黒柴スポーツ新聞

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ソフトバンク準レギュラーの競争に興味津々~釜元、真砂、美間それぞれの思惑

美間がライト線を襲う二塁打を放った。その後映ったソフトバンクベンチは松田宣浩を中心にグラウンドに向かって何やらワアワア騒いでいた。そのボールを記念にくれ、とでも言っていたのか。そう、美間は1軍に昇格したばかり。彼は昨年トレードで広島からやってきた選手なのだ。

 

美間優槻選手のテーマ

美間優槻選手のテーマ

 

 

 

 

ソフトバンクは野手の「高齢化」が指摘されている。筆頭はベテランの内川聖一松田宣浩なのだが、彼らではなく柳田悠岐中村晃、グラシアルが離脱。代わりに川島慶三、釜元豪が試合に出だした。

 

 

川島慶三はベテランなのだが、釜元はようやく一軍に定着しつつある。8年目だからようやく手にしたビッグチャンス。昇格のきっかけが主力の離脱という他人の不幸だったとしても、プロ野球選手はそれをとっかかりにしてでも名前を売っていかねばならない。幸い初安打、初ホームランを記録。11日の試合でもタイムリ三塁打を放ち俊足ぶりを見せつけた。首脳陣の評価も上々だろう。

 

 

一方、チャンスをもらった真砂は自分の打撃ができなかった。妙に自信なさげなスイングだった。「ミギータ」とは、抜群の身体能力で、右の大砲になってほしいという期待も込めてのあだ名らしいがギータと決定的に違うのが思いきりのあるなし。百戦錬磨の柳田悠岐と実績がない真砂を比べてはいけないのだが、自分のタイミングでバットを振れない真砂は見ていて切なくなる。私は真砂の精神状態が何となく分かる。

 

 

彼自身、そろそろ結果を出さないとまずいとは分かっている。だから今回の1軍昇格は願ってもないチャンスだった。スタメン起用された日本ハム戦の三振が印象的だった。明らかな振り遅れ。振らされているように見えた。もちろん野球はピッチャーが投げて始まるのだが、それにしても受け身すぎる。

 

 

野球も仕事も同じだと思う。受け身では結果を出すことが非常に難しい。試しに周りにいる、仕事ができる人を見てみてほしい。この人たちは常に自分で時間や他人をコントロールしている。バットを振らされるのではなく、自分のタイミングで振っている。だから当てやすいのだ。

 

 

じゃあ経験が少ない人はどうしたらよいのかと言えば、それはもう、結果を出すしかない。真砂は結果を出せなかった。そして代わりに美間が昇格した。冒頭の二塁打にどんな意味があるのか、よく分かるだろう。

 

 

真砂はピンチだが美間にはチャンス。そして美間は結果を出した。あとはこれを続けた者勝ちだ。チーム内では明石健志や福田秀平らが守備固めや代走、代打で起用されてきたが明石は故障で離脱。福田秀平は後輩たちに出番を奪われている。2019年のソフトバンクはこの準レギュラーたちを見ているだけでも面白い。

 

 

できれば全員ヒットを打ってくれないかなと思うのだが、それは虫がよすぎる。見た感じ、釜元は持ち味を出せており、柳田悠岐は無理でも頑張ればグラシアルの穴は埋められるのではないか。そんなことを書いたら川島慶三にオレがいるぞと怒られるかもしれないが。確かに川島慶三は試合に出してもらえていて、当たりは決して悪くない。

 

 

美間は美間で名実共にチームの一員になれるビッグチャンス。どのくらい1軍にいられるか楽しみだ。当の選手たちは大変だが人間模様含め準レギュラーたちのレギュラー争いは興味深い。主力が戻るまではいい意味で競争してみんなで主力の抜けた穴をカバーしてほしい。


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