黒柴スポーツ新聞

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鷹党思わず目を凝らすコラス初打席初球打ち初ホームラン~デスパイネ離脱にも見えた光明

ソフトバンクは西武との勝負の3連戦真っ只中だが、主砲デスパイネが故障で登録抹消。エース千賀を立てながらまさかの13失点で初戦を落としたこともあり、泣きっ面に蜂状態だ。が泣きっ面がうれし涙になるかもしれない。代わって昇格したコラスが初スタメンをゲットしただけでなく、初打席初球をホームラン。デスパイネ不在の暗雲を吹き飛ばす一発だった。

 

デスパイネに代わる4番はグラシアル。これは実績十分だから順当だ。コラスはライトの守備につき、7番に入った。今さらながらコラスのウエスタンでの成績を見たが、9本塁打41打点。見るからに当たったら飛びそうな、堂々たる体躯である。何よりまだ20歳。1軍初ホームランはさすがにうれしかったか、ゴムまりが弾むように、リズミカルにダイヤモンドを一周した。先輩たちはサイレントトリートメントの後、喜びを爆発。少なくともこの瞬間、前夜の大量失点のダメージは激減したと思われる。

 

デスパイネ、グラシアル、モイネロ、ミランダ。ソフトバンクの誇るキューバ勢は優良な人ばかりだ。そしてコラスも加わった。外国人枠の問題があり、全員がフル稼働できないのが残念だが、ひとまず復帰の見通しが不透明なデスパイネ離脱に関しては、少し光明が見えた。ライトの守備を無難にこなしてくれたら、中村晃のDHもあり。外野の出番争いはますますし烈になる。

 

グラシアル、福田秀平、中村晃が復帰して、突き出されたのが上林誠知。このまま埋没してなるものかと、上林は途中出場した試合でも結果を出そうと頑張っている。そこへパワーヒッターのコラスが参戦してきた。上林的には勘弁してくれと思っているかもしれないが、上林は強いリストを生かした打撃と強肩でアピールしていくしかない。前にも書いたが、ソフトバンクはチーム内で競争しているから首位をキープできていると思う。主力が離脱しても、新人が活躍すれば組織は活性化する。

 

デスパイネ離脱に沈んだソフトバンクファンも思わず目を凝らす、コラスの鮮烈デビュー弾。まだまだデスパイネの穴を埋められるかは分からないが、しんどい後半戦に現れた外国人選手の活躍と言えば昨年のグラシアルがまさにそうだった。果たしてコラスはグラシアルばりに鷹の救世主になれるのか。楽しみな新星がまた現れた。


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