日米のボールの違いは常識ではなく非常識
※写真はマツダスタジアムで購入したお弁当かカツサンドのおまけを使わせていただきました。
過去、野茂や石井、黒田も結果を残した球団でもある。
前田もぜひ続いてほしい。
「球が重いんでね」
年末年始に見たテレビ番組の中で、マエケンは活躍できそうか?と聞かれた時、下柳剛が「球が重いんでね」と言っていた。
アメリカでは日本よりも球が重い、滑りやすい。
その辺りはちょっと野球を知っている人なら「常識」と言ってもよかろう。
しかし、よくよく考えてみたらおかしくないか。
同じ競技なのだから、道具は同じであってしかるべきである。
サッカーでもこんなことがあるのだろうか?
「本田さん、きょうはシュートが決まりませんでしたね」
「ええ、イタリアのボールは重いし、よく滑るんでね」(関西風のイントネーションでお読みください)
球場の形も違う
一つ疑問が浮かぶと、ほかも気になる。
球場の形は日米を問わず、球場ごとに違うと言ってもいい。
ある球場ではホームランだが、ある球場では外野フライになることもある。
記録にも関わる話である。
細かく言えば、マウンドの傾斜や硬さも違うらしい。
これらが許されるのは、だいたいこのくらいの数字で、という範ちゅうにボールや球場やマウンドの状態が収まっているからだろう。
だが、本紙はこうとらえている。
「そもそも、野球とベースボールは似て非なるもの」
そして本紙が好んでいるのは送りバントに象徴されるような、細かい細かい野球である。
セとパでも違う
同じ野球でも試合のやり方がセとパでは違う。
指名打者制のことだ。
近年、よい投手は特にパが多いなと思ったのだが、打順のアヤで交代を求められることもないし、より万全な状態でピッチングに専念できることも影響しているのではなかろうか。
田中将大の連勝記録は、果たしてセでも達成できただろうか。
打ち合いの方がお客さんが楽しめる。
そんな意図はよく理解できるし、実際盛り上がれる場面は多いので、楽しめる。
一方で僅差のゲームが減る可能性もある。
そして何より、監督の腕で試合がどうなるか分からないという、作戦の妙を感じられる機会も減る可能性がある。
名将ならなおさらそのシーンは見たい。
「おお、続投かよ」
「え、見切った。ここで交代か!」
最近は投手の分業化が進み、いろんな投手に出場の機会が与えられている。
そのこと自体は、歓迎すべきことだ。
あまりにも交代が多い場合は少々うんざりしてしまうが…
本紙としては、こうした作戦の分析をしたいことから、セの野球の方が好きである。
余談になるが、二刀流に挑戦している大谷翔平はメジャーに行く前に一度、セの球団に移籍してはどうか。
同じ試合で十分、二刀流はできる。
同じ競技なのにボールは違うし、ルールもはみ出してOK。
野球とは懐が深いスポーツである。
この際、統一球導入を
冒頭のマエケンに戻る。
黒田は大きなけがなく結果を残してくれた。
しかし、海を渡ってから故障を抱えてしまう投手は過去何人もいた。
けがとは無縁に思えたあの松坂でさえ…
中4日というローテも難敵だが、ボールが違う、という妙なことで才能ある選手が危険にさらされることがあってはならない。
そして中4日では投手に負担がある、という事実があるのであれば、それも避けるべきである。
とにかく、用具で選手生命が何とかなる問題なら、何とかしなければ。
WBCなりプレミア12などで国際試合が定着しつつある今、統一球の導入を真剣に考えるべきではないか。