寛己が凡庸な投手になってしまう。ご存知のように槙原寛己は日本プロ野球で15人しかいない完全試合達成者である。

完全試合達成者】

藤本英雄(巨人)

武智文雄近鉄

宮地惟友国鉄

金田正一国鉄

西村貞朗西鉄

島田源太郎(大洋)

森滝義己(国鉄

佐々木吉郎(大洋)

田中勉西鉄

外木場義郎(広島)

佐々木宏一郎(近鉄

高橋善正(東映

八木沢壮六(ロッテ)

今井雄太郎(阪急)

槙原寛己(巨人)

 

黒柴スポーツ新聞編集局長が大好きな本「完全試合」(北原遼三郎著)の出番である。

完全試合―15人の試合と人生

完全試合―15人の試合と人生

 

 これによると完全試合(1994年5月18日)の9回表、槙原寛己村田真一は先頭バッターへの入り方をこう相談していた。

 

村田「変化球でどうだ」

槙原「まっすぐでいきたい」

 

変化球で打たれたら悔いが残るから、だった。ストレートにも自信があった。もしかしてのもしかして、だが、バックスクリーン3連発の1発目、バースに直球を投じなかったこともうっすらと影響しているかもしれない。後悔だけはしたくないものだ、と。

 

槙原寛己村田真一は同期。当初槙原寛己の背番号は54。村田真一は56。駒田徳広の50、吉村禎章の55ともども50番台カルテット(世間一般的には50番トリオ)であったが村田真一は最も遅咲きであった。だが同期はいいものだ。ともすれば自分勝手にも見える槙原寛己村田真一はこう答えた。

「わかった。好きにせいや」

 槙原寛己完全試合の舞台裏で何があったのか。どうして完全試合ができたのか。興味がある方はぜひ「完全試合」(北原遼三郎著)をご覧ください。

 

先日、広島の新人、加藤拓也が初登板初先発ノーヒットノーランなるかという快投を見せた。槙原寛己は初登板初先発初完封をしている。

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 槙原寛己の初完封は延長10回だった。果たして現代野球でありえるだろうか。ちなみに投げ合った相手は阪神野村収だった。15年目の大ベテランである。槙原寛己はまだ2年目。

 巨人は10回に待望の先制点。阪神は10回裏2アウトながらランナー1塁。バッターは掛布雅之。最後の最後にしびれる場面だ。そして掛布雅之はセンターに大飛球を放つ。が、センター中井が好捕し試合終了。やれやれという槙原寛己の表情が印象的だった。

 

プロ野球ニュースではこの日掛布雅之が4回空振りしたことを指摘。解説の西本幸雄は「それほど槙原の球は素晴らしいということが言えるのでは」と話していた。

パ・リーグを生きた男 悲運の闘将・西本幸雄

パ・リーグを生きた男 悲運の闘将・西本幸雄

 

 槙原寛己がプロ初登板初先発初完封をしたのが1983年4月16日。その2年後の1985年4月17日に同じ阪神からバックスクリーン3連発を喫するのだから人生は分からない。別の視点で見ればこれは掛布雅之のリベンジ劇でもあった。1983年4月16日は最後のバッターだったがその2年後には4番としてバックスクリーン3連発をお見舞いしたのだから。

 

いまさらながら、いい時も悪い時もひっくるめて人生。権藤博人間万事塞翁が馬と言っていた。少々のことは一喜一憂せず前に進んでいこう。

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送別会で侍ジャパンチップスうすしお味24袋入りの箱をもらった男~菓子大手のポテトチップス販売終了、休止相次ぐ

ポテトチップスを作る菓子大手が販売終了や休止に追い込まれている。購読している新聞の経済面で見た。その前にどこかの記事をネットで見ていたのだが。2016年夏の台風で北海道が被災。ポテトチップスの材料であるジャガイモ確保が難しいという。農家の皆さんにはあらためてお見舞いを申し上げます。

 

ポテトチップスは滅多に食べないが、その分たまに食べると「おいしいなあ」と思う。子供の時、ポテトチップスに炭酸飲料というのはゴールデンコンビだった。もし今後品薄になったら、ポテチ愛好者はきっと悲しむに違いない。

 

黒柴スポーツ新聞でポテトチップスと言えば野球カード付きチップス。と言っても少年時代には滅多に買えなかったから、カードはたいして集められなかった。これが原体験となり社会人になってからのカード収集につながった。

 

