黒柴スポーツ新聞

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活躍して居場所をつくる~ソフトバンク石川と福田がCS敗退の危機救う

負ければ終わりのCS2戦目、お立ち台に立ったのは石川柊太と福田秀平だった。これがソフトバンクのなせるわざだ。もちろん3打点のデスパイネ、同点ホームランやタイムリーの柳田悠岐とてヒーローインタビューを受けてもよいところだが、やはり勝利のポイントは石川と福田。ソフトバンクファンも納得だろう。

 

石川にしてみたら9月に復帰したばかり。2019シーズンは若手が台頭したから、離脱している間に自分の居場所がなくなったことになる。そんな中で、崖っぷちの試合での2イニング無失点の好投。ソフトバンク中継ぎ陣は少しだけ余裕が生まれた気がする。何よりCSファーストステージでは楽天打線が好調なだけに、石川が無失点(うち1イニングは三者凡退)に封じたことで流れが変わった。そこはラジオ解説の岸川勝也もきょうのヒーローに石川の名前を挙げて評価していた。短期決戦は特に流れは重要だ。

 

そして福田秀平。交流戦の満塁ホームランと言い、この日の勝ち越しホームランと言い、なかなかの勝負強さだ。この日は不動のスタメン松田宣浩が美馬との相性の悪さがあったとはいえ下げられてグラシアルが三塁に回り、福田が外野に起用された。そんなこともあり福田には結果を出すことが求められていた。そこで結果を出すのだから福田は素晴らしい。

 

福田はヒーローインタビューでホームラン後1周する場所を「ベンチ」と言い間違え、さらに「グラウンド1周」と訂正していたがラジオ中継では岸川勝也に「ダイヤモンドですよ」と突っ込まれていた。「ベンチが慣れているので」という言い訳は微笑ましかったが、いやいや、福田はベンチが似合うわけじゃない。選手層が厚いことや、守備固めや代打代走要員としての能力の高さからベンチスタートが多いだけ。ソフトバンクになくてはならない選手だ。あらためてFA市場で注目されるのは皮肉なものだが、ひとまずファイナルステージ進出に集中してもらいたい。

 

というわけでファイナルステージ進出争いに踏みとどまったソフトバンク。石川、福田含め全員野球で楽天を倒し西武への挑戦権を勝ち取ってもらいたい。


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