黒柴スポーツ新聞

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積極的にスイングする~交流戦MVPはソフトバンク松田宣浩が最年長受賞

2019年の交流戦MVPは松田宣浩に決まった。NPBウェブサイトには選考理由が以下のように紹介されている。

「全18試合に三塁手として先発出場。18試合中15試合で安打を放ち(先制打1本、同点打2本、勝越し打1本、逆転打1本を含む)、本塁打も全体2位タイの7本と、力強い打撃でチームの勝利に貢献した。特に優勝争いが熱を帯びた6月18日からの対東京ヤクルト、読売との6連戦では、6試合連続安打、3本塁打、8打点と勝負強さを発揮し、チームを日本生命セ・パ交流戦8度目となる優勝に導いた」

 

ソフトバンクファンの中ではMVPは松田宣浩、グラシアル、福田秀平とさまざまな名前が挙がった。共に打撃が好調。松田宣浩とグラシアルは交流戦2位タイの7本塁打だった。打率で言えば松田宣浩は6位の.348が光る。それ以上に選考理由でわざわざ交流戦15安打中、5本が先制、同点、勝ち越し、逆転のいずれかである点が強調されている。勝負強さ。これが決め手ということだろう。

 

勝負強さという意味では福田秀平も十分アピールできた。交流戦首位決戦の巨人戦では3本塁打。1本目が代打勝ち越し満塁ホームラン。2本目がエース菅野智之の出鼻をくじく先制ホームラン。3本目は優勝を決定付けるホームラン。こう振り返ると福田秀平にも確かにMVPの資格が十分ある。

 

グラシアルも勝負どころでの打撃が光った。玄人好みかもしれないが阪神戦で高橋遥人から放ったホームランは内角球を巧みにさばき、適応力の高さを見せつけた。普段戦わないセ・リーグの投手相手に、巨人以外の5カードでホームランを打ったのはさすがだ。

 

 

 

ソフトバンク交流戦を終えた時点でわが黒柴スポーツ新聞はMVPを松田宣浩かグラシアル、さらに絞れば打率がよかった松田かと予想したので的中した。が、やはり最終戦インパクトが強かっただけに福田秀平を選んであげてほしかったなというのが正直なところ。実はこの黒柴スポーツ新聞の記事では福田秀平にスポットライトを当てた記事が他よりシェアされている。MVPには選ばれなかったが、福田の頑張りはファンの間で十分評価されている。

 

MVPが松田宣浩と知って、第一印象は、ああやっぱり松田宣浩かと。やっぱり持ってるんだなと思った。MVPの類いは初めてだというのが意外に思えるくらい、松田は勝負強いイメージが定着している。2018年は不調で9番を打ったりスタメンを外れたりしたのだが、すっかり終わったことになっている。やはり結果を残せば過去(の印象)は変えられるのだ。

 

松田宣浩くらい経験を積むと周りもとやかく言わないから自分で自分を追い込むしかない。環境や雰囲気を変えるには自分で動くしかない。その意味では、キャリアハイの成績を目指すと言ったり、背番号3にしたのを5に戻した姿勢はアラフォーの私にとってすごく刺激的だった。松田宣浩は打って当たり前のようなキャラクターになっているが、それは自ら作ったものなのだ。

 

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「積極的にスイングすることを心掛けた」

MVPに選ばれた松田宣浩は好調の理由をそう答えた。そう、やはり積極性が大事だ。松田だってDeNA戦のサヨナラの絶好機に見逃し三振をした。山崎康晃のストレートが見事に決まったと言えばそれまでだが、やはりバットを振らねば当たらない。松田宣浩は続くヤクルト戦で2打席連続ホームランを放ち、見事に取り返した。積極性にスイングする。さして真新しいことではないからこそ気を付けたい。1年も半分が過ぎようとしている。ここらで一つ、積極性に関して自分自身のメンテナンスをしておこう。


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