黒柴スポーツ新聞

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なるようになる~日本ハム宮西13年連続50試合登板に挑む

今回のネタは新聞記事から。おそらく共同通信配信の「記録に挑戦 2020プロ野球」に日本ハム宮西尚生が取り上げられていた。気になっていた。宮西は12年連続50試合登板中。2020年はプロ野球が開幕ができておらず、できても予定していた試合数の消化は難しい。すなわち、宮西の登板自体も例年通りの数にはならないのではないか……。けが以外に宮西の記録を危うくするものが現れるとは思ってもみなかった。

そんな宮西がこの状況をどうとらえているのか。興味深く記事を読んでみたが「いつ登板するか分からないリリーフみたいなもの。なるようになる」。言われてみればその通り。確かにリリーフ投手は自分で登板のタイミングを選べない。行けと言われた時に投げるからそもそも受け身の立場。それでも、なるようになる、とは、記事にあるように「百戦錬磨の鉄腕らしくどっしり構えている」と思った。

ソフトバンクファンの黒柴スポーツ新聞編集局長としては、宮西が出てくると楽しくはない。抑えられかねないからだ。しかし左バッターとの駆け引きはたまらない。例えばバッターが中村晃だったら。もうボール1個分あるかないか、外角で出し入れする宮西。それを見極めたりファウルにする中村晃。これを試合の分岐点でやるのだからたまらない。マニアック、渋すぎる。珍味を食するような楽しみかもしれないが、野球バカにはたまらない勝負だ。そんなことを宮西はずっとやっている。常にギリギリの勝負をしてきたからこそ「なるようになる」という境地になれるのだろう。だとしても見習いたい。宮西みたいになるのであれば、やはり厳しい場面の場数を踏まなければならない。

試合数が例年通りにいかないわけで、宮西もいけるなら無理してでも……と記録にチャレンジするためにフル回転で飛ばしたいようだ。しかし「万が一、達成できなかったとしてもそれはそれで仕方ない」と達観しているという。これは口ではそう言ってもなかなか割りきれない。ライバルチームのピッチャーではあるけれど、宮西は素晴らしいなと思う。以前筒香の回でも書いたが、やはり一流プレーヤーは考え方、ピンチの受け止め方も一流だ。

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リリーフ投手は常に準備が求められるし、常に結果が求められる。どんなにそれ以前に抑えていてもその日打たれたら厳しい評価が待っている。先発投手の勝ちを消してしまうことさえある。やって当たり前の職種の人は本当に大変だなと思う。じゃあそういう職務の人はどうやって仕事に向き合っているのかと興味深いが、宮西の記事を参考にすれば「なるようになる」と思うしかないのではないか。考えても仕方ない。やるしかないし、結果がうまくいかなければそれを受け止めるしかない。シーズン中は嫌でも次の試合がやってくる。大事なのはその次の機会にうまくまとめることなのだ。すぐさま宮西のような境地にはなれないだろうけれど、とにかく一つ一つ、やるべきことを丁寧にやるしかないんだな。記事を見てあらためてそう思った。

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