熱い気持ちがあるうちは~ソフトバンク和田毅、グラブ叩きつけから切り替え勝利
それは目を疑う光景だった。あのクレバーな和田毅が降板直後にダグアウトでグラブを叩きつけていた。8月5日、涌井との投げ合いの中、先に崩れた。5回3失点。自分へのいらだちか。うまくいかなかった悔しさか。降板前、決まったかに見えた投球をボールと判定された時には何かつぶやいていた。歯車が噛み合わない時はすべてがうまくいかないものだ。
しかし和田毅が素晴らしいのは次の登板できっちり勝ったことだ。8月12日のオリックス戦では7回途中まで無失点。今季4勝目を挙げた。その原動力になったのは、グラブを思わず叩きつけていた、あの熱い気持ちだったという。
「自分にもああいう気持ちがあるんだなと。普通に悔しがるんじゃなくて、あれだけ腹立たしく思えるのは悪いことではないのかな。冷めるよりは熱く」
西日本スポーツ記事にはそのように、和田毅の気持ちが紹介されていた(2020.8.13 白星挙げたソフトバンク和田が1週間前の“事件”振り返る「自分にもああいう気持ちが」鎌田真一郎記者)。そう、そんな熱い気持ちをアラフォーだって持っている。