黒柴スポーツ新聞

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鳥谷敬はどんな決断を下すのか~阪神一筋16年。生え抜きのキャリア論

「最後の神宮」発言で、あれ?と思っていたが、阪神鳥谷敬はこのまま引退してしまうのか。阪神鳥谷敬戦力外通告したことが8月30日、報じられた。

 

筆者はソフトバンクファンゆえに虎党の気持ちは想像するしかない。想像してみると、やはり阪神のユニホームのまま引退してほしいのではないかと思う。
もちろん、まだ引退すると決まったわけではないのだが。

 

引き合いに出されるのが今岡誠。彼もまた阪神で光り輝いた男だが、現役続行の道を模索してロッテに移籍。もちろん年俸は大幅にダウンした。ロッテには2年いて、選手兼任だがコーチもやった。

感じるままに生きてきて

感じるままに生きてきて

 

 

 

鳥谷敬とて将来的には指導者としても期待されているだろう。コーチは当然として、ひょっとしたら監督をやってほしいという声もあるかもしれない。だとしたら縦じまのユニホームのまま引退した方がよいのか。もはやそんな考え方は古いのか。指導者をやるならばさまざまな球団から野球を見るのも得策なはずだ。特に阪神は関西では特別な存在。一度外から見た方がいいかもしれない。

 

だが、まずは鳥谷敬が引くのか引かないのか、だ。彼には潔さを感じるので、あまり現役に執着しないような気がする。それよりは自分のバッティングができるのかできないのかの方が問題であり、そこを見極めようとしているようにも見える。

 

ほとんどのプロ野球選手は自分で引き際が決められない。しかしプロ野球歴代2位の1939試合連続出場、球団最多の通算2082安打など偉業を成し遂げた鳥谷は、自分で進路を決められる数少ないプレーヤーだ。もし自分の限界を感じていたら、すでに態度表明しているのではないか。そうしていないのは、つまり鳥谷敬はまだ現役をやめるつもりはなく、阪神でやれるか可能性を見極めていたのではないか。

 

阪神としても、功労者をわざわざ他球団に流出させようとは思わないだろう。一方で4億円といった年俸や、常時鳥谷を出場させられる環境にはないことを考えると、鳥谷が自らやめると言わない限りは球団が引導を渡さねばならない。シーズンも終盤に入ったから、タイミングとしてはこの時期になったのだろう。

 

鳥谷敬が態度表明する前に、中日が意思表示した。鳥谷が阪神退団なら獲得への調査をするそうだ(※この記事をアップ後、球団代表が完全否定した記事を確認しました)。中日と言えば松坂大輔を1500万で獲得したことを思い出すが、松坂大輔の時よりは相乗効果があるかもしれない。代打や守備力の底上げにつながるという期待だ。よく見聞きするのが鳥谷の練習量の豊富さ。よい手本になるとの思惑もあるかもしれない。

 

ちなみに筆者は鳥谷ファンの気持ちが少し分かる。筆者は元ソフトバンクの攝津正を応援していたのだが、攝津は戦力外通告を受けてしまった。現役続行を模索したが、結局そのまま引退。惜別のセレモニーは3月に行われたのだが、その時攝津が慣れ親しんだソフトバンクのユニホームを着てくれていたことがすごくうれしかった。本来なら、違うユニホームを着てでも現役を続ける姿を望むべきだろうが、ソフトバンクのユニホームがやっぱり一番だなというのが正直な気持ちだった。その後、実は一度楽天入りを考えたことがあるという記事を見つけてドキッとした。ちなみに攝津がセレモニアルピッチをしたのは阪神戦の前だった。

 

果たして鳥谷敬はどんな決断を下すのか。そして阪神ファン、鳥谷ファンはどのように受け止めるのだろうか。人生もプロ野球選手としてのキャリアも一度きり。だからこそ少々時間がかかっても鳥谷には納得いく結論を出してもらいたい。


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