黒柴スポーツ新聞

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力を抜く。貪欲に進化する~西武・源田壮亮がテニスボール練習&バット変更

年が明け、プロ野球選手の自主トレが始まった。10日の新聞で、西武の源田壮亮の練習内容に目が止まった。テニスボールを使っていたからだ。「余計な力を抜いた捕球を体にしみこませた」と書いてあった。



先日ブログに書いたが源田壮亮の守備は高い評価を得ている。だが本人は2018年シーズンで11失策だったことを反省している。テニスボールを使った練習は社会人時代にやっていたそうだ。源田壮亮の特徴として、バウンドに合わせるのがうまい印象だが、その秘訣にテニスボールを使った練習があったと知って納得した。テニスボールはよく弾むから、リズミカルに飛んでくるだろう。そして軽いから、優しく包むのだろうか。余計な力は必要なさそうだ。

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私は力を抜くというのが下手くそだ。よくも悪くも目一杯やるのがよいと思ってきたからだ。取材は粘るのがよいと思っていたし、執筆も、推敲を含めて時間をかければよいものが生まれると思ってやってきた。



だがそれは同時に甘えでもある。時間対効果、コストパフォーマンスは極めて悪い。それに今や時間の奪い合いで、文章を最後まで読んでもらえると思ってはいけない。つまらなかったらすぐ離脱。読者は次から次へ面白いものを探すのだ。要はそれに応えられるかどうかだ。だからこそ、見ず知らずの方々に記事をシェアされるのが一番うれしい。ブログの主目的が文章修業と「共感」なのだから。

源田壮亮がゴロをリズミカルにさばくように、黒柴スポーツ新聞も軽やかにネタを形にしたいものだ。なお、源田壮亮の自主トレ記事では打撃の話も書いてあった。2018年シーズンで引退した松井稼頭央と同形のバットで打つことにチャレンジしているそうだ。このバットは重心が先端にあるらしい。操作性より力強さを求めているのだろうか。自分を貪欲に変えようという意識が伝わってくる。

振り子打法で結果を残したイチローでさえ、初期と今ではバッティングフォームは違う。一度結果を出せたならその形でやり続けそうなものだが、上を目指すからこそ変えるのだろう。やはり現状に満足していては変わろうとなんて思わない。

初心を忘れない。でも進化は目指す。源田壮亮は史上初の新人から2年連続フルイニング出場達成者だが、その背景にはしっかり野球に取り組む姿勢が透けて見える。


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