黒柴スポーツ新聞

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自分の道は自分で切り開く~ソフトバンク新生ローテに二保、松本そして和田毅

西日本スポーツ記事「ソフトバンク 後半戦は大竹で開幕 ローテ再編、 二保→ 和田→千賀→ 高橋礼→松本」を見てうなった。二保と松本がローテ入りしている……。素晴らしい。やはり自分の道は自分で切り開くしかない。自ら出した結果を伴って。

 

二保は5日のオリックス戦で6回3安打1失点。先発としての初勝利を飾りチームを8連勝に導いた。今季は5月28日のオリックス戦でも7年ぶりの先発ながら4回1失点でしのいだ。山本由伸との投げ合いだったし、上等だ。それがあったから次も先発で起用されて先発初勝利。そしてローテーションの一角に食い込んだ。

 

松本裕樹は何と言っても7月7日のオリックス戦。初完封さえ期待できる丁寧なピッチングで7回終わって無失点。8回にランナー二人を背負ってリリーフを仰ぎ、チームは逆転負けを喫したのだが、あの山を越えていたら今以上に自信になったことだろう。

 

私は現地で見ていて、実は8回、不意に涙が出てきた。結果が残せず一時はサイドスロー気味に投げ方を変えた松本裕樹が粘りのピッチングでオリックスを抑え続けている姿に心を打たれた。人間、真面目にやっていればいつか結果は出る、報われるんだ……なんてじーんとしていたら松本はピンチになり降板してしまった。私はちょっと泣くのが早すぎたのだが、それでもファンは同じ気持ちだったように思う。なぜならマウンドを降りる松本裕樹には、それは温かい拍手が送られたのだから。確かにランナーを残していたからファンとしては惜しいなという気持ちもあっただろうが、それを上回るくらい気持ちのこもったピッチングだった。だから工藤監督が継投を早めなかったことは仕方ないと思っている。

 

松本裕樹は2勝目や完投完封はならなかったがローテ入りというチャンスはしっかりゲットした。それは紛れもなく松本自身が勝ち取った権利なのだった。

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和田毅も復帰後はさすがのピッチング。往年の勝ち星は見込めないかもしれないが安定感はさすが。前回登板が足を気にしての緊急降板だったのが気がかりだが、ローテに名前が上がることから考えて重傷ではなさそう。けがには気を付けながらローテを守ってもらいたい。

 

二保と松本と和田毅が入るということは、当初ローテ入りしていた東浜、武田、ミランダがいないことを意味する。それはそれで厳しいのだが、この6人でも4勝2敗でいけそうな気がする。そもそも二保と松本と和田毅は今季、先発としてどれくらい期待されていただろうか。感覚的には彼らが勝つほど貯金が貯まるイメージになるのではなかろうか。クライマックスシリーズも考えておくと、しっかり6人、試合がつくれるピッチャーを整えておきたい。二保、松本、和田毅がローテ入りすることは本当に心強いことなのだ。新生ローテーションでもきっちり、勝ち星を積み上げていってもらいたい。


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