黒柴スポーツ新聞

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野球がしたい~持ち場を2年離れたソフトバンク・サファテ

「監督から『4回を投げてくれ』と言われれば投げるし、『9回で』と言われれば投げる」
西日本スポーツ記事、ソフトバンク・サファテ「野球がしたい」キャンプ初日から参加、を読んでグッと来た。あの絶対的守護神のサファテが、4回でも投げたいと言っている。2年間のブランクが言わせたのか。2年。長いようで短い。短いようで長い。2年間、思うように動けなかったサファテの気持ちが私には少し分かる。

サファテは2017年にプロ野球新記録の54セーブを挙げた。MVPも獲った。そこから一転、2シーズンはけがで十分働くことができなかった。サファテが戦線を離脱している間に、10歳下の弟分の森唯斗は新守護神の座を確立。サファテが戻って十分働けたとしても、森唯斗と競わねばならない。サファテが通算250セーブに迫るほどの実績があっても、顔だけでは守護神は務まらない。ましてやほぼ2シーズン、実戦から遠ざかっている。感覚を取り戻すまでしばらくかかるだろう。

キャンプ初日から合流するのは、とにかく野球がしたい気持ちからだろう。4回でも投げたいというのは偽らざる心境だろう。失ってみて初めて分かる。当たり前のように働いてきたポジションがいかにかけがえのないものだったかということが。代わりのきかないものだったかということが。だからこそサファテは必死で守護神の座を奪い返しにくるだろう。選手を年齢で判断するとイチローに怒られそうだが、サファテは38歳。プロ野球選手の年齢としては高齢である。そろそろ終活の季節だ。最後にもう一度やりきりたい。そう思うのは当たり前だ。

前のめりになるのはいいのだが、それが空回りしてけがする人もいる。サファテは特に故障明けだから無理はしてほしくない。よくも悪くもサファテは入れ込んでしまうから気をつけてもらいたい。思えばソフトバンクの3年連続日本シリーズ制覇の初年度、サファテは勝負を決めた第6戦の9回から11回まで投げた。内川聖一が9回に山崎康晃から放った起死回生の同点弾を無駄にはしなかった。負けても第7戦があったのだが、第6戦をソフトバンクが落としていたらDeNAが逆王手をかけていたわけで、サファテのイニングまたぎは2017年日本シリーズの、ある意味ハイライトだった。決着は、われらが川島慶三大先生がサヨナラタイムリーを打ってつけるのだが。

サファテがいなくても確かにソフトバンク日本シリーズ3連覇を果たした。しかしそれはリーグ3連覇ではない。この2シーズンは西武に連覇を許している。最後の最後で獅子に蹴落とされる。2019年シーズンはけが人が続出しながらよくやったとも思えるが、サファテがいれば救援陣もそこまでバタバタせずに済んだ気がする。もっとも、サファテがいたら起用をめぐって森との兼ね合いが難しかったとは思うが。森の躍進はサファテがいない間の最大の収穫。サファテが復帰した時、サファテにとって森が最大の壁になるのは皮肉にも思う。

しかしそこはプロの世界。「一番状態のいい人が投げられる場所だから」。西日本スポーツ記事で森がそう話していた。そう、サファテも森も実績があるならあとは状態の良し悪ししかない。サファテにはまずは良いコンディションでマウンドに立ってもらいたい。森とサファテがガチンコの守護神争いを繰り広げられれば、おのずとソフトバンクのペナント奪回が近づく。春先はオリンピック予選でモイネロが不在の可能性も。サファテ復帰で救援陣がどう再編されるのか、興味深く見ていこう。

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