最近野球チップスを思わぬ形でいただいた。実は先日新しい職場に異動したのだが、前職場の送別会で餞別として野球カードチップスをいただいたのだ。しかも箱で。

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写真でお分かりのようにすでにいくつも食べてカードも開封。「増井」「小久保」などと金色で名前が書いてあるものもあるが基本、青系の下地にキラキラした装飾。「キラカード」というらしい。

 

前職場での存在感は薄さ全開であったが野球好き、野球カードマニアということだけは認知してもらっていたようだ。メジャーリーグのカードもおまけで餞別についていた。

 

もらったチップスはカルビーの野球日本代表侍ジャパンチップスうすしお味。一袋22グラム入りで一箱に24袋入っている。 

 キラカードが一袋に1枚ずつ入っている。 

 普段スーパーなどで売られているプロ野球チップスは昔50円でカード1枚だった記憶がある。今は倍の100円くらいだがその分カードは2枚入っている。

カルビー 2017 プロ野球チップス 22g×24袋

カルビー 2017 プロ野球チップス 22g×24袋

 

 2017年WBCでの侍ジャパン快進撃は記憶に新しい。ちょっと気を付けたいのはこの侍ジャパンチップスのおまけカード、ラインナップは出場選手とズレがあるのだ。

 

袋に書いてあるメモを見てみる。

「このカードは侍ジャパン強化試合/2015年11月強化試合/2016年3月強化試合に出場登録があり、2016年8月末時点でNPBに所属している選手で構成しました」

【カードリスト】

小久保裕紀監督

松井裕樹

菅野智之

秋吉亮

則本昴大

澤村拓一

大谷翔平

増井浩俊

西勇輝

大野雄大

山﨑康晃

西野勇士

小川泰弘

武田翔太

牧田和久

森唯斗

戸根千明

炭谷銀二朗

嶋基宏

中村悠平

今宮健太

松田宣浩

菊池涼介

川端慎吾

坂本勇人

中島卓也

中田翔

山田哲人

銀次

中村剛也

清田育宏

中村晃

平田良介

丸佳浩

筒香嘉智

秋山翔吾

 

そう、2017WBCで大ブレイクした小林誠司は入っていない。

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ベストナインに選ばれた千賀滉大も入っていない。

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もちろんカードはWBCまでに作って商品化しないといけないからこういうことはある。黒柴スポーツ新聞が注目したいのは「カードリストに入ったのに2017年WBCに出られなかった」選手たちだ。

 

日本代表に選ばれること自体は名誉あることだ。しかし彼らは本番に出られなかった。大谷翔平のようにコンディションが万全じゃなかった人もいる。

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チーム内の競争で落選した選手もいる。その選手たちは野球チップスのおまけに自分のカードが入ってることをどう見ているのかな、と思う。悔しいだろうか。これはビジネスで、ファンサービスだから何とも思わないかもしれない。

 

何でもかんでも「これをばねに」「これを糧に」と簡単にくくるのは好きじゃない。でももし自分が同じ立場だったら、きっと心に期するものはあると思う。よし、次はやってやろうじゃないか、と。

 

そう言えば最近、「やったろう」という気持ちで鵜久森淳志が代打サヨナラ満塁ホームランを打った。こういう、気持ちでプレーする話、嫌いじゃない。 

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黒柴スポーツ新聞編集局長にあれこれ考えさせるための餞別、だったわけではないだろう。だが歓送迎会の帰り道、スーツ姿で野球日本代表侍ジャパンチップスうすしお味24袋入りの段ボールを抱えて電車に乗って帰った男は今ひそかに燃えている。次はやってやろうじゃないか、と。前の職場の皆さん、素晴らしい餞別をいただき、ありがとうございました。何かの時にはぜひ力を貸してください。

 

その他のWBCネタはこちら。期間中はたくさんのアクセスありがとうございました。

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広島のルーキー加藤拓也初登板初先発ノーヒットノーラン逃す~近藤真一になるのか外木場義郎になるのか沢村栄治になるのか

4月7日のヤクルト戦で広島の新人、慶応大学卒の加藤拓也が初登板初先発ノーヒットノーラン!と思いきや9回1アウトからバレンティンに打たれて大記録を逃してしまった。 

 きょうは妙に疲れてブログも休もうかな…なんて考えながらカーラジオで野球中継を聞いていた。すると「広島の加藤がノーヒットピッチングです」なんて聞こえてきた。まだ4月だから当然初登板だよな、そして初先発、だったらきょうノーヒットノーランを達成したら近藤真一と一緒だよなあと思って急にワクワクしていた。

 

