黒柴スポーツ新聞

ニュース編集者が野球を中心に、心に残るワンシーンやプレーヤーについて綴ります。

重友梨佐が大阪国際女子マラソンで復活V~ネガティブスプリットは力がある人にしかできない

いつか追い付けばいい。
それでは追い付けない。
もしかしたら、永遠に。

大阪国際女子マラソンを見ていて高橋尚子の解説が興味深かった。
「その1メートルを『命取り』と言うんです」
序盤、先頭集団が割れた。

先頭集団の前方と、後方のかたまりの差はわずか2メートル。
ペースも極端に速い訳ではなかったので十分追い付ける。
だがこれを埋めるのが難しいのだと高橋尚子は言っていた。

そう、結果を残す人と残せない人の差は最初は小さい。
もしかしたら気付かないくらいのものかもしれない。

やがて2位集団は気付く。
「ちょっと差が付いたな」
でもまだ追い付けそうな距離だから焦りもない。
そのうち追い付けばいいや。
そう思ったら無理に追っていこうとは思わない。
いつか追い付けばいいや。

だが、その「いつか」って、いつ?

マラソンと同じで人生も後半になるにしたがって成功者に追い付くのはだんだん難しくなっていく。
もちろん年を重ねると体力面は厳しくなる一方で経験という武器は手に入るのだが。

実際、大阪国際女子マラソンも前半、スピードを上げたペースメーカーに食らいついて行った3人が先頭争いを繰り広げた。

もう一つ。
高橋尚子が勝負どころについて語っていた。
「残りの距離」と「自分の力」と「相手の力が落ちた時」を見極めてここぞという時に前に出るのだという。
今回は堀江美里(ノーリツ)が25キロで独走態勢に入った。
「ちょっと(仕掛けが)早いんじゃない?」と増田明美
確かに増田明美の言うとおり、人の後ろについて行く戦法もありだ。
だが高橋尚子からは機を逃さない、いい判断だったと評価されていた。

マラソンはタイム走というよりは勝敗なのだから他の選手に勝たなくてはいけない。
自分のペースで行けばいいというものではない。
ライバルのコンディションも冷静に見極められないと勝てない。
それはビジネスの世界でも同じだ。

それにしても大阪国際女子マラソンはTHE ALFEEの曲が似合う。
マラソン大会にテーマソングがあるという仕掛けもいいなあ。
www.oricon.co.jp

恥ずかしながら今回の大阪国際女子マラソンで初めて「ネガティブスプリット」を知った。
ざっくり言うと前半抑えて後半ペースアップする走法らしい。
世界のマラソンは後半の勝負が激しいのでそれに耐えられる力を日本陸上界としても強化させたいという。

ただしこれはトップ選手ならではの走法とみた。
常識的に考えて脚はスタートして間もないころの方がフレッシュ。
疲労はどんどんたまっていく訳だから後半上げられる人はすごいのだ。

そういう意味では実力者・重友梨佐天満屋)がそれに当てはまる走りをしていた。
いったん脱落したかに見えたが徐々に上げて30キロあたりから2位に浮上。
粘りの走りである。

天満屋女子陸上競技部の寮ごはん

天満屋女子陸上競技部の寮ごはん

前半から先頭を走った堀江美里か。
追い上げてきた重友梨佐か。

33キロで2人の差は11秒。

2大会連続五輪の夢が断たれた大阪国際女子マラソン重友梨佐が復活するのか。

35キロで6秒差。

積極性が勝つのか粘りが勝つのか。

35.5キロあたりでついに重友梨佐が逆転した。

ヤンマースタジアムが見えてきました。ここが重友梨佐の新たなスタート地点になるはずです」

実況も完全に重友劇場モードである。

きょうのブログの趣旨も変わってきた。

でもいい。
分かったこともある。
ネガティブスプリットは力のある人だからこそできること。
実際、重友梨左は前半と後半のタイム差がほとんどなかったのだ。


「新生重友梨佐の誕生です!」
重友梨佐がゴールテープをガッツポーズで切った。


日本人トップでの優勝のため8月に開催されるロンドンの世界選手権代表に近づいた重友梨佐
ロンドンと言えば日本代表として出場するも79位と力を出し切れなかった場所だ。
79位だろうがそういうコンディションで完走したことが素晴らしい。
とはいえアスリートだからやっぱり悔しい思い出だろう。
あえて「因縁の」と書くが代表になれたら臥薪嘗胆で次はいい思い出を作ってほしい。

臥薪嘗胆ネタはこちら。
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