黒柴スポーツ新聞

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誕生日を自分で祝う~ソフトバンク、上林バースデー弾などで乱打戦制す

誕生日は祝ってもらうのが主だろうが、別に自分で祝ってもいいのだな、と発見があった。ソフトバンクの上林誠知が24歳の誕生日である8月1日の西武戦でタイムリー&3ランを放ち計4打点。チームの勝利に貢献した。

 

上林は相変わらず、強いリストを生かしてホームランを打っている。と言っても打率はこの日の試合が始まる前で.193。いかに一時期骨折で離脱していたとしても2割を切るのはいただけない。もっともっと打ってもらわねば困る。

 

今夜の3ランは4点差を付けられていた中での一発だからすごく価値があった。ライオンズ打線と言えば金子や源田がチャンスメイクして、外崎や山川穂高森友哉中村剛也らが収穫するパターン。ものすごく強力な打線だ。ソフトバンクは後半戦から貧打にあえいでおり、ああ、今夜も逆転負けなのかと諦めそうになった。そんな時に上林誠知の3ランが出た。一気に1点差。これならまだチャンスがある……と前向きになれた。

 

この後、デスパイネが同点ホームラン。そして牧原が決勝タイムリー。中継ぎも失点はしたが高橋純平や甲斐野央らが何とか踏ん張った。この日は2位の日本ハムが敗れたためゲーム差が1.5に開いた。首位攻防3連戦が待ち受けているため、非常に大きな1勝になった。西武とも危うく2ゲーム差になるところだったが逆に4ゲーム差に押し戻した。ペナントレース的にもポイントになりうる試合だった。

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打率は上向かないが一発が見込め、一定の守備力がある上林は外すに外せない。そんな消極的な起用ではなく、この日のような勝負強さを発揮することで、上林にはチームに貢献してもらいたい。ペナントレースが激化するこのタイミングで誕生日を迎えたことは、ちょっとしたアクセントになるはずだ。自分で自分のリズムをつくる。この誕生日の活躍をきっかけに、上林には振らされる受け身のスイングではなく、自分の意思で振り抜く力強いバッティングを続けてもらいたい。


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