黒柴スポーツ新聞

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侍ジャパンの正捕手・甲斐拓也はホークスの誇り〜東京五輪・金メダルおめでとう!

準決勝、8回だったと思う。ベンチで甲斐が電話していた。厳密に言うとブルペンへのコールだろうけど、選手が使うのは珍しい。だいたい野球中継ではピッチングコーチが使っていて、リリーフの準備を確認しているのだろう。甲斐の相手は栗林だった。「九回に入る前に僕のイメージを伝えておけば栗林も入りやすいと思った」(毎日新聞記事、「もしもし」侍J甲斐拓也、試合中に異例の直接電話 コロナ禍で工夫 より)そうだ。甲斐拓也とはそんな細やかな気遣いができる男である。

初戦では起死回生のスクイズアメリカ戦ではサヨナラ打と、守りだけでなく打つ方でも活躍した甲斐拓也。しかし決勝を終えた甲斐は「チームが勝ったことの方が」と繰り返した。団体競技の選手はそう言うものかもしれないけれど、甲斐が言うと本当に実感がこもって聞こえる。甲斐拓也とはそんな献身的な男である。

黒柴スポーツ新聞はフォーカスする。決勝、ゲームセット直後のバッテリーは抱き合って喜びを表現するのだが、甲斐拓也はどうしたか? そう、殊勲の守護神・栗林を持ち上げたのだ。そうやって栗林の頑張りを讃えられる。甲斐拓也とはそんな優しい男である。ホークスファンは誇ろう。そんな甲斐が正捕手を務めていることを。甲斐拓也、金メダル獲得おめでとう!


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