どんな形でもいいから勝つ~中日、悪夢の大逆転負け翌日に辛勝
5点リードを9回裏にひっくり返されたのは、セ・リーグでは20年ぶりだという。中日が6月16日、ロッテに大逆転負けを喫した。ちなみに20年前も中日が横浜にやられた。ドラゴンズファンはたまらない。だが次の日が大事だと、OBの鈴木孝政が解説で話していた。きれいな勝ち方じゃなくていい。とにかく勝つことなんだ、と。
もちろん中日ナインだって相当悔しかったに違いない。高校野球地方大会、引退を控えた3年生の異常な執念を彷彿させるロッテの粘りに屈しはしたものの、鈴木大地のライトに抜けるどん詰まりの当たりに対して、ビシエドも亀澤も必至のダイビング。惜しくも届かなかったが、まるで映画のワンシーンだった。
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天国を見ることもある。地獄を見ることもある、と鈴木孝政。確かにそれはプロ野球選手の宿命だ。嫌でも次の試合はやってくる……と、私はこのくだりを、初めてradikoで東海ラジオのドラゴンズ戦中継を聴いたのだが、こういう深みのある話ができる聴けるのはラジオの良さ。普段DAZNを重宝しているが、ラジオもなかなかオツである。
きれいな勝ち方じゃなくてもいい、と言われた中日ナインだったが試合はどうなったのか。NHKのニュースウオッチ9のスポーツコーナーを見たら、VTRのふりが「終盤までもつれました」。あれ、またまたドラマが?
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9回裏、同点のチャンスで岡大海がホームに突っ込んできた。セーフなら同点だ。際どいタイミング。アウトのジャッジに岡はセーフだとアピール。井口監督がリプレー検証を求めたが、判定は覆らず。そしてまたもや鈴木大地が打席に立った。乗りに乗った鈴木が2日連続でヒーローになるのか? まさかまさかと思っていたが最後は空振り三振。中日が何とか逃げ切った。そう、きれいな勝ち方じゃなくてもよかったのだ。まあ、熱烈なドラゴンズファンからしたら、いい加減にせい!と思っているかもしれないけれど。
何でもかんでも勝てばいい、というのは好きじゃないが、とにかく勝たなきゃいけない時もある。負けた時こそ次が大事。へこむ暇があったら努力しよう。明日はすぐにやってくるのだから。