黒柴スポーツ新聞

ニュース編集者が野球を中心に、心に残るシーンやプレーヤーから生きるヒントを探ります。

一生懸命攻めた結果ならば~ソフトバンク石川柊太の四球論

石川柊太っていいなぁと思った。それは8月23日のロッテ戦に勝ってくれたから、だけではない。西日本スポーツ「開幕6連勝のソフトバンク石川はぶれない男 4四球は信念の表れ」には、石川の興味深い持論が紹介されていた。
「四球と安打は一緒と言っても、ツーベースとは一緒ではない。四球なら打たれた方がいいというのは、甘えだと思う。『打たれるもんか』と思って投げたボールで、四球になるのは仕方がない」

血みどろの戦いになった対ロッテ6連戦、いや、その前からホークス投手陣には四死球を出しすぎの懸念があった。が、石川は、四球に至るプロセス次第だ、と言いたいようだ。よけて逃げての四球と、厳しく勝負した結果の四球は意味合いが違う。そんなとこだろう。

プロ野球選手と会社員は働くフィールドがまったく違うが、「結果がすべて」という意味では同じである。「一生懸命やりました」では責任を免れない時もある。しかし経験を積むと先が読めるというか相場を値踏みするというか、まあこんなもんだろうと無意識に省エネしてしまいがちだ。それではいけない。省エネだけならまだいい。失敗することを恐れてだんだん勝負しなくなる。それが一番怖い。厳しく攻めた結果の四球でした。一生懸命やりましたがうまくいきませんでした。そう、どうせうまくいかないならせめて……。とにかく一生懸命やればいいんだよな。逃げるのではなく、攻める気持ちで常に立ち向かわねば。石川の強い気持ちに触発された。


福岡ソフトバンクホークスランキング