黒柴スポーツ新聞

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探究心と努力~代打本塁打27本の高井保弘と世界の盗塁王・福本豊

1年を振り返る時期。2019年になくなった一人の高井保弘氏(以下敬称略)について、澤宮優さんが追悼記事を書かれていた。タイトルは【追悼】「代打で世界一になった男」元阪急・高井保弘の勝負師人生。昭和の話ゆえに若い人からしたら遠い世界の話に聞こえるだろう。しかし、時代は変わっても努力の大切さは変わらない、ということを私は再認識した。

高井保弘といえばメモ。投手のクセを記録したメモについてはこの黒柴スポーツ新聞でも取り上げた。

tf-zan96baian-m-stones14.hatenablog.com

澤宮優さんによる追悼記事を読んだ後で、同じく阪急にいた福本豊の本「走らんかい!」(ベースボール・マガジン新書)を読んだ。そして高井と福本に共通点を見出だした。それは優れた探究心だ。高井は投手のピッチングフォームのわずかな違いからから球種を割り出しひと振りに懸けた。福本豊は投手それぞれのタイミングを熟知した上で盗塁を積み重ねた。いずれも投手を丸裸にすることが飯のタネになったわけだが、そういう努力をしない人はいくらでもいる。代打本塁打27本の世界記録と通算1065盗塁(元世界記録)はたゆまぬ努力の結晶なのだ。

走らんかい! (ベースボール・マガジン社新書 28)

走らんかい! (ベースボール・マガジン社新書 28)

 

 

厳しいプロの世界だから、やらなければ生き残れない。高井保弘にしてみれば代打で結果を出すことがレギュラー定着への道だった。福本豊にしてみれば走ることと守備で頭角を表すことができた。努力することは存在感を高めること。そう言い換えていいのかもしれない。

代打の神様: ただひと振りに生きる

代打の神様: ただひと振りに生きる

 

 

今年1年、自分はそういう努力をできただろうか。残念ながら、中途半端に終わった気がする。やるか、やらないか。何かを継続してやることがまず素晴らしいのだが、己の仕事に徹底的に向き合うこと。どうしたら壁を打開できるのか必死になって考えること。高井保弘福本豊もそこを妥協しなかったから世界記録を作れたのだと思う。今さら自分に世界記録など狙えるわけもないのだが、二人の姿勢は見習おうと思う。


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