黒柴スポーツ新聞

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何度もうまくいく人は地力がある~9月25日、沢村栄治が史上初のノーヒットノーラン

物事がうまくいくのには二通りある。実力があるからか、たまたまとか運がいいか。何度もうまくいく人はやっぱり力がある。

きょう9月25日は沢村栄治が史上初めてノーヒットノーランをした日だ。沢村栄治は3回もノーヒットノーランをやっている。通算勝利こそ63勝止まりだが、戦地に送られさえしなければもっともっと活躍したに違いない。

沢村栄治とその時代

沢村栄治とその時代

63勝のうちの3勝がノーヒットノーラン。かなりの割合だ。しかもきちんと通算4勝目、21勝目、49勝目とほどよい間隔で達成している。ノーヒットノーランをする、というよりは「できてしまう」のかもしれない。
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1回もノーヒットノーランができない人が山ほどいるのに、一人で3回。これはほかに外木場義郎しかやっていない。外木場はうち1回が完全試合だし、初勝利ノーヒットノーランだから余計すごく思うが、戦争に巻き込まれた悲劇からどうしても沢村栄治に肩入れしてしまう。ちなみにこの記事は記録の神様、宇佐美徹也先生の名著「プロ野球記録大鑑」を基に書かせていただいている。いい機会だから呼び掛けたい。いまやネットで何でも調べられる時代。であるからこそ呼び掛けたい。出典を明示することで出典元に敬意を表しませんか、と。で、またまた本に教えてもらった。外木場義郎もまた、初勝利、20勝目、60勝目といい感じの間隔でノーヒットノーランを達成していた。
プロ野球記録大鑑〈昭和11年‐平成4年〉

プロ野球記録大鑑〈昭和11年‐平成4年〉

筆者はいろいろなことを「だいたい」で済ます悪い自覚があるので、うまくいった時も何となくうまくいく、ということばかりだ。だから力がついている自覚がない。これは本当によくない。やはり地力をつけた上で物事を成功させるのが一番だ。そうやってこそ「ブランド」化されていく。まぐれにはブランドなんてない。

と、正論を一つ書いておいて抜け道も一つ。ノーヒットノーランを2回やった人の一人に中尾輝三(碩志、巨人)がいる。何と1回目には四球10個、2回目は四球7個と死球1個を与えている。しかも2回ともあわや安打の当たりを打たれながら、右翼中島治康の強肩で一塁走者を二塁で刺している。そもそもその走者も四球だった。

そう、失敗しても後のフォローがしっかりできたらうまくいく時もあるのだ。そしてうまくいかせてくれる中島治康的な協力者がいる人も成功する。地力をつけるか、よき味方を得るか。成功するにはどちらかが必要だ。

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