黒柴スポーツ新聞

ニュース編集者が野球を中心に、心に残るシーンやプレーヤーから生きるヒントを探ります。

2016-10-01から1ヶ月間の記事一覧

飼石と勇猛心が組織を強くする~日本ハム優勝の2016年日本シリーズを振り返って

石垣といえばそこそこの大きさの石が重なっているイメージ。だが大きな築石(ちくいし)の間には飼石(かいいし)という小さな石が詰まっている、と下のサイトで見た。実は我が家の石垣がほんの一部崩れたのでテキトーに小さな石を詰めたのだが、石垣とは絶…

ちょっとデキる人は1.5刀流のまま頑張ればいい~岡大海が気迫で西川遥輝のサヨナラ満塁ホームランをアシスト

日本シリーズで気になる男がいる。大谷翔平? 西川遥輝? 黒田博樹? タナキクマル? 違う。岡大海である。 BBM2016/1st ■レギュラーカード■046/岡大海/日本ハム ≪ベースボールカード≫出版社/メーカー: ベースボールマガジンメディア: この商品を含むブログ…

視野が広い人はカッコいい~2016年日本シリーズ解説が細かすぎて「神ってる」宮本慎也

同じ場にいても人によって見ている所も違うしとらえ方も違う。アンテナの張り方が違うのだろうし、感度も違うのだろう。 それを日本シリーズの解説をしている宮本慎也で再認識している。第1戦のTBS中継にがっかりして途中からNHKラジオの宮本慎也解説を聞い…

ブランドは自分でつくるしかない~前進守備をとらせなかった大谷翔平と、とってもらえなかった大瀬良大地

日本シリーズ第3戦中継は朝日放送系列だったため黒柴スポーツ新聞編集局長はいつものように日本シリーズ難民となった。第3戦は黒田博樹ラスト登板(の可能性)ということもあるが、個人的にはいかに日本ハムが立て直せるかに興味があった。見たい、見たい…

生き時間と死に時間~移動日と休養日で復活した稲尾和久

日本ハムファンには申し訳ないが、日本シリーズが面白い展開だ。劣勢こそ栗山英樹のマネジメント力が発揮されそうだからだ。 案の定連敗後に言っていた。自分たちのやりたいことができているか、それが大事なんだと。 並の指揮官なら勝敗にこだわる。だが栗…

やらない勇気~日本シリーズ第1戦、第2戦の大野奨大と増井浩俊の送球による失点を例に

日本シリーズ第1戦、第2戦と日本ハムらしからぬプレーが出た。負ける時はそういうものかもしれないが。 第1戦、広島先制のシーンは重盗だが1死1、3塁で1塁走者がスタート。キャッチャー大野奨大が2塁に投げるもセカンド、ショートが入っていなかった…

似たタイプの人を並べると組織は単調になる~2016日本シリーズ第1戦で宮本慎也が指摘した中田翔と陽岱鋼の打順

2016年の日本シリーズが始まった。大谷翔平対ジョンソンの投げ合いは予告先発で分かっており予想する楽しみがなくなってしまった。まあほとんどの人がこの取り合わせを想像できただろうけれど。 日本ハムと言えば「世紀の奇襲」と表現される故・工藤幹夫さん…

必死にもがけ。自分次第だ~ドラ1田中正義担当の山本省吾スカウトが心に刻んだコーチの言葉

ドラフトの目玉、田中正義(創価大)が5球団競合の末、ソフトバンクに交渉権が与えられた。そのことよりも、というと少々オーバーだが「おっ」と思ったことがあった。ソフトバンクホークスのツイッターに「『空振りが奪えるストレート』が真骨頂。ローテーシ…

人生はどう転ぶか分からないから楽しい~後藤正治氏が綴るミスターラグビー平尾誠二の楕円的人生論

ミスター神戸製鋼、ミスターラグビー。平尾誠二氏が亡くなった。53歳という若さ。何より2019年ワールドカップを前に亡くなったことが悲しい。黒柴スポーツ新聞編集局長はラグビーファンでもないけれど、合理的な平尾誠二の思考には引かれていた。「知」のス…

流れをつかむなら一気にやるべし~2016年日本シリーズ第1戦で田中広輔は1998年の石井琢朗ばりに奇襲するのか

短期決戦とあれば勢いがついた方が勝つ。その火種は長打とは限らない。キーマンは1番打者。2016年セ・リーグCSファイナルステージで打率.833とDeNAを翻弄した田中広輔が最たる例だ。BBM2016/2nd ■レギュラーカード■545/田中広輔/広島出版社/メーカー: ベース…

黒田博樹引退表明の夜に敢えて加藤健論~第3の男が意地を見せ戦力外通告に

加藤健が戦力外通告を受けた。巨人ファンにしかピンと来ない話題だろう。小林誠司、実松に次ぐ第3のキャッチャーだから試合に出られないことの方が遥かに多い。かといっていなければもしもの時はキャッチャー不在となる。ぶっちゃけ保険なのである。オーナ…

自分を客観視できない人は間違いに気付かない~日本ハム投手陣を充実させた吉井理人の「オフィス」

CSを突破した日本ハム。大谷翔平を軸にたくさんの記事が書かれているがダントツで面白かったのが現代ビジネスの吉井理人投手コーチの記事。本日のテキストとしてぜひご覧いただきたい。 「大谷翔平という天才を預かって」吉井投手コーチが明かす一流の秘密 g…

ミスをしたらその後こそ大事~2016年CS第5戦明暗分けたソフトバンクと日本ハムの継投

ミスをしたらやることは一つ。後片付けだ。その後、落ち着いて挽回すればよい。 ここでやってはいけないのが責任の追及。つい誰が悪いかとか言いがちだがその場で責め立てても失敗が成功にひっくり返るわけではない。スポーツならその試合を、ビジネスならそ…

最優秀救援投手は「津田賞」に衣替えを~中﨑翔太は被本塁打2でタイトル逃す

抑え投手は相手の反撃を食い止めるのが仕事。無事お務めを果たすとセーブが記録される。セーブが最も多い投手がそのシーズンの最優秀救援投手となる。 10月15日、広島はDeNAを下し25年ぶりの日本シリーズ進出を決めた。ラジオ中継を聞いていたが耳を疑った。…

パの各エースは2016年の目標を達成したのか~3月27日のサンデースポーツを検証

3月27日のサンデースポーツでパ・リーグ各球団のエース級に2016年度の目標を問う企画があった。きょうはその結果発表をしてみる。 それぞれ何と答えていたか。カッコ内は掲げた数字の理由である。・則本昴大21勝1敗(これだけ勝てば優勝に近づく) ・武田…

鈴木尚広、代走で残したオレンジ色の軌跡~スペシャリストと単能工

巨人の鈴木尚広が引退を表明した。足のスペシャリスト、走塁のプロフェッショナル。一芸に秀でた選手だった。 代走が主戦場の鈴木が出てくるのは終盤だ。追いつきたい、追い越したい、ダメ押ししたい。そんなチームの願いを、磨いた走力で何度もかなえてきた…

自分よりレベルが上の「やつら」を見ることは大事~日本代表・原口元気のインタビューより

サッカーのアジア最終予選を見越し、代表の原口元気のインタビュー記事を掲載した。黒柴スポーツ新聞編集局長の本業は新聞記者。といっても現在は主に紙面レイアウトを担当している。新聞記者は記事を書くばかりではない。 いかにしてカッコいい紙面を作るか…

筒香嘉智に球団記録34号を抜かれた藤井勇~人に言いたくなるホームランの小ネタ集

2016年セ・リーグCSファーストステージはDeNAが巨人を下し、広島への挑戦権を得た。巨人を応援していた黒柴スポーツ新聞編集局長だったが、何だろうこのすがすがしさは。分かっている。今の状態はDeNAの方が上。無理して巨人が勝ち上がったとしても広島に返…

2017年の2000安打達成者は誰か~あと一歩の荒木雅博と苦しい福浦和也を内川聖一がごぼう抜きと予想

パ・リーグのCSのネット速報を見て、福浦和也が出ていたのに気付いた。今、現役で2000安打に2番目に近い選手である。 npb.jpオーナーズリーグ20弾/OL20/ST/福浦和也/ロッテメディア: この商品を含むブログを見る福浦和也の上にいるのが荒木雅博。2016年中の2…

大舞台に縁がある人、ない人~元世界王者の浅見八瑠奈、五輪の畳に立てないまま引退

柔道の浅見八瑠奈が引退表明した。黒柴スポーツ新聞編集局長が購読している新聞の見出しには「世界2連覇」とあった。だがその栄光よりも、五輪を逃した人としての印象が拭えない。 もう、吹っ切れたのだろうか。 www.nikkansports.com 近代柔道 (Judo) 2013…

結果を出せば風景が変わる~リオパラ・五輪メダリストが初の合同凱旋パレード

「車椅子ラグビー」「ウェルチェアラグビー 銅 池」。そんな検索を経て黒柴スポーツ新聞にお越しになる読者がいるようだ。 うれしい。何がうれしいって、ウィルチェアーラグビーや、その日本代表で銅メダリストの池透暢選手が検索対象になっていることが実感…

田中浩康、指導者より現役を選ぶ~時には我を通すことも大切

ヤクルトが10月7日、田中浩康に戦力外通告した。ネットの記事で見た。指導者としての将来も球団から提示されたが、現役続行の意思があることからやむを得ず通告となったという。 黒柴スポーツ新聞編集局長はヤクルトファンではないが、このやりとりにグッと…

千賀滉大、痛恨の押し出し響き勝率第1位逃す~武田翔太とのエース争いはCSから始まる

パ・リーグの全日程が10月5日に終了。6日の朝刊に個人タイトルの一覧が載っていた。黒柴スポーツ新聞編集局長イチ押しの千賀滉大の名前はない。分かっていてもなお見つめてしまった。あの試合、あの押し出しさえなければ…。www.nikkansports.com BBM2016/2nd…

オトナが多い組織は強い~西武黄金期選手からの監督は辻発彦で6人目

西武の新監督に辻発彦が決まった。宮本慎也説が出た時はプリンスホテル人脈かとうなったが、結局西武OBに落ち着いた。プロ野球カード 【辻発彦】2010 BBM 20周年記念カード 200枚限定 パラレル!(134/200)出版社/メーカー: ベースボールマガジン社メディア…

「山本一義の一球談義」は人生の最高の教科書~元広島の4番、鉄人・金本知憲を育てた男に捧ぐ

元広島の中心打者でロッテ監督も務めた山本一義さんが9月17日に亡くなった。享年78。広島の優勝に配慮して少し遅れての公表だそうだが山本さんの意向らしい。最期まであふれたカープ愛。このエピソードだけでも泣きそうになった。 広島ファンではない黒柴ス…

個人タイトルは優勝してこそ価値がある~6個もとって巨人は優勝逃し首位と17.5ゲーム差

10月1日、セ・リーグの2016年日程が終了。各タイトルが確定した。 首位打者=坂本勇人.344 最多安打=菊池涼介181本 本塁打王=筒香嘉智44本 打点王=筒香嘉智110点 最高出塁率=坂本勇人.433 盗塁王=山田哲人30個 最優秀防御率=菅野智之2.01 勝率1位=野村祐輔=.8…

メダルは重み以上の重みがある~ウィルチェアーラグビー銅メダルに触れて

リオデジャネイロ・パラリンピックのウィルチェアーラグビー銅メダリスト、池透暢選手を囲む会に混ぜていただいた。公私とも祝勝会が続いていると推察。連日テレビ出演もこなしていたし、さぞやお疲れだろうと思うが池選手はいつもの爽やかな笑顔を絶やさな…

古巣で引退しなかった多村仁志と栗原健太~実績を残した場所に留まるか、プレーヤーとしての可能性を求めるか

多村仁志が引退表明した。ベイスターズ時代の印象が強いがホークスファンとしても感慨深い。日本一メンバーの一人でもあり、お疲れさまでしたと言いたい。最後の所属は中日。育成での契約だった。カルビー2006 プロ野球チップス トッププレーヤーカード No.T…


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