グラシアルに続きモイネロも? ソフトバンクはキューバ危機をどうしのぐのか
なんじゃろな、この見出しはと思い、ついついクリックしてしまった。6月28日の東スポ記事だ。キューバ危機って? ソフトバンクが誇る優秀な助っ人たちに何かあったのか?と思ったら何とモイネロが離脱する可能性があるという!
記事を読んでいたらグラシアルがキューバ代表活動のため夏場に1カ月離脱することが書かれていた。それは知っているよと読み進めていたら何とモイネロにもオファーが来た。これはまずい。守護神の森唯斗がけがで離脱し、今のソフトバンクリリーフ陣はモイネロが軸になっている。この日も、6点リードの9回に武田翔太がマウンドを守りきれずモイネロが尻拭い。犠牲フライで1点は取られたものの3セーブ目を挙げた。
モイネロは34試合に登坂し17ホールド、防御率1.09と安定している。森がいた頃は8回が定位置だったが9回も任せられる。ルーキー甲斐野央も抑えの経験を積み上げており、対戦相手が右打者左打者どちらかと見ながら併用していくのではないか。
そんな大事なピッチャーが抜けるとあらばまさに危機。東スポの見出しは誇張されていないのだが、現在大阪でG20が開かれているだけにキューバ危機との見出しをうまく使っているのはさすがエンターテイナーである。
記事によれば契約の関係でグラシアルは代表に呼ばれたら離脱するし、デスパイネはその必要がない。モイネロは特に決まってないそうだが、キューバが優秀な助っ人たちを供給してくれていることを考えると強く拒否もできないという。まさに外交的配慮が必要なのだ。
そんなに大事な大会なのかと思ったが、ペルーで開かれるこのパンアメリカ大会は東京オリンピックのプレ予選と書いてあった。予選と何が違うのか分からないが東京オリンピックにつながるとあれば、キューバも手は抜けまい。モイネロは今季好調なだけに白羽の矢が立つのも当然と言えば当然だ。
柳田悠岐、中村晃、東浜巨などなど離脱者続出のソフトバンク。日替わりヒーローと言えば聞こえは良いが、単に出場している選手たちが必死のパッチで打って投げた結果、首位争いができているわけで、「年金を増やす打ち出の小づちはない」と安倍首相が言うように、ソフトバンクも貯金を増やす打ち出の小づちがあるわけではない。ソフトバンクファンからすると、簡単に「巨大戦力」とか「選手層が厚い」と言ってほしくないなというのが本音で、実はどちらに転んでもおかしくない試合は多い。まあ、それをものにしているから首位にいるのだが。
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だがさすがに投打の柱のグラシアルとモイネロが大事な夏場に離脱するとなるとこれは苦しい。頼りになるレギュラーの先輩抜きで甲子園予選に出るようなものだ。ほかの故障者の復帰が間に合うのか、新たな戦力が台頭するのか、今のレギュラー陣がさらに頑張るのかしかないがなかなかに頭の痛い問題だ。
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まさにキューバ危機。だが急場しのぎと言われようが仮にモイネロが離脱したら椎野や高橋純平らの起用は増えるはず。とにかくこの1カ月モイネロの穴を埋められたらそれは彼らが確かな戦力になった証拠でもある。モイネロには離脱してもらいたくないが、若いピッチャーたちにはアピールするチャンス。一番いいのはモイネロも一緒に優勝争いすることだが、代表に招集されたら最高の結果を残してきてもらいたい。その間は全員で穴を埋めるまでだ。
歴史上のキューバ危機はすんでのところで終息に向かったが、ソフトバンクはどのように危機管理するのか。ファンとしてはただただ必死のパッチで応援するだけである。