黒柴スポーツ新聞

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打てる球を確実に仕留める~ソフトバンク福田秀平、柳田悠岐に諭された目付けの意義

巨人との交流戦首位攻防3連戦での活躍で一躍MVP候補に名乗りをあげたソフトバンク福田秀平。かねてから俊足は定評があったが2019年シーズンは打撃が好調。交流戦だけで満塁ホームランを含む6本の本塁打を放つなど強烈なインパクトを残した。

 

6月24日配信のサンスポ記事「ソフトB・福田が先頭弾&トドメ弾!今宮のグラブを拝借『1番・二塁』で先発」を読んでいたら興味深い一文を発見した。

「昨オフ、初めて自主トレを行った同級生の柳田から『大事なのは目付け。打てる球を確実に仕留めること』と狙い球を絞って打つように助言され、目からウロコが落ちた」

なるほど。パワーが持ち味の柳田悠岐だがきっちり狙い球を絞っていたのか。もちろんひと振りで仕留める技術の高さは要求されるのだが。

 

それに対して福田秀平は「去年、柳田に目付けが悪いと指摘された。今までは漠然と打席に立っていたけど、甘い球だけを狙っていくようにした」と6月13日の西日本スポーツ記事で紹介されていた。押しも押されもせぬ大黒柱の柳田悠岐スーパーサブの福田秀平。同い年でありながら立ち位置が違っていた裏には意識の差があった。福田秀平の素晴らしいポテンシャルを考えればなおさらだ。

 

来た球をことごとく打ち返せるイチローのような仕事ぶりの人もいる。ある意味理想的だ。しかし誰もができることではない。むしろ仕事ができる人は確実性を持っている。これはできるということがたくさんあるのだ。柳田流に言えば狙った球は確実にとらえられている。

 

私は思わず自分を省みた。以前の福田のように漠然と打席に立つことが多いよな、と。逆によくそれでやってこれたなとさえ思う。それは曲がりなりにも来た球に対して誠実に振りにはいっていたからなのだが、狙い球を絞っていて、かつ、確実にとらえられる自信と技術があればもっと結果を出せていたと思う。

 

今年のソフトバンクはけが人続出で穴を埋める筆頭格の福田秀平自身も脇腹痛を抱えている。あまり無理はしてほしくないのだが、近年出場機会が増えている流れの中で2019年の交流戦での大爆発。念願のスタメン定着が現実的だ。慣れないセカンドを守らせてでもスタメン起用したいと思われた福田秀平。いかに期待されているかが分かるだろう。

 

グラシアルがキューバ代表としての活動で離脱するのはソフトバンクにとって痛手だが、福田が定着すれば守備面も含め大部分をカバーできるはずだ。交流戦が終わってからも福田秀平のますますの活躍に期待したい。


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