だがラジオでは阪神ー巨人の伝統の一戦がやっていたし、周波数を変えても中日ーDeNAとか、ソフトバンクー西武がかろうじて拾えるくらい。肝心の広島ーヤクルトが聞けない。

 

帰宅を前にラジオからは「8回を終わってノーヒットです」と聞こえてきた。おいおい、ほんとに達成するのかね。急いで家のラジオをいじる。ざあざあ、ざーざー。周波数が合わない。と思ったら急に広島戦の音声が入った。後で分かったがどこかの局の阪神戦の中継が急きょ切り替えられたようだ。

 

「花束が用意されています」とも聞こえてきた。ブログ用に録音しようとICレコーダーを探しに行くもあれ? 見つからない。探している間に達成するなんてオチは嫌だなあと思って急いで戻ったら「レフト前~」と聞こえた。バレンティンが余計なことをしてくれた(ヤクルトファンの方、ごめんなさい)。バレンティンWBCでも打ったし阪神戦では乱闘騒ぎも起こしたし今年は何かと存在感がある。

 もしも加藤拓也が初登板初先発ノーヒットノーランを達成していたら1987年の近藤真一(真市)以来30年ぶりの快挙だった。この大記録は大好きだ。

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加藤拓也が初勝利をノーヒットノーランで飾っていたら広島の大先輩・外木場義郎(1965年)に並ぶところだった。

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 外木場義郎は3度もノーヒットノーランを達成しているすごい人。あの沢村栄治も同じく3回ノーヒットノーランを達成している。

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今年は沢村栄治生誕から100年。そういう意味でもぜひ加藤拓也にノーヒットノーランを達成してほしかったなあ。

 

活躍したから書くわけじゃないが加藤拓也が慶応大2年か3年の時のピッチングを早慶戦中継で見て以来、注目はしていた。久々に力感のある投げ方をする選手がいるなあと。

 

ドラフト1位とはちょっと評価が高すぎかなあと思っていたがこんな素晴らしいピッチングをされたら素直に謝らねば。2016年に抑えを任された中崎翔太と一緒にダブルストッパーでも組んだら面白いと思っていたが完投能力も十分ありそうだ。

BBM2016/2nd ■レギュラーカード■538/中崎翔太/広島

BBM2016/2nd ■レギュラーカード■538/中崎翔太/広島

 

 ノーヒットノーラン達成者の生きざまも様々。近藤真一はすさまじい閃光を放つも通算12勝。ただ偉業から30年を経ていま中日でコーチをしていることがなおカッコいい。

 外木場義郎は通算131勝138敗。

この負け越し7つというのが味がある。

二人のエース 広島カープ弱小時代を支えた男たち (講談社+α文庫)
 

 沢村栄治は名投手でありながら戦争に翻弄されたイメージがある。もしも平和な時代であればきっともっと活躍した。野球もできない悲しい時代には二度としてはいけない。 

後楽園球場のサムライたち―沢村栄治から城之内邦雄まで

後楽園球場のサムライたち―沢村栄治から城之内邦雄まで

 

 今回大記録にあと一歩だった加藤拓也のプロ人生は始まったばかり。初登板で火だるまになった大野豊のような人もいるなかで上々のスタートを切ったが果たして近藤真一的な彗星になるのか外木場義郎的な大黒柱になるのか沢村栄治的な名投手になるのかはたまた加藤拓也なりの野球人生を歩むのか。少々粗削りな投球も含め加藤拓也のこれからに注目したい。 

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このほかのノーヒットノーランネタはこちら。

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27歳で引退「山の神」柏原竜二の箱根駅伝解説が早く聞きたい

箱根駅伝で山の神と呼ばれた柏原竜二東洋大学OB)が引退した。27歳での決断を惜しむ声もあろうが、まずはお疲れさまでしたと言いたい。

 

箱根駅伝5区で4年連続区間賞。3度の区間新。「甲子園は清原のためにあるのか」という名実況があるがまさに箱根の山登りは柏原のためにあるのかとでも言いたくなる。

 

そう、これぞ適材適所。用兵の妙。監督が5区に指名したのだろうが登りに強い適性を生かした起用で柏原竜二は輝いた。優れたリーダーとは個性を見極め、伸ばす人のことをいう。 

 

そして柏原竜二柏原竜二たらしめたのは当然ながらチームメイト。在学中は東洋大学が4年連続で箱根駅伝往路優勝、うち3度は総合優勝を果たしている。柏原竜二だけが速くても達成できない。

 駅伝だけじゃない。甲子園で優勝できるチームは総合力で勝つ。例えば2017年センバツ優勝の大阪桐蔭のように。 適材適所と総合力。これは組織で仕事をする上で意識しておきたいキーワードだ。

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柏原竜二の27歳という年齢をどう見るか。陸上選手で言えばまだ現役を続けられそうだ。柏原竜二東洋大学卒業後、富士通に入社。しかし故障があり思うような結果が残せなかった。

 

誰もが思うことだが、全盛期は確実に箱根駅伝を走っていたころだ。しかしそれが毎年往路の5区を走る日にドンピシャではまっていたことに鳥肌が立つ。ピーキングの天才ではないか? 

