登場曲を生かすも殺すもその選手が活躍できるかどうかに尽きる~沢村拓一よりも山崎康晃がかっこいい件
巨人ファンでありながら、不満がある。沢村拓一の登場曲「Sandstorm」だ。曲自体が嫌というわけではない。ヴァンダレイ・シウバの登場曲のイメージが強いので、格闘技的なものは球場の雰囲気にそぐわないと思ってしまうのだ。
以前、バッターボックスに向かうまでの登場曲はいったい誰のためのものなのか、特に独立リーグレベル(とあえて書かせてもらう)では必要がないと書いた。やってもいいのはプロ野球の世界でその登場曲を内包する世界を作れる人。近年最も有名になったのは楽天の田中将大。 FUNKY MONKEY BABYSの「あとひとつ」だ。球場にいるファンも巻き込んでおり、とやかく言う人はおるまい。
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巨人ファンなのにかっこいいなと密かに思っていたバッターがいる。八木裕。登場曲は「スカイ・ハイ」。じゃーん、じゃかじゃかじゃん。じゃーん、じゃじゃっじゃっじゃじゃん、である。例のごとく分かる人には分かる。代打の神様が甲子園球場に降臨してくるのだから、ファンはたまらなかっただろう。きっと八木はダグアウトで「行ってくれ」と命じられてからこのテーマソングが流れる間でさらに集中力を高め、バッターボックスに向かっていったのだ。気持ちを高めるという意味で音楽は必要なのだろう。
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だが何万人もの人が集う空間で個人の好きな曲を流すという好き勝手ができるのは実力者だけで、誰でも彼でもやっていいものではない。先ほど沢村の登場曲を調べる過程でたどりついたのだが、巨人の公式ホームページを見てみてほしい。失礼ながら、え?100万年早くない?というような選手まで曲を指定している。 どうしても曲を流してほしいのであれば早くそういう選手になることだ。
個人的に許せるのは片岡治大の「ultra soul」までかな。ウルトラソウ、ヘイ!ってみんな言ってるし。
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話を沢村に戻すが何より不安定で盤石じゃないところが曲への嫌悪感につながっている。もちろん沢村に託さずに試合を終えられるのが一番だ。だからそもそもこの曲がひんぱんに流れているようでは巨人も安泰ではない。
そういう意味では山崎康晃の登場曲「Kernkraft400」は盛り上がっているなあ。動画で見たが球場に一体感がある。中畑清政権は志半ばで終わったが徐々に負け犬根性は払しょくされているのではないだろうか。神奈川はマリノスあり、フロンターレあり、ベルマーレありとサッカー人気もすごかろうが、横浜大洋ホエールズという宝をルーツとするベイスターズも新たな若いファンを獲得しているのではないだろうか。球団の営業努力の産物か。楽しそうな応援、一度紛れ込んで見てみたい。
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きょうの1枚は横浜大洋ホエールズ復刻ユニフォーム記事愛読感謝記念として、始球式にも登場した斉藤明夫(明雄)。緑・オレンジの斉藤も持っているが(厳密に言えばモノクロ写真)、今回はやはりこのたびの復刻ユニフォームの元祖にしておこう。始球式はホーム仕様だったが、ぜひビジターのものも復活してほしい。斉藤は大商大を経て大洋入団。西本聖と競り合って新人王を獲得。最優秀防御率1回、最優秀救援投手2回、最多奪三振1回。通算128勝133セーブ。素晴らしい。そしてこのカードを作った人もよく斉藤のフォームの特徴をよくご存じでいらっしゃる。このよっこらしょ的なアングルがそそる。左腕の角度もたまらない。胸のYOKOHAMAの文字も、番号17も見えるベストショットが採用されている。Wの帽子もばっちり見えている。トレードマークのひげもいい感じ。とらえたカメラマンも腕利きだ。どの写真をカードに採用するかで、制作者の野球レベルが分かるというものだ。100点満点を差し上げたいが大洋ファン的にはいかがだろうか?