黒柴スポーツ新聞

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敗戦の中にも収穫あり~板東、川原、泉。踏ん張った鷹の中継ぎ陣

7月16日のオリックス戦。ソフトバンクは惜敗した。いつもなら負けが決まるとものすごく悔しい。だけど、何だろうこのスッキリ感は。よくやったじゃないか。確かにバレンティンが好機に併殺打に倒れなければ違った展開だとは思った。しかしよくやったじゃないかと、妙に納得しながら眠りについたのだが、翌日その理由がはっきりと分かった。西スポ記事、ソフトバンク連勝止まっても「収穫ある1敗」になった理由(石田泰隆さん)に書いてあった。そう、中継ぎ陣の好投である。

まずは売り出し中の板東。イケメンなのはファンの間で知られていたらしいが、ついに14日のオリックス戦でプロ初登板。吉田正にホームランこそ浴びたが、2回1失点。内野ゴロの打球がお腹に当たるアクシデントもあったが女性ファンをメロメロにさせるような笑顔の場面も。早速パ・リーグTVが動画を配信して話題になったそうだ。もちろん話題先行ではなくきっちり結果を出したことから16日の試合でも起用され、3回3分の2のロングリリーフ。バンデンハークが4失点しながらソフトバンクが善戦できたのは板東の頑張りが大きい。

そして川原と泉も。川原は育成に落ちた時期もありながら再び支配下登録された苦労人。しかしプロは結果がすべて。川原は力強い球を投げ込んでいた。そうだ、この強気のピッチングがなかったんだ、チーム全体で四球連発の時期は。工藤監督も「四球からは何も生まれない」と言っているではないか。泉も今季はサヨナラヒットを打たれた日もあったが、戦力になっている。岩嵜が本調子ではないだけに、7回、8回という勝負どころでは結果を出し続けてもらいたい。

「負け展開で出てきてはグッと踏ん張り、突き放されることを食い止める。時には負け試合を勝ち試合へと転化させる貴重な存在。スポットライトを浴びる機会はめったにないが、大事な大事な投手たちだ」(西スポ、石田泰隆さんの記事より)
そうそう。抑えて当たり前、打たれたら責められる中継ぎは大変なポジションだけれども、チームになくてはならない存在だ。特に今季は6連戦が組まれ、ピッチャーのやりくりは大変だ。だがファンだからこそ彼らの頑張りに敬意を表したい。そして密かに地味に頑張る自分の姿とも重ねてみる。中継ぎの踏ん張りに勇気をもらっている自分がいる。負けたのは悔しいけれど、嫌な気持ちにならなかった理由はこのあたりなのだった。


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