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 柏原竜二には、ここぞという時にピークを持ってきて最高のパフォーマンスを発揮する秘訣をぜひ若いアスリートや社会人に伝授してほしい。引退後は社業に専念するとのことだが、ぜひ経験を講演や新人向け研修などで伝えてほしい。

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 社会人での競技生活で結果が残せなかったことを不遇だとか燃え尽き症候群だったんじゃないかと見る人もいるかもしれない。でもそれはあまりに短絡的ではないか。

 

確かに箱根駅伝のキャリアがすごすぎて、柏原竜二自身が負担に感じた面はありそうだ。が、燃え尽きるのは決して悪いことばかりじゃない。むしろうらやましくさえ感じる。世の中には力を発揮できずに生涯を終える人はいくらでもいるのだ。陸上選手として記録と記憶を残した柏原竜二陸上競技人生が不幸であるはずがない。

 

そして完全燃焼したこともない人が別の人を燃え尽き症候群呼ばわりすることはあってはならない。

 

日刊スポーツの記事で、「なるべく自分の言葉で書きたい」とつづった柏原竜二のコメント全文を読んだ。誠実そうな人柄が伝わってきた。

www.nikkansports.com

栄光の学生時代に、人と接するのが怖い時期があったとは。そんな中でもそっと見守った家族の存在。優しさが目に浮かぶようだ。柏原家の人々のように、人と接するときはその人がどういう状態かを見極めてから絶妙のタイミングで声を掛けたいものだ。見習いたい。

 

箱根駅伝瀬古利彦の解説が定番だが、柏原竜二くらい若い解説者もほしいところ。特に5区は超絶リアル解説が期待できる。力の入れどころ、抜きどころ。若干のコース変更はあったものの山登りのスペシャリストはそのまま山登りの解説のスペシャリストになるに違いない。

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 そして柏原竜二はアニメや漫画、ゲームが好きだそうだ。これを生かして駅伝アニメ、駅伝漫画、駅伝ゲームをプロデュースしてはどうか。スポーツファン以外も箱根駅伝に注目してもらうビッグチャンスである。

 

気が早いがいつか母校を率いて箱根駅伝に挑むことも十分考えられる。もろもろ考えたら27歳という年齢はむしろアドバンテージかもしれない。物は考えようだ。柏原竜二には陸上の素晴らしさを伝える伝道師になってほしい。

 

箱根駅伝が大好きなあなたへのおすすめはこちら。

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鵜久森淳志「代打サヨナラ満塁ホームランサヨナラTシャツ」を生んだ「やったろう」の意気込み

2017年度がスタートした。多くの企業は月曜日である4月3日に入社式なりイベントを行った。フレッシュマンが輝く日の新聞で、一度クビになった男の写真を見つけた。

 

鵜久森淳志。愛媛・済美高校から日本ハムに入団するも今一つ輝けず戦力外に。しかしヤクルトが救いの手を差し伸べた。移籍1年目の2016年に印象に残るホームランを放った際はそれをネタに記事を書いた。

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新入社員の門出をくさすつもりはまったくない。初心を忘れないでほしいし、社会や組織の常識という非常識に染まってほしくもない。だからこそ知っておいてほしい。鵜久森淳志のような素敵な生き方もあるんだよ、と。 

BBH2013追加 RS鵜久森淳志(日本ハム)

BBH2013追加 RS鵜久森淳志(日本ハム)

 

 4月2日のDeNA戦、10回1アウト満塁。鵜久森淳志は代打をコールされた。

 

「やったろう、という気持ちしかなかった」

 

鵜久森淳志はそう振り返った。やってやろう、ではない。やったろう。かつて済美高校の四番を張った男もプロ実働10年、もう30歳になっていた。

npb.jp

そして見つけてしまった。鵜久森淳志「代打サヨナラ満塁ホームランサヨナラTシャツ」。あれ、サヨナラが1個多くない???

shop.yakult-swallows.co.jp

これはもう二度と代打サヨナラ満塁ホームランは打ちませんよ、劇的勝利とは決別しますよという意味なのか?ただのダブリなのか?

