黒柴スポーツ新聞

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言葉は人の心を奮い立たせることも凍らせることもできる~マラソン福士騒動から学ぶ

黒柴スポーツ新聞では女子マラソン五輪代表候補の福士加代子の記事を先月書いた。世間的に関心が高かったようで、たくさんの方にアクセスいただいたようだ。が、すんなり代表当確とならなかったことで物語はまだ続いている。福士は日本陸連からの確約が得られなかったので3月の名古屋ウィメンズに強行出場しようとした。しかし、陸連側は自重するよう求めた格好。疲労の回復などを考えればリオに影響が出かねないからだ。そもそも選出するかどうかも分からないのに要望すること自体がずいぶん都合よく見える。かと言って当確を出さないのだから選手とその指導者があまりにもかわいそうだ。


所属するワコールの永山監督は、落選の可能性があるのだからと出場姿勢を崩さなかったが一転出場を取りやめた。

http://www.nikkansports.com/sports/athletics/news/1611324.html


本紙は名古屋で福士のタイムを上回る可能性が少ないと見て、出場する必要はないと考えていた。よって妥当な判断ととらえている。ただ、何が腹立たしいかというと陸連専務理事が「的確だ」とした点だ。的確ではなく当確とさえ言えば混乱は起きなかった。


陸連の言い分は想像ができる。あくまでも派遣標準タイムは設定しているがそれをどのようなタイムで何人が突破できるのかは、やってみないと分からない。つまり福士は好タイムではあったがこれを上回る選手が複数出ることもあるので当確は出せないのだ。


確かに力のある選手、メダルが望めそうな選手を代表として送るのは陸連の責務だ。しかし気持ちよく送り出すことももう少し意識してもらいたい。「期待しています」と選ばれたら誰だってその気になるというもの。それでこそメダルの可能性が生まれる。ただでさえ高速化するレースに日本選手がついて行くのは大変なのだから。


マラソンがお家芸というよりは代表選考のゴタゴタこそお家芸に思えてしまう。組織の一員としては非常に勉強になる一件だった。「お任せするかもしれないから準備しといて」「でも任せるかどうかは分からないよ」「とはいえ、任せた場合のために体調だけは整えてもらわないとね」。これで結果を出せと言う方が酷である。


これを「国家代表」選出の過程でやっているのだ。全然笑えない。協会、連盟といった組織は選手の最高のパフォーマンスを引き出すことに傾注してほしい。


言葉は人の心を奮い立たせることも凍らせることもできる。選考過程の整理の必要性も含め、福士の一件から学ぶべきことは多い。


※2日時点でこれを書きましたが、パソコンの不具合か写真の投稿やリンクの埋め込みができない状態です。ツールバーが開きません。
いつどのように復旧するのか分かりませんが、当面「あっさり版」でお届けするかもしれません。「こってり版」になる日がくるのか分かりませんが気長にやっていきます。
パソコンやブログには詳しい方はぜひ復旧方法をご教授願います。