黒柴スポーツ新聞

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気迫を前面に出す〜ソフトバンク真砂が反撃の一打、激しく拳を振り下ろす

ようやくホークスが勝ち、引き分けを挟んだ連敗は4で止まった。阪神との2戦目も途中まではリードを許す苦しい展開だったがそれをこじ開けたのは柳田悠岐のヒットであり、続く真砂勇介のタイムリーだった。外野を深々と破る二塁打で柳田が一気に生還。バックホームの間隙を突いて真砂も三塁を陥れたのだった。

何がよかったかって、あの三塁上で「よっしゃ!」と拳を振り下ろす姿。これだよ、ホークスファンが真砂に求めていたのは。良くも悪くもあまり顔に出ないタイプ。実は私もそうなのだが、内心はとてもうれしかったり悔しかったりする。だが変にそれを出さないようにしてしまいがちだ。真砂はこれからレギュラー獲りを目指す選手。打ったら喜びを爆発させてチームに勢いをもたらしてもらいたい。

5番に抜擢された真砂がなぜタイムリーを打てたのか。その後の打席中に、中継では談話が紹介されていた。「自分で流れを変えるんだという強い気持ちで打席に立ちました」だって。何これ、真砂がそんなこと思ったのかとびっくりした。そして慌ててこのコメントをメモって、いま紹介している次第。そう、人は気持ちの持ちようで熱くなれるのである。

この真砂の一打がまさに反撃ののろしとなり、甲斐が逆転2ランを含むホームラン2発。代打長谷川の2点タイムリー(あまりにもドンピシャのタイミングで打ったので、見ていて「んはっ!」と声が出た)などで計10得点と、ホークスファンは交流戦低迷の鬱憤を晴らすことができた。矢継ぎ早に周東、高田、上林と代走を出して一気呵成の攻撃。板東、尾形も得点を許さずピシャリと締めた。ホークス、久々の快勝である。一つ勝っただけでは交流戦順位を大きく改善させることはできないが、ずるずる連敗を長引かせることはひとまず回避できた。何より真砂が気持ちを露わにプレーしたのでそれが見られてうれしかった。そう、そのくらい激しくプレーしないと! やはりホークスの野球は元気が一番よく似合う。


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