川島慶三、使われる限り結果を出す男~バレンティン2発にも負けない輝き
川島慶三のプレーを見てジーンときた。
ノーヒットノーラン継続中だったバンデンハークが8回、ついにセンター前に抜けそうな当たりを打たれた。その瞬間、頭から突っ込んだセカンド川島慶三。そこから体を無理やりひねって一塁に送球。残念ながら一瞬早く打者走者の山川穂高が駆け抜けた。内野安打。しかし、踏ん張る仲間のためにあそこまで身を投げ出せる川島慶三は素晴らしい。最後までアウトにすることを諦めない。これぞプロというプレーだった。
川島慶三、ことし37歳。この西武との3戦目こそスタメンだったが、普段はベンチスタートが多い。左殺しの異名を持ついぶし銀だが、この日は右の本田が先発の中で2番セカンドで起用された。今宮健太の状態が本調子じゃないゆえのラインナップなのかもしれないが、そんなことは関係ない。使われた時は全力で結果を出す。それが川島慶三の流儀である。そして今夜も。バレンティンが移籍初を含むホームラン2発を放ち試合を優位に進めるも、リードは2点しかない。そんな中、川島慶三は中押しのソロホームランを放った。3ボールから四球を嫌うバッテリーの意図を読み、ストライクを取りに来た球をひと振りで仕留めるあたりはさすが。3ボールからが川島慶三劇場である。