黒柴スポーツ新聞

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敗者にも光を~マラソン東京五輪代表決定シリーズに終止符

3月8日に名古屋ウィメンズマラソンが開催され、一山麻緒が優勝。有力候補だった松田瑞生のタイムを上回り東京五輪代表の座を射止めた。ゴール後から一山の記事はアップされたが松田瑞生の記事は一つ二つしか見つからず。仕方がないとはいえ、何だかなあと思う。1カ月前は松田がヒロインだったからだ。

月刊陸上競技 2020年 03 月号 [雑誌]

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  • 発売日: 2020/02/14
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代表を逃した松田がどんな思いになったのか。それを聞くのは酷だなと思いつつも、一切触れないのも礼を失する気がする。彼女もまた挑戦者だったのであり、五輪代表を目指して全力を尽くしたのだから。で、気になって、夜になり松田瑞生と入力して検索してみた。すると記事より前に本人のTwitterを発見した。

 

「期待に応えれずすみませんでした。また笑顔をお見せできるよう頑張ります」。家族にかけられた言葉と共に、期待に応えられなかったことを詫びていた。そんな必要はないのに……どんなに悔しかったことだろう。さすがにTwitterには続きがあった。「とは言っても、ちょっと時間がかかるのは正直な気持ち…かも?笑」。そりゃそうだろうな。半端な気持ちで取り組んだわけではなかっただろうから。

 

勝者がいれば敗者がいる。結果だけ追っていたら、そんな当たり前のことすら忘れてしまいそうだ。オリンピックでの日本代表を応援する前に、代表決定戦で敗れ去ったアスリートに対しても思いをはせ、挑戦への敬意を表したいと思う。


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