黒柴スポーツ新聞

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変わるより、変わらない方が恐ろしい~松田宣浩が異例の背番号再変更

変化は勇気だと思う。「例年通り」「慣例」。年々、変わらないことへの抵抗感が薄れる。それどころか心地よささえ感じつつある。危ない、危ない。だからこそ、気持ちがいいなと思った。松田宣浩の背番号再変更。そう、だめだったら変えたらいいのだ。

背番号3に変更したのは長嶋茂雄への憧れからだった。さらに、背番号3を背負うことでサードは誰にも渡さないとまで言っていた。それだけに、あの決意は何だったんだと最初は思った。

年がら年中 長嶋茂雄

年がら年中 長嶋茂雄



そこで元に戻せてしまうのが松田宣浩の良さなのだろう。今季はスタメンを外れる試合があり、連続先発出場が途切れた。打撃もホームランは32本を放ったが、精彩を欠いてクライマックスシリーズ日本シリーズでもスタメンを外れた日があった。だからこそ、何かを変えなければならないと考えたのだろう。
松田宣浩 (スポーツアルバム No. 31)

松田宣浩 (スポーツアルバム No. 31)



今季、印象的なシーンがあった。9月29日の西武戦。2009年以来の9番へと降格させられた日に松田は奮起し、ホームランを2発放った。しかし最初のホームラン後は恒例の「熱男」をやらなかった。松田のキャラからしたらパフォーマンスしてもよかった。だが、松田はやらなかった。そこに松田の意地を見た。明るく元気なムードメーカー。その裏には激しい闘志がある。

今回の背番号再変更はきっと、松田なりの危機感の現れだろう。歩みを止めれば、あっという間に流されていく。だからこそ常に流れ以上のスピードで進まねばならない。松田にとっては背番号再変更が仕切り直しの号砲なのだ。ベテランになればもう誰もきっかけなんてくれない。自分で献立るしかない。

背番号5に戻ることは即、近年の好調時に戻ること、ではない。だが、戻すという決意の現れとも取れる。敢えて言えば松田が本調子だったら西武とはもっと競り合っただろう。2019年、ホークスがペナントを奪回するためには松田の復活が欠かせない。

ホークスは日本シリーズ中、グラシアルや西田にサードを守らせたりした。あの大一番の最中、したたかである。それは2019年シーズンへの布石だったのか。確かに松田の実績はグラシアルより西田より十分だが、松田からしたら危機感は十分だろう。パッと見、松田は追い込まれているが、もし松田が2020年も現役を続けられていたとしたら、それは2018年があったから、になると思う。そう、落ちることは、決してマイナスばかりではない。

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