黒柴スポーツ新聞

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負けない雰囲気~ソフトバンク怒涛の9連勝、うち5回は逆転勝ち

ファンながらあきれる強さ。ソフトバンクがまた勝った。これで9連勝だ。毎試合よく見ていると、リーグ戦再開以来、日本ハム戦も楽天戦も今のオリックス戦も勝負の分かれ目はあったのだが、ことごとくソフトバンクがものにしてきた。本当に勝負強い。

 

特にオリックス3連戦初戦は先発未勝利だった二保が登板。一刻も早い援護点が必要だったが先取点を奪われてしまった。しかも相手は前の試合まで24イニング連続で無得点に封じられている山本由伸が相手。嫌な展開だったが一気呵成に4点を奪い逆転した。山本由伸が立ち直りその後は得点できなかったが8回に松田宣浩が代わった東明からだめ押しの2ラン。直前の7回裏、オリックスは一、三塁のチャンスをダブルプレーでふいにした後だっただけに、カウンターパンチとなった。

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2戦目はオリックスが善戦。デスパイネに先制ホームランを浴び、中盤には内川聖一に突き放される2点タイムリーを喫するも、佐野のプロ初ホームランやマレーロの勝ち越しタイムリーでついにソフトバンクを1点リードした。ソフトバンクはショート高田の不安定な守備が失点につながっており嫌な展開だったがそれを払拭したのはまたも松田宣浩だった。この人の勝負強さはどこからくるのか。力強く振り切ると打球は高々と舞い上がり、そのままレフトスタンドに飛び込んだ。ラジオで聴いていたが、熱男コールはヤフオクドームかと思うくらいの大きさ。ほっともっとフィールド神戸は相当盛り上がっていたに違いない。

 

この回先頭の内川聖一の出塁はオリックスのサード安達のエラーによるもの。これがなければ松田宣浩にホームランを打たれたとしても同点止まりだったし、そもそも松田宣浩は2アウトからの打席だから内川がアウトになっていたら8回は打席に立っていない。チームメイトのミスを消し、相手のミスにはつけ込む。強いチームの勝ち方には隙がない。無駄がない。

 

けが人、離脱者続出で、ソフトバンクファンは頭を抱えていた。しかし代役が次々に結果を出してのアピール合戦。みんなでやれば何とかなる的なムードがすっかり定着したようだ。今のソフトバンクにはちょっとやそっとじゃ負けない雰囲気がある。負けていても「もしかしたら」という雰囲気が。2018年、西武が見せた異常なまでの粘り強さのお株を奪う勢いだ。 

 

その2018年は9連勝しながらもレギュラーシーズンの優勝は西武に持っていかれた。だからまだまだ気は緩められない。日本ハム楽天が連敗している間に西武が2位に浮上してきた。7月6日終了時点で6.5ゲーム差を付けているが油断は禁物だ。昨年の悔しさを西武はぶつけてくるのだから。7月7日も勝てば工藤ホークスとしては初の10連勝。負けない雰囲気の中で経験を積めることは若手にとっても幸せなことだ。それがまたチームを強くする。ソフトバンクにはいけるところまで連勝を伸ばしてもらいたい。


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