黒柴スポーツ新聞

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緊張しても開き直る~ソフトバンクが今宮健太の逆転3ランで連敗止める

胸のすくような一発だった。今宮健太の起死回生の逆転3ランが飛び出しソフトバンクがロッテに勝利。連敗を3で止めた。今宮は頼もしい限りだが、実は緊張していたという。

今宮でも緊張するんだな、と意外に感じたが代打での起用がほとんどなかったからだと分かった。今宮ほどのキャリアがあっても普段と違うこと、慣れない環境だと緊張してしまうんだなというのは発見だった。

じゃあなぜ今宮がホームランを打てたのか。
「代打の経験がほとんどないので緊張したけど、開き直っていけた。打つ前の何秒か記憶がないので、帰って映像を見て余韻に浸ります」(西日本スポーツ記事、ソフトバンク今宮、代打逆転3ラン!! ロッテ戦6年ぶり負け越し阻止 より)
そう、開き直りである。

だからこそ初球に思い切ってバットを出せたのだろう。代打はここ一番での起用だし、ロッテに連敗していることからも、今宮にしてみれば結果を出さねばと気負ってしまう場面だ。しかし打つ前の何秒かは記憶がないという。相当集中していたのではないか。もしくは無心、か。

私はどちらかといえば緊張しやすく、初めての場面はとても苦手だ。なぜか初対面の人と話すことだけは苦痛ではなく、逆に密かな楽しみなのだが。それはきっと、これから親しくなれるのではというほのかな期待感がそうさせるのだろう。これをうまく応用して、緊張する場面ではこの後何かいいことがあるんじゃないか、と期待するようにしてみよう。そしてもう1つは開き直り。もう緊張してしまっているのだから、開き直ってやるしかない。中途半端なスイングではなく思い切って振る。そうすれば案外うまくいくのかもしれない。

この日は2位の日本ハムが敗れたため、ソフトバンクとのゲーム差が3に広がった。ソフトバンクは10日から本拠地で日本ハムとの直接対決が控えているだけに、今宮健太の逆転ホームランはソフトバンクにとって非常に価値のある一発だった。今宮は脚の調子が万全ではないが、無理せず残りの試合を戦ってもらいたい。


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