悪いなりに何とかする~千賀自己ワースト7四球ながらソフトバンクの連敗止める
とにかく結果を出すことが最優先の時って、ある。楽天に連日のサヨナラ負け、次のロッテ戦で大敗して3連敗となったソフトバンクにとっては今がそう。エース千賀滉大を立てて必勝を期したいところだったが初回から連打を浴び、満塁から併殺打の間に失点した。その後も自己ワーストの7四球さらには2暴投ともたついたが何とか6回2失点で乗りきった。そしてチームも4-2で連敗を脱出した。
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決して誉められないながら、千賀がしたことはエースならではと感じた。人間、いつもいつも調子がいいとは限らない。工藤公康監督は「調子が良くない中でどうするのかがピッチャーにとって大事なこと」(full-count記事より)と言っていたが、本当にその通りだ。悪くても悪いなりに結果を出す。それがデキる人たるゆえんだ。
私はまだまだ外的要因に左右されてしまいがち。ついつい環境のせいにしてしまう自覚もある。そろそろそこは卒業したいのだが、もう一つ上手にやりたいことがある。それは完璧主義とのバランス。できないくせに結構粘る癖がある。もう少し何とかなるんじゃないか、と。その結果傷口を広げたこともしばしば……。まあ、粘って何とかなったこともたくさんあるので全否定はしない。だがきょうの千賀のピッチングのように、悪い時は悪いなりにまとめる。それを心掛ければもう少し楽に生きられるかな、とも思う。
アマチュアならば表面的な勝ちよりも過程、どんな勝ち方だったかが重視されることもある。しかしプロは特に結果がすべて。きょうは調子が悪かった、と言っても言い訳にはならない。この日千賀に求められたのはチームの連敗を止めること。自己ワーストの7四球、しかも初回からの失点はエースのやることではない。だから千賀も猛省していることだろう。だが見方を変えれば調子が最悪ながらも最低限の仕事をしたとも言える。エースは勝てる投手でありつつ、負けない投手であることが求められる。
打線は効果的に千賀を援護した。初回に先制された直後に今宮健太とデスパイネが連続ホームランですぐに逆転。4回には内川聖一が犠牲フライで中押し。1点差の8回には松田宣浩がホームランでダメ押し。決して大量点ではなかったが、タイミングが絶妙だった。これも追加点が潤沢に奪えない「なりの」成果と言えよう。
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相変わらずロッテには分が悪いが楽天戦からの連敗が4になっていたら5連敗もあり得たかもしれない。この1勝の意味は大きい。楽天はソフトバンクに連日サヨナラ勝ちした後、下位のオリックスに2連敗。ソフトバンクはツキもありそうだ。離脱者続出「なりの」打線を組みながら首位をキープしている意味は大きい。先発陣のもたつきが気にはなるが、武田翔太や東浜巨も千賀を見習って、悪い時も悪いなりにまとめるよう成長してもらいたい。それが結局は自分自身もチームも助けるはずだから。