黒柴スポーツ新聞

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確執、意地、挑戦…大事なのはモチベーション~中村俊輔らベテランたちが移籍した2017年Jリーグが楽しみ

根っからのサッカーファンでもないのに2017年シーズン、楽しみなカードがある。横浜M-磐田。そう、2017年1月8日、中村俊輔の磐田移籍が両クラブから発表されたのだ。


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中村俊輔は神奈川の桐光学園から1997年に横浜M入り。スコットランドセルティックなど海外でプレーした時期もあったが国内では横浜M一筋だった。


それだけによっぽど我慢ならなかったのだな、と思う。資本提携しているイギリスのシティー・フットボール・グループ(CFG)の影響が強まったチームに対して、だ。


中村俊輔が偉いな、と思うのはチームメイトやスタッフへの心遣いをしている点。長年チームを支えたスタッフが次々に契約満了通告される。退団選手へのねぎらいがない。こういうことがいちいち我慢ならないのだ。


横浜Mが提示した年俸は1億2000万円。しかし8000万円を提示した磐田を選んだ。「お金じゃない」。純粋にサッカーと向き合いたかった。


このあたりは米球界残留よりカープ復帰を選んだ黒田博樹をほうふつさせる。ただ1点強調しておきたいのだがよく20億円とも言われる条件を蹴ってカープ復帰を選んだことをもって「男気」と形容されるが黒田博樹もお金の問題ではなかった。カープファンの前でもう一度投げる。それこそが自分を高める道だったからだ。


カープでプレーしたならきっと、ファンが大きな声援を送ってくれる。そうすれば、自分の心の中でワンランク上のモチベーションが発見できるんじゃないか。自分の内面から湧き出てくるパワーといえばいいのか、いろいろな力が出てきて、プラスアルファの力が発揮できるのではないか。そうすることで、選手として成長できるのではないか、と思ったのだ」(黒田博樹著「決めて断つ ぶれないために大切なこと」文庫本252ページより)


きっと中村俊輔にとっても横浜Mサポーターの前でプレーすることは大きなモチベーションになるはずだ。しかし残念ながら今この状況ではよいパフォーマンスができない。現役生活の残り時間を考えた時、サッカーに集中できる環境を求めたいという中村俊輔の考えは第三者でも痛いほどわかる。ましてや横浜Mサポーターならなおさらだろう。


それでも横浜Mサポーターの心中を思うとやりきれない。中村俊輔ファンなら磐田移籍後も俊輔を応援すればいいが横浜Mファンはチーム全体を応援せねばならない。このゴタゴタをどう受け止めているのだろう。

夢をかなえるサッカーノート

夢をかなえるサッカーノート


移籍を報じる記事の中には「中村だけでなく、さらに斎藤ら主力が退団する可能性がある」と不安要素が書かれている。


主力の移籍は他球団でもある。J2降格となった名古屋は相当の選手が去る。闘莉王は京都入りしたから同じJ2の名古屋戦は因縁の対決となる。
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その名古屋には広島から佐藤寿人が来る。こちらは戦いの場を求めて来た印象だ。
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J1通算得点171点を誇る大久保嘉人は川崎からFC東京へ。新天地で通算得点をどこまで伸ばすことができるだろうか。
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活躍の場を求めて。チームとの確執。新たな挑戦。動機や背景はさまざまだがサッカー界ではプロ野球では考えられないくらい大胆に移籍が行われていると感じる。今回取り上げたのはベテランばかりだがどの選手も実績は十分だしそのままチームに居座ろうと思えばできなくもない。それでもあえて環境を変える決断は応援したくなる。


やはり、大事なのはモチベーションなのだ。自分を高ぶらせるもの、それがなくては前に進めないし、自分らしくもなれない。デキる人ほどそれがよく分かっている。


勇気ある決断をした選手たちを中心に、2017年のサッカー界を見ていこう。因縁の対決、確執を乗り越えて、意地と意地のぶつかり合いが楽しみだ。


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