黒柴スポーツ新聞

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手を抜かない〜ダイエー戦士、明石健志の流儀

長く第一線でやる人は何が素晴らしいのだろうか。その答えを一つ見つけた。明石健志。人は彼をダイエー戦士という。そう、プロ生活18年目ソフトバンクホークス唯一の、ダイエー時代を知る野手である。そんなベテラン選手が見せたのは手を抜かない姿勢だった。大量リードの9回2死、明石は一塁ランナーだったのだが、次の打者のショートゴロ。それでも明石はセカンドでアウトにならなかった。全力で走ったからである。

試合は8-1でもう決まりかけていたし、何よりショートは源田だし、そこは流れでアウト、チェンジだと野球ファンなら思うところ。そこに猛スピードで明石がスライディングしてきた。この日は柳田悠岐が2ランを打ったし、松田、川島、バレンティンもヒットを打った。そんな打撃のにぎやかな試合だったのだが、私には明石の妥協なき走塁にプロの真髄を見た。そして分かった。明石がなぜ今なお1軍にいるのかが。

素晴らしいのは、その全力プレーが後輩にも受け継がれていること。9回裏、三塁後方ファウルゾーンへのフライに対してサード牧原大成がダイビング! ちばあきおのキャプテンあるいはプレイボールの谷口君並みのガッツである。繰り返すが試合は8-1でほぼ決まりかけている。まあ、牧原は先日9回に痛恨の送球ミスから勝ち試合を引き分けゲームにした苦い経験がある。恐らく大方のソフトバンクファンは怒った.キミは守備固めで松田の代わりにサードに入ったんだよね?と。でも昨日あのファウルフライに飛び込む姿勢を見て、ソフトバンクファンは「ま、牧原も頑張ってるんだな」と思ったはずである。そう、人はやはり行動で判断されるのだ(見た目で判断される人もいるにはいる)。

試合は大量援護のおかげで武田翔太が3年ぶりの完投。ヒーローインタビューも受けた。が、繰り返すが一番印象に残ったのは明石の走塁。プロ生活18年目でなお色あせない全力プレー。アラフォーにはとてもまぶしい姿に見えた。


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