黒柴スポーツ新聞

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能力以上のものは出ない〜11試合連続無失点の板東と、連日被弾の岩嵜

ロッテに0-5からひっくり返される手痛い敗戦から1日。最終回のマウンドには岩嵜ではなく板東が上がった。無事に試合を締めくくり、プロ初セーブ。「9回のマウンドはいつも以上に緊張しました」(日刊スポーツ記事より)とのことだが、私が購読する新聞にはとてもいい板東のコメントが載っていた。

「自分の持っている以上のものは出ないので、普段通りの投球を心がけた」
そう、ほとんどの人はそうだろう。自分の能力以上のパフォーマンスは発揮できないのだ。たまに切羽詰まった結果すごくいい作品ができたりもする。でもそれも実力。板東が仮に追い詰められたとしてもそれを乗り切ることができたなら、やはり抑える力があるということだ。板東はこの日で11試合連続無失点となった。

仕事がうまくいかなかった時。こんなはずじゃなかったのにな、なんて思う。運不運は確かにある。でも本当に能力があれば失敗はしないはずだ。自分の持っている以上のものを、能力もないのに望むからギャップが生まれる。やはり自分の能力は客観的に把握しておきたい。板東はどうだろう。2日連続で3失点の岩嵜に代わって上がった最終回のマウンドにいつもより緊張した。でもしばらく点を取られていないのは事実だから、決して自信なくマウンドに上がったわけではないと思う。板東はランナーを背負ったが、ロッテの盗塁を今宮健太が「神の手」で防いで事なきを得た。板東はちょっと運を持っているかもしれない。

昨日は岩嵜の代役で板東が締めたが、最終回を任せるにはまだ負担がかかりそう。2軍戦とは言え森唯斗も投げた。森がバリバリ投げるまではやはり岩嵜に踏ん張ってもらわないといけない。岩嵜は2日連続で打たれてかなり悔しそうな顔をしていた。その気持ちがあれば大丈夫なんじゃないか。板東が言うように、自分の持っている以上のものは出ない。岩嵜は一発を打たれることがあるならば、そうさせないために何をすればいいのか。この悔しい被弾から答えを導き出してほしいと思う。


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