人によって求められるものは違う~隙のないグラシアルと力強いデスパイネ
4番はかくあるべきだ。5月30日のゲームでソフトバンクのデスパイネが勝ち越し2ラン&決勝タイムリー。頼れる主砲のバットが火を吹き、追いすがるオリックスを振り切った。
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ここのところ、グラシアルが3番に入り、デスパイネと並んでいる。グラシアルが出塁してデスパイネが返す。いい流れになっている。
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5月30日の関西クラシックは阪急のレジェンド、福本豊が解説を務めたこともあり、足を絡めた攻撃を楽しむことができた。ソフトバンクは決勝タイムリーにつながった、グラシアルの二盗が効いた。西日本スポーツ記事によれば、相手の深い守備陣形を見た上で判断した本多コーチのファインプレーだという。
仮にランナーがデスパイネだったら走らせただろうか。それはないだろう。グラシアルとデスパイネ。同じ助っ人でも求められるものが違う。グラシアルはカキーンという音が似合うがデスパイネは「グシャ」でもいい。力だ。パワーだ。同じような体型でパワフルなピッチングが持ち味のオリックス澤田にバットを折られながらも、デスパイネはレフト前