黒柴スポーツ新聞

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移籍を吉とした小久保裕紀が大切にしたものとは~ホークスから巨人への移籍の裏側

日経新聞小久保裕紀のコラムが出てますよ、とホークスファンルートで情報が入った。ありがたい。おかげで素晴らしい文章に巡り会えた。コラムのタイトルは「移籍を『吉』とするには」。広島に人的補償で移籍した長野にエールを送っている。まだ見られる方は2月5日付日経新聞をぜひご覧ください。

一瞬に生きる

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ホークスの大物、小久保裕紀の謎の巨人移籍にはおおいに驚いたものだが、小久保を待ち受けていたのは江藤智との三塁手争いだった。コラムはその裏側から始まっているが、小久保はその移籍を吉にできた。体を鍛え直したことで素晴らしい成績やしっかりした体を手に入れられたという。
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選択した道を正解にするかは実は未来の自分次第でもある。過去はほぼ変えられないが、未来は心掛け次第で変えられる。小久保裕紀もまたそれを体現していた。

小久保が大切にしていたのは、郷に入れば郷に従えの気持ちの中でも、野球で絶対に妥協しないという考えだったという。

これは多くの人がやれていないことではなかろうか? 新しい環境に馴染んでいく過程で、価値観や人間関係が変わっていく。そのうち何やかんやで妥協が始まる。越えてはいけない一線を越えてしまったら、あとは易きに流れる一方なのに。

だから、コラム後半に出てくるノック中の声出しはすごく気持ちが分かる。粛々と進む巨人のノックに対し、ホークスでは主力が声を掛け合っていたという。小久保はその雰囲気を大切にしていたから、巨人でもそれを貫いた。新しい環境に順応しつつも、自分が大事にしたい価値観は貫いた。

そう、大事にしたい価値観は守り抜かなきゃ。人の気分を害してまでやる意味はないかもしれないけれど、そうじゃないなら自分らしさは守りたい。ここは譲れないという部分は安易に妥協なんてしたくない。

ぼちぼち異動の季節。私は社会人生活で8回異動を経験した。どの部署もさまざまなやり方がある。元々郷に入れば郷に従えでやるタイプだから、それなりに順応できていたとは思うが、慣れずに迷惑を掛けた面も多々あったかなと反省もしている。その上で、小久保のコラムを読んで、自分も譲れない一線は死守したいなとあらためて思っている。一人一人が周りと調和を取りつつ妥協しなかったら、小久保が言うように移籍(異動や転職)を吉にできて、自分自身をパワーアップできるのではないかなと思う。

移籍の話も日経新聞で読むとキャリア論みたいで面白い。これからもコラムのネタ探しを兼ねながら日経新聞を楽しもう。

小久保裕紀がコラムの中でエールを送っていた長野久義関連記事はこちら。
tf-zan96baian-m-stones14.hatenablog.com


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