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黒柴スポーツ新聞

ニュース編集者が野球を中心に、心に残るワンシーンやプレーヤーについて綴ります。

「プロは入ってから稼ぐもの」名スカウト木庭教さんの考えに共感~楽天ドラフト1位藤平尚真の契約金1億円は高い?安い?

カーラジオからスポーツニュースが流れてきた。2016年楽天ドラフト1位の藤平尚真が契約金1億円だという。



まだこんなことをやっているのか。プロ野球でまだ一球も投げていない高校生に払う金額だろうか。



それは期待の表れだろと言う人もいるだろう。高校BIG4の一人という逸材。優勝こそできなかったが甲子園では大器の片鱗は見せた。だが1億円は大金である。



契約金は退職金代わりという解釈もある。だが退職金は功労金的な意味合いもある。役員クラスにでもならなければもらえない額である。くどいが毎年、まだ1球も投げていない投手、まだ1本もヒットを打っていない選手に異常な額が渡っている。



「プロは入ってから稼ぐもの」。スカウト、木庭教氏の考えの方が正しいに決まっている。

スカウト

スカウト



だいたい自由競争だったから契約金がはね上がっていったわけで、今は衆人環視のもとで就職先が決まっている。もっとも「くじ」という恐ろしくアナログな手法で就職先が決められる野球選手に職業(就職先)選択の自由などないに等しいのだが。




ドラフト制度下で契約金が1億円にいったのは野茂英雄らしい。ほら、野茂英雄みたいに活躍する人もいるんだから1億円は妥当だろと言うかもしれない。だがそれは結果論である。藤平尚真だって野茂英雄みたいになるかもしれないがそれはまだ分からない。

完全保存版野茂英雄1990-2008

完全保存版野茂英雄1990-2008




野茂英雄と同じ時期に水尾嘉孝も1億円もらっている。どうだろう。水尾嘉孝は十分に活躍できなかった。これも結果論であるが。




慶応大学でバリバリやってた加藤幹典だって契約金1億円で1勝。個人的に何の恨みもないしヤクルトファンでもないから契約金ドロボーなんて言う気もない。だがこういうことがあるから誰に対しても契約金が高すぎてはいけないと言いたいのだ。




加藤は加藤なりにプレッシャーがあったんだぞとかばう人もいるだろう。そりゃ居づらかっただろう。思うように投げられないのは辛かっただろう。それもこれも実績が期待されただけで大金が動いたから起きたことなのだ。個人的には加藤幹典が必死の思いで挙げた1勝には1億円「くらいの」価値は感じている。



結局契約金はどうすればいいのか。プロは夢を売るのも商売なんだから1億円でもいいじゃないかと言う人もいるだろう。だったら出来高払いでいいじゃないか。契約金5000万円プラス出来高払い5000万円。十分である。活躍して年俸を上げていけばいいだけだ。




加藤幹典早慶戦で投げているのをテレビで見て、ああいいピッチャーだなと思った。どれだけプロで勝つんだろうと思って見ていた。六大学通算30勝。そんな人ですらうまくいかないのがプロ野球である。




そんな例はこれまでに何度も起きているのに誰も異議を唱えない。不思議としか言いようがない。




かつて木田勇日本ハムとの入団交渉で土地を要求した際、大社義規オーナーが「プロ選手なら自分で稼ぎなさい」と言ったという(プロ野球ヒーロー伝説=文春文庫ビジュアル版37~38ページ)。木田勇は入団の年22勝8敗4セーブ、最多勝最優秀防御率、最高勝率、最多奪三振、新人王でMVPというすさまじい活躍をしたのだから後から振り返れば土地代でも安くついただろうが黒柴スポーツ新聞編集局長はやっぱり大社義規オーナーはえらいなあと思うのだった。




プロ野球選手に限らず、社会人も就職先に入ったところがゴールではなくスタート。自分も輝き所属先にも貢献できたら言うことなし。大きな企業ならスケールメリットを生かして大きな仕事ができるかもしれないが、そうでなくともせめて自分らしく働きたいものだ。




藤平尚真について書いた記事がこんな形になってしまったが制度面を言っているだけで才能にケチを付けているわけではない。藤平尚真がバリバリ活躍したあかつきには「契約金1億円だったの? 安っ! 楽天はセンスねえなあ」と手のひらをきれいに返して褒めまくる所存である。




きょうの1枚は大社義規。これは優勝した時のビールかけかな? 大沢啓二親分はすぐ分かったが横にいるのは高代延博? オーナーの背番号100は永久欠番だそうだ。 
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