黒柴スポーツ新聞

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あなたと過ごせた10年間は宝物~攝津正がセレモニアルピッチ 引退スピーチ全文付き

攝津正が名実ともに引退した。3月2日にセレモニアルピッチを行うことは知っていたが、一つ気になっていた。攝津正はどんな服装で登場するのか?

 

 

平成も終わろうとしている中で若干の昭和さえ感じる男、攝津正。ゆえに背広もしくはワイシャツもありえると予想していた。だが、もちろんファンはユニホーム姿が見たいに決まっている。果たして攝津正はどんな服装で登場するのか?

 

 

そう思っていたら、攝津正はあの慣れ親しんだホーム用の白いユニホームで現れた。3月2日、ホークスは特別仕様の赤を入れたユニホームだったのだが、攝津は黄色いつばのキャップをかぶっていた。そうだよな。やっぱり攝津はこのユニホームでなければ。

 

 

セレモニアルピッチと、引退スピーチ。順番も気になっていたが、ネットに上がった動画を見ると、先にマウンドでスピーチしていた。引退記念&記録に全文書き起こしておこう。

 

 

本日は素晴らしい、このようなセレモニーを開いていただいた球団、関係者の皆様には、心より感謝申し上げます。

さいころから夢見たプロ野球という世界で、10年間プレーできたのは、今まで支えていただいた監督、コーチをはじめ、球団スタッフ、家族、そして何よりも、いつも温かく声援を送っていただいたファンの皆様のおかげだと思っております。

これからはまた、ホークスに呼んでいただけるよう、頑張りたいと思います。

短いあいさつではありますが、本日はこのような素晴らしいセレモニーを開いていただきまして、本当にありがとうございました。

 

 

シンプルだが、心のこもった、まっすぐな攝津らしいスピーチだった。

  

そして、キャッチャー高谷がスタンバイ。攝津はやわらかな軌道でストライクを投じた。涙はなく、高谷からボールを受け取った攝津は笑みを絶やさなかった。そして工藤監督と内川聖一から花束を受け取った。

  

 

  

ネット上には、セレモニアルピッチの前に大型ビジョンで流れた記念映像もアップされていた。節目節目の字幕だけでも追ってみよう。

引退会見

入団会見

プロ初登板(2009年4月5日、無失点初ホールド)

プロ初勝利(2009年5月8日)

リーグ新人王(最優秀中継ぎ投手賞、39ホールドポイント

2010年 勝利の方程式「SBM」(攝津正、B.ファルケンボーグ馬原孝浩

最優秀中継ぎ投手賞(71試合登板、42ホールドポイント

2011年 先発転向 14勝

2011年 8年ぶりの日本一

2012年 多くの先発陣が抜けた中で大隣憲司とともにチームを支えた

沢村賞 最優秀投手 2012年27試合17勝

2年ぶりの勝利(2018年5月22日)

通算成績282試合79勝49敗1セーブ73ホールド 882奪三振 防御率2.98

 

 

あなたの闘志は私たちの誇り。

あなたと過ごせた10年間は、私たちの宝物。

ホークスファンより心からの感謝を込めて

ありがとう、攝津投手。

  

 

最後の字幕にはグッと来た。

 

 

 

10年という期間は決して長くない。しかしこの映像を見るだけでも攝津正がいかにチームに貢献したかが分かる。短くとも太い、濃密な10年間。中継ぎでも先発でも、そしてエースとしても任された場面で最善を尽くす。しかも淡々と。派手さはないけれど、黙々と頑張る人たちの背中を押す存在だったようにも思う。

 

攝津自身が望むように、ぜひいつかホークスに加わって、「第二の攝津」を育ててほしい。中継ぎも先発も経験があるから、きっと選手に寄り添った指導ができるはずだ。その日を楽しみにしておこう。

 

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