黒柴スポーツ新聞

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勝者のメンタリティー~千賀が説く、ソフトバンクが常勝たる理由とは

交流戦8度目の優勝を果たしたソフトバンク。再開する2019年シーズン戦でも首位にいる。日本シリーズ3連覇を目論むソフトバンクはなぜ強いのか。育成システム云々の話はよく耳にするが、なるほどなという記事を見つけた。6月24日のスポーツ報知の【ソフトバンク】千賀が語る強さの秘密…受け継がれる「勝って当たり前」。

千賀滉大はこんなことを言っていた。

「強い時代の選手がやってきた『勝てる野球』を引き継いでいる。負けることに慣れていない。勝つ野球をするのが当たり前になっているところが強い。勝って『よし』って喜ぶより、負けて『何で?』って反省することの方が多い。そういう雰囲気は僕がチームに入ってからずっとある」

 

いわゆる勝ちぐせだ。勝って当たり前。かつての巨人がそうだった。セ・リーグなら今は広島か。今年の巨人は広島と張り合っているが高橋由伸政権のころはいいようにやられた。なめてかかられているんじゃないか、とさえ感じた。パ・リーグならかつての西武か。西武黄金期、南海、ダイエーはBクラスに沈んでいた。そのころからホークスを応援するファンは隔世の感があるだろう。今やソフトバンクが3連敗したら沈痛な記事が出回るほどだ。

 

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勝ち続けることで自信が生まれる。負ける気がしなくなってくる。だから千賀が言うように、負けると「何で?」となる。それを追究して改善する。だから大崩れなんかしない。毎年のように優勝していた西武もなかなか3連敗以上はしなかったイメージ。大人の野球をしている印象だった。

 

ソフトバンクはいま投手陣の頑張り、踏ん張りが目立つから、実はそこまでどっしりともしていない。けが人が多いことから打線もほぼ日替わり。先発ローテーションが充実して不動の打線を組んでいた森監督時代の西武とは対照的だ。しかし勝ち慣れている、あるいは千賀が言うように「負けることに慣れていない」のは共通しているように思う。

 

組織においてそういうムードは大事だ。どうせやってもムダだというムードが蔓延したら危険。次の世代まで汚染してしまう。逆に常勝の気風があればそれを受け継いでいくものだ。甲子園の常連校は最たる例。なぜいつもあの学校が、と思うがきっと各校に勝つ理由があるのだろう。

 

今日からリーグ戦が再開。千賀は先陣を切って登板し日本ハムの有原航平とエース対決だ。前回登板の巨人戦では粘投したものの甲斐の絶妙なスクイズ&福田秀平の代打勝ち越し満塁ホームランに救われた形。今回こそエースの投球でチームを勢い付けてもらいたい。


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