 

ちなみに限定アイテムらしい。4月3日18時から4月4日23時59分までの販売とヤクルトの公式サイトに書いてあった。

 

詳しくは公式サイトで写真を見てほしいが正直デザインも何もないというかスポーツ新聞チックなデザインが吉と出るか凶と出るか。

 

どうせなら期間限定で、懐かしい杉浦享の代打サヨナラ満塁ホームランTシャツを作ってほしい。

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プロ野球も将来のエース候補、四番候補、1軍候補が毎年わんさか入ってくるが輝けるのは実は一握り。自分で引き際を選べる人も実は数少ない。鵜久森淳志だって日本ハムの将来を嘱望されたが力を発揮できなかった。それでもトライアウトを経てヤクルトに拾われ、ここぞという時に「やったろう」と心でつぶやいてホームランをぶちこんだ。これはこれで一つの生き方。

 

きょうキラキラ輝いていた若者たちが後ほど挫折したとしても大事なのはそこからだ、と鵜久森淳志のホームランは示唆してくれている。

 

挫折、戦力外、再起、引退ネタが好きなあなたへのおすすめはこちら(我ながらこういうネタ好きだなあ)。

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野球は9人でやるものではない~2017年センバツ優勝の大阪桐蔭に学ぶ

たった1度の雨で運命が変わることがある。2017年のセンバツ決勝は大阪桐蔭履正社との大阪決戦を制した。が、もしも前日の雨天順延がなければどうだったか。

 31日の決勝が雨天順延と知る直前、テレビのデータ放送で決勝の見どころをチェックしたら、履正社のエース竹田祐は準決勝が救援登板だったのに対し大阪桐蔭のエース徳山壮磨は決勝も先発すれば準々決勝から3連投になるのでそこがどうなるかと書いてあった。

 

高校野球は夏の地方大会に象徴されるようにエースは連投する宿命にある。それに耐えられてしまう人がいる一方で、甲子園では勝ち進んだものの本調子でなくなったエースが打ち込まれるのもままある。大阪桐蔭の徳山壮磨も気合で力投するタイプに見えるから3連投となればきつかったかもしれない。

 

雨で休養日を得られるかどうか。それも含めて球運である。

 

そういう意味では黒柴スポーツ新聞編集局長は球運がなかった。もっとも、プレーヤーではないのだが。31日は休み、4月1日は勤務日だったため雨天順延イコール決勝テレビ観戦が厳しくなったのだ。結局忙殺されて試合結果を知ったのは午後7時台のラジオニュースで、だった。8-3とはいえ履正社も粘っており見ていたら面白かったんだろうなあ。

 

というわけで試合を見ていないなりに驚いたことを2つ書く。

 

まず、勝ち越し2ランの代打・西島一波はこれが公式戦初ホームランだったこと。背番号18の控えキャッチャーが最高の場面で大仕事をした。人は人生で同じ数だけチャンスを得られる、わけじゃない。そして普段から準備をしていない人が結果を出せるほど甘くもない。西島一波は数少ないチャンスを見事にものにした。1日夜のサタデースポーツを見たが、ブルペン捕手として速い球には目が慣れているのでそこは役に立つと話していた。日ごろの地味な作業もいつどこで結果につながるか分からない。

 

そしてもう一つは大阪桐蔭の勝負強さ。新聞記事によると春夏通じて6度の決勝すべて勝っているという。この勝負強さの裏側にもきっと何かがある。同じメンバーで戦っての優勝6度ではないから余計にすごい。この勝負強さ、ちょっとあやかりたい。

 

西谷浩一監督の横顔も新聞に載っていたが、ずば抜けた選手がいない今のチームは副主将を7人にしたそうだ。会社で副部長が7人いたら、市に副市長が7人いたら収拾がつかなそうだがなんでも言い合える高校生世代ならありか。一人一人が戦力になった大阪桐蔭の強さはこういうところにあったかもしれない。

 「野球は9人でやるものではなく、全員の力が束になってすごい力を発揮する。みんなで戦っていくのが桐蔭の野球」(新聞記事より)

 

深い。野球は9人でやるのが常識だ。が、多くの人は忘れがちだ。ダグアウトにも選手がいるということを。そしてその選手が力を発揮できたチームが勝つ。大阪桐蔭は2年生が活躍していた。履正社もこのまま黙ってはいないだろう。2017年夏の大阪府大会は死闘になりそうだ。

 

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