黒柴スポーツ新聞

ニュース編集者が野球を中心に、心に残るシーンやプレーヤーから生きるヒントを探ります。

9回1死までノーヒットノーランでも負けることはあるし勝てることもある~富山第一VS中越の試合から

夜勤明けでまどろみながらのリオ五輪観戦。目が覚めたら柔道で田知本遥とベイカー茉秋が金メダルを取っていた。そう言えば体操の個人決勝がやってるはずとチャンネル変えた瞬間、内村航平がコーチたちと抱き合っていた。個人総合2連覇。大逆転劇を見逃してしまった。


ダイジェストを見た後、暑くなるので早めに黒柴社長の朝の散歩に同伴。アスファルトの照り返しがきつそうだ。もう8時台の散歩は強い日差しが避けられない。


黒柴社長を昼、シャンプーした。水をかけられた犬がブルブルブルッと体を震わせて水しぶきが飛んでわーきゃー言う、おしゃれなカフェオレのCMみたいなシーンは嘘である。黒柴社長は水が怖くてひんひんうるさく、ブルブルブルッとやったら水しぶきやシャンプーの泡が編集局長を直撃するのみの修羅場。だっこされるのが嫌な黒柴社長がもがいた結果、編集局長の腹部にはシャツの上からというのに爪で引っ掛かれた跡が残った。


写真はシャワーを浴びさせられプールの授業後の小学生ばりにまどろむ黒柴社長。近くにあるのはおもちゃのボールとガシガシ噛む用の棒と、戦力外通告を受け噛む用になった編集局長の元靴下。
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一息ついて甲子園を見たら富山第一中越がいい試合をしていた。7回から見たのだが9回に入るところで富山第一がノーヒットと知る。もしかして中越の今村投手のノーヒットノーランがあるのかなと見ていた。


9回裏1死までノーヒット。しかし四番が意地の二塁打。ワンアウトだし、ここはダブルプレーも狙えるように塁を埋めてもいい。伝令がマウンドに来たからその辺の指示があったのか、それとも被安打しても気落ちするなという声がけだったのか。


ボールスリーとなってやはり塁を埋めるかと思われたがストライクを取りにきた。勝負なのか? しかし桑田真澄が「ボールでいいよ」とささやくように解説するような局面なのだ。どうする中越バッテリー。


キャッチャーはあわよくばストライクと言ってもらえる外角に構えたが投球はストライクゾーンに向かった。富山第一の五番はこれを見事にとらえ打球は外野深くへ。サヨナラ。9回1死までノーヒットノーランだったのにたった2本のヒットで負けた。これも野球なのだ。


とは言うものの現場の頑張りが第一なのだからあそこで勝負はないよ、などと断罪したりはしない。クーラーの効いた部屋でこうすればいいのにとかなんだよなんて言えるはずがない。どこの現場だって最善を尽くしているのだ。しかし現場の頑張りを無視して「べき論」を言う人が世の中にはいる。


まあ編集局長も午前中に見た手倉森ジャパンのスウェーデン戦中継中、「何で決められないんだ」とついつい言ってしまったのであんまり人のことは言えない。ものすごい時間とエネルギーを日々サッカーに費やしている選手が決め切れないのだから技術的に無理だったのだろう。惜しいチャンスは何度もあったから展開としてはもう2点くらい取れたとは思う。


富山第一戦の最後の場面は、もし外すつもりならもっときっちり外にキャッチャーが構えるなり、勝負は次打者でと意志疎通すべきではあったので、どういう作戦だったのかだけは知りたいところだ。たった2球、いや、たった1球が命取りになる。ピッチャーは栄光と挫折が隣り合わせの過酷なポジションだなとつくづく思う。


9回1死までノーヒットノーランからの劇的結末と言えば本紙編集局長が大好きな試合、斎藤雅樹ナゴヤ球場落合博満に逆転サヨナラ3ランを打たれた名シーンがある。実況は東海テレビ吉村功アナウンサー。今村投手はこの後野球を続けるのかどうか分からないがこの1球で学んだことは大きいと思う。ぜひ少し体を休めてから、今後のサクセスストーリーにつなげてほしい。

http://tf-zan96baian-m-stones14.hatenablog.com/entry/2016/01/19/070207

ノーヒットノーランを喫する寸前から勝利をつかんだ富山第一も見事だった。試合後のインタビューで、選手にはどういう声をかけていたのかを聞かれた監督はこんなふうに答えていた。

「県大会でも打てない時はあった。その時と同じだ。殻は自分で破らなきゃいけないんだ」

学生でも社会人でも、頼りになる先輩はいる。だが助けてもらってその場をしのげたとしてもまた同じピンチの時も助けてもらうのか。それはあくまでも対処であり解決ではない。もともと高校野球はプレーするのが選手なのだから本人が何とかするしかない。富山第一の四番と五番打者はこの試合の数少ない失投をとらえて唯一のチャンスをものにしたのだ。


もしもサヨナラホームランが出ていたらその1球だけで勝てたことになる。それでも勝ちは勝ちだ。内村航平の鉄棒の演技同様、最後の最後まで最善を尽くせばよい結果が出る確率は上がる。人生も粘っていいなら本人が好きなだけ粘ればいいと思う。


きょうの1枚は途中紹介した斎藤雅樹。ここでクイズです。斎藤が最終的にサヨナラホームランを食らったのは落合ですが、この試合で斎藤から初ヒットを放ったのは誰だったでしょうか?

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