黒柴スポーツ新聞

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野村、三森、柳田で勝ち越し〜ソフトバンク、全員野球で難敵・宮城止めた!

日曜日だが当番で出勤だった。ゆえにソフトバンクのデーゲームをリアルタイムで見られなかったのだが、こんなに面白いゲームだったとは!と分かったのは午後9時を過ぎていた。オレにはradikoがあるんだぞとばかりに、18時半の退社時にスマホをのぞいたらあれ?和田毅アクシデント降板的なプッシュ通知見えちゃったよ。スマホの通知は良し悪しである。対戦投手は宮城だから負け覚悟でradikoを聴き始めたのだったが…なんとソフトバンクは逆転勝ちした。

立役者は柳田悠岐。4番には座らないが事実上の4番である。やはり4番が打てばチームは勝つ。前の試合もそうだった。この日は2本もホームランを打った。しかもホームランがほしいところで。1本目はジョーンズの2ランで突き放された後。ソロホームランだったから追い付けはしなかったが反撃ムードは出た。

8回表、オリックスは制球に苦しむモイネロにつけ込みツーアウト満塁としたが、最後の最後はTー岡田を空振り三振とした。私はこの打席、本当に頭が痛くなるくらいモイネロを応援した。世の中的にはもう終わっている試合をradikoのタイムフリー機能で擬似リアルタイムに浸りながら必死で応援した。押し出しや犠牲フライ、最悪タイムリーやホームランまで覚悟したがなんと無失点で切り抜けた。ナイス、モイネロ! その裏のことだった、柳田悠岐が2発目を打ったのは。「体勢はぐちゃぐちゃだったけど、奇跡が起きました」。柳田はお立ち台でそうおどけた。だけど、チームの窮状を救う2打席連発は、本当に奇跡だったかもしれない。

かくして息を吹き返した鷹はこの回一気に3点を奪った。中村晃のボテボテの当たりはさすがの宗も処理できず。満塁になった時の今宮の安打は打ち取られた当たりだったがショートとセンターの隙間にポトリ。もはや流れは完全にソフトバンク。満塁で甲斐なら素人でも分かるスクイズだったが、ヒギンズが慌てたこともありまんまと2点せしめた。泥臭かったがみんなでつないで得点する。ようやく以前のソフトバンク打線が戻ってきた気がした。試合後工藤監督は今シーズンいちといっていいくらい、自分たちの仕事を果たしてくれたと思います」と打線を称えた。

翌朝スマートニュースのホークスのチャンネルを見たら、さすがに柳田柳田の見出しだったが個人的には難敵宮城からしぶとく同点タイムリーを打った三森大貴がよかった。柳田と岩嵜翔のお立ち台もよかったけれど、初打点の野村大樹と渋い活躍の三森というフレッシュなお立ち台も見たかった。和田が急に降板した後をしのいだ尾形の力投も素晴らしかった。一人一人は小粒でも、よってたかって宮城をやっつけた感がある。宮城は降板後、どんよりしていた。なんてめんどくさい打線なんだ、と。後半戦へ向け、嫌な印象をつけられたことは収獲だ。今のところだが逆転勝ちでは今季のベストゲーム。やはり全員野球は面白い。そう感じた試合だった。


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