黒柴スポーツ新聞

ニュース編集者が野球を中心に、心に残るシーンやプレーヤーから生きるヒントを探ります。

ソフトバンクは開幕投手を見直すのか~時おり顔出す工藤監督「非情の決断」

ソフトバンク工藤公康監督が、開幕投手再考(いったん白紙)に言及した。確かに開幕日が揺れ動きようやく6月19日に落ち着いたこの流れではやむを得ない気はする。しかし内定していた東浜巨はどう思うかなと想像してしまった。やっぱり信頼感はまだまだ足りないよなと深読みしてしまうのではないか、と。

一度決まったことを変える人をどう思うだろうか。臨機応変か、優柔不断か、それとも人の心をもてあそんだ人か……工藤監督はそんな悪い人ではなかろうが、情よりもその時々で最善手を打つことがある。例えば2019年クライマックスシリーズでの松田宣浩スタメン落ち。レギュラーシーズンは全試合出場した松田だが、クライマックスシリーズでスタメンを外された時はどんな気持ちだっただろう。(元ネタはzakzak記事、松田スタメン落ち、内川に代打… 鷹・工藤監督の“大ばくち采配”に西武・辻監督「俺にはできない」)。記事では楽天とのファーストステージでホームランを打っていた内川聖一に代打・長谷川勇也を送った采配も紹介している。

スタメン落ちした松田宣浩はその後西武とのファイナルステージで活躍して「リベンジ」。内川への代打に関しては長谷川がタイムリーを放ったため工藤采配は実を結んだことになる。しかしそれは松田が奮起したからであり、また、長谷川がタイムリーを打てたからである。果たして今回、仮にも東浜が初の開幕投手から外れてしまった場合、うまく心を整理できるかちょっと心配になってしまった。東浜はいかにも繊細そうに見えるからだ。

プロ野球の場合、監督はどっしり構えていないとチームを束ねられないからいちいち起用法について、その決断の過程は当事者に伝えないのかもしれない。であれば東浜はどうすればいいのか。それは工藤監督はそういう采配をすることがある、と理解することだ。別に東浜だけそういう扱いをしているわけではないと理解した方がよいと思う。工藤監督はこの状況での体調管理を含めて、ただただ最善手を選択したいだけ。東浜とて万全の準備をするだろうが、それを上回る状態の選手がいればその人を開幕投手にしようという考えなのだろう。

個人的には東浜にはぜひ予定通り開幕投手の大役を果たしてもらいたい。そして自信をつけてほしい。2017年に最多勝に輝きながら、何かまだ殻を破りきれていないように見える東浜。この2シーズンは7勝、2勝にとどまっており、エース千賀との距離はどんどん広がってしまっていないか。開幕投手はただその1試合の先発という意味合いなのではなく、このピッチャーを軸に1シーズン闘うぞとの指揮官の意思表明でもある。特にこのコロナウイルス対策で移動時のリスク軽減のため6連戦が組まれる話もある。開幕投手を務めたピッチャーはことごとくキーになる試合に先発することだろう。東浜は5月26日の紅白戦でも3回1安打無失点。これなら開幕投手をいったん白紙にする必要もなさそうなのになと思ってしまうが……。開幕投手が誰になっても応援はするが、できれば予定通り東浜に務めてもらい、一皮むける契機にしてもらいたいと思う。


野球ランキング