黒柴スポーツ新聞

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今やれることをやる~今宮健太が復帰のソフトバンク、先発全員安打で大勝

ソフトバンク打線が爆発した。先発全員安打(16安打)で11点。日刊スポーツは「ソフトバンク打線が梅雨明け、 今宮口火で白星祭りへ」なんて見出しを付けていた。うまい。そうだ、貧打に泣いていたソフトバンク打線は梅雨入りしていたと思えばいいんだ。そうとらえると何だか気持ちが軽くなった。

 

梅雨。妙にジメジメして気持ちが上がらないイメージだ。ちょうどソフトバンクは後半戦が始まってから6連敗があり、打線が湿っていた。前半戦を牽引したグラシアルが離脱して、泣きっ面に蜂状態だった。

 

だが今宮健太が戻ってきた。そしていきなりホームランをかっ飛ばした。すると松田宣浩デスパイネも続いて三者連続ホームランになった。終わってみれば16安打11点。西田にはタイムリー、栗原にはプロ初ホームランと、トピックには事欠かなかった。まさに梅雨明けだ。

 

ソフトバンクはこれで貯金13。だからこそ「あれは梅雨入りだったんだ」と言えるのだが、そうやって割りきるのも一つの手だ。私も最近、一つ割りきろうとしていることがある。作業が立て込んで思うように毎日が過ごせないのだが、それは繁忙期ゆえの不可抗力だから、焦っても仕方ないんじゃないか、と。

 

割りきろうと思ったきっかけは日経新聞のコラム「元気のココロ」を見たこと。見出しは「今できることは一つだけ」だった。私はマルチタスクが大の苦手だ。工夫して物事を並行してやろうとしても、結果的にクオリティーが下がったり、何かを抜かったりしてしまう。良くも悪くも一つのことをやると視野が狭くなる自覚もある。だからマルチタスクができる人がうらやましい。

 

しかしコラムでは料理人を例に出し、いろんなことを並行してやっているが実際には包丁を動かしているだけなのだ、と説いていた。これなら自分も当てはめられる。もちろん千切りのスピードアップは目指さなければいけないのだけれど。

SINGLE TASK 一点集中術――「シングルタスクの原則」ですべての成果が最大になる

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今やれることは一つだけ。それで気が楽になった帰り道、radikoで聴いたソフトバンク戦中継で打線が爆発。気分がスカッとして、試合後に見つけた日刊スポーツ記事のタイトルで「ソフトバンク打線が梅雨明け」ときた。そうだ、今何となく調子が出ないのは自分も梅雨を脱せていないだけなんだ、そう思った次第。体がバッキバキにこっているのは湿度の高さやら効きすぎた冷房も関係あるのか。ここらでちょっと長めに湯に浸かるとかして、汗をかいて気持ちを切り替えよう。


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