黒柴スポーツ新聞

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フランスも撃破! ウィルチェアーラグビー日本4強~ルールを知れば観戦の楽しみアップ

ウィルチェアーラグビー日本代表が16日(日本時間)のフランス戦も快勝。2連勝とし、グループ上位2チームが進む準決勝に進んだ。

主将・池透暢選手の地元紙、高知新聞記事はこちら。https://www.kochinews.co.jp/article/49603/


マーダーボール オリジナル・サウンドトラック

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フランスは攻撃の起点になる池選手をマークして10秒以内にインバウンド(スローインのイメージ)させないようにした。


ウィルチェアーラグビーは最初はぶつかり合いに目がいく。え、障害者がこんなに激しくぶつかっちゃっていいの? それこそがある意味「偏見」。


だいたいこんなにタフなスポーツをやろうと思う選手がやわなわけがない。もちろんけがの可能性はあるが日ごろ鍛えたもの同士だから、ぶつかり合いに目が馴れたら次は選手の動きや戦術に目を向けたい。


ウィルチェアーラグビー選手には体の状態に応じた持ち点がある。動きが機敏な3.5点や3点のハイポインターから、バンパーの付いたバスケ車で相手を食い止めるローポインターまでさまざま。合計8点を越えない組み合わせの4選手が協力し合って相手を止めたり崩したり突破したりする。


フランス戦での日本も池選手をマークされたがほかの選手が連携してピンチを脱した。立ち上がりは2点差を追う展開だったが、池選手ー池崎大輔選手のイケイケコンビや、島川慎一選手の突破力、ローポインター、ハイポインターによるディフェンスで次第に日本ペースに。57-52で勝利した。


40秒以内にゴールする、12秒以内に相手陣内に攻め上がるなど、時間的な制約がある。時間の使い方に目が行き出せばゲームはがぜん楽しく見られる。


さらには、オフェンスが有利で点が取りやすいから、各ピリオドの最終得点をとることで次のピリオドの最初の攻撃権をもらうことを狙う。2点差でそのピリオドを終えても次のピリオドは出だしから3点差にできるのだ。このあたりの駆け引きに加え、時間を使う要素が加わってゲームが立体的に見える。黒柴スポーツ新聞編集局長もようやくこのレベルまでこれた。



まだまだ細かいルールも戦術も勉強中。やはりまずは1試合通して、ちょっと止めたり巻き戻しもできる状態で見ることをおすすめする。プロ野球であれだけリプレーが出せるなら、ウィルチェアーラグビーもやってほしい。というか、プロ野球中継はやり過ぎくらいリプレーをやることで視聴者は競技を深く知ることができたのかもしれない。


次は世界1位のアメリカ戦。強敵だが競り合うことでまた一段階レベルアップすることだろう。池選手と池崎選手を2人とも交代させた布陣もフランス戦では見られた。池選手のロングパスだけが必殺技ではない。ローポインターが相手のハイポインターを止めたりすれば拍手したくなる。これで感動しているのはまだまだ初心者マークなんだろうなあ。


見る側の成長も含め、次のアメリカ戦も楽しみだ。試合開始は日本時間の17日の4時から。


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