黒柴スポーツ新聞

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神に感謝の柳田悠岐満塁弾!得点への執着感じるエンドランもハマる

久々にピッチャーが膝に手をつくシーンを見た。しかもそれは山本由伸。柳田悠岐が勝ち越し満塁ホームランを放ち、山本由伸をノックアウトした。ソフトバンクは連敗を4で止めることができた。

4連敗の後、オリックスの先発が山本由伸だと分かった時は何とも言えない気持ちになった。「泣きっ面に由伸」というフレーズが浮かんだ。一方で前回はエラー絡みとは言え山本由伸の連勝を止めたソフトバンク。ひょっとしたら今回も…と淡い期待は抱いていたが、本当にその通りになった。

ソフトバンク4連敗は歯車が噛み合わなかった結果に見えた。打線は活発でヒットは出る。それが得点に結び付かなかった。「あと一本」が出ないというやつだ。楽天戦で則本を攻略しかけながらイニング5安打で1点しか取れなかったり、雨によるぬかるみでグラシアルが「オーバーラン」してタッチアウトになったあたりは象徴的だった。

だからこそ、オリックス戦ではベンチが積極的にエンドランを仕掛けたり、ものにはできなかったがスクイズを指示したりと得点しようという意図が感じられる采配だった。あと一本が出ていたらもっと楽に勝てたはずだが、そのモヤモヤを吹き飛ばしたのが柳田悠岐だった。

打った瞬間は「神様ありがとう」と思ったというギータだったが、主砲対エースの対決は見応えがあった。際どい球を何とかファウルした後、見事に153キロのストレートを弾き返した柳田悠岐に軍配が上がった。

山本由伸の7失点は自己ワーストらしい。本調子ではなかったとは言え、三森大貴の3安打など10安打を浴びせた。佐々木郎希がソフトバンク戦に当てられる話もあり、次々いいピッチャーが来るなと心配していたがこの勢いで佐々木朗希を返り討ちにしてほしいと、俄然強気になってきた。

懸案の救援陣だが、今日は先発石川柊太が5回を投げきれずに降板するも、藤井が押し出しの1点でしのいだ。その後は津森、又吉、モイネロとつないで「勝ちパターン」の継投を実践できた。楽天戦で追いつかれた挙句のサヨナラ負けだっただけにすぐ悪い記憶を上書きできたのは大きい。

打線に勢いがあるうちに首位楽天とのゲーム差を一つでも縮めておきたいところ。歯車が噛み合わない時期は今日のエンドランのようにジタバタするのが意外と手っ取り早いのかもしれない。もしくはギータばりにドカンと結果を残す。5月の反転攻勢を期待させるソフトバンクの勝ち方だった。


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