内海哲也、人的補償で西武入りも巨人往復切符が見え隠れ
昼休み、ウッと声が出た野球ファンは多かったに違いない。巨人で通算133勝の左腕・内海哲也が、FA移籍してきた炭谷銀仁朗の人的補償で西武入りすると報じられたからだ。
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内海哲也のキャリアは十分だが下り坂感は否めず、文字通りプロテクトから「外れた」感はありあり。巨人からすればただでさえ中継ぎも先発も薄いのに若手を持っていかれたらかなわない。そんな思惑、数合わせの論理が透けて見える。広島に一岡を取られたトラウマがまだ響いているという推測は深読みし過ぎか。
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ただし、内海哲也は功労者であり、将来的な復帰含みのプロテクト外しに見える。今は枠の関係で仕方ないのだが、ゆくゆくは戻ってきてほしい。そう、これは巨人から西武への「出向」なのである。実際、球団社長が「将来戻ってきてほしい」という趣旨の発言をしている。巨人にしては潔い意思表示だが、怒れる巨人ファンをなだめすかしたい思惑もありそう。
そんなこともあって、内海哲也には悪い話ではあるまい。辻監督はリストを見た時から内海に目をつけていたという。確かに西武にはベテランの投手が足りない。2018年は仮に涌井やら岸あたりがいたら短期決戦であれほど苦戦しなかったかもしれない。内海哲也なら多和田真三郎や今井達也あたりにいい影響を与えられそうな気がする。
なお、炭谷クラスの人的補償で内海哲也なのかという声もネットで見つけたが、巨人は明らかに捕手がウイークポイントゆえ、今回の移籍はトレードだったとしても妥当と考える。炭谷はもうひと花咲かせたい。巨人は捕手を補強。内海は請われて西武で後輩を育て、巨人にいずれ戻る。残念なのは東京ドームで引退登板できないことくらいだろう。
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とはいえ、脇谷のように戻ってくるパターンもなくはない。西武ファンからしたら最初から帰る気満々の移籍は納得できないかもしれないが、若手のスキルアップのためと割り切ってはいかがだろうか。
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ちなみに巨人以上に情けないと思ったのが楽天。浅村の人的補償で西武は誰かを取れるのだが、辻監督は「ピンとこない」そうなのだ(ネタ元は日刊スポーツ記事)。金銭による補償も確かに選択肢ではあるが、何とも寂しい話だ。浅村が来てくれたと言って喜んでばかりもいられない。
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ちなみにオリックスは阪神移籍の西勇輝の人的補償で通算1勝の竹安大知を指名した。仮にプロテクトされていなかったらズバッと能見篤史辺りを指名しても面白かった(選手本人は大変だろうが)。竹安が大ブレイクする可能性はあるのだが、オリックスは話題づくりの面でも地味である。人的補償にも各球団のカラーが表れるなと実感した1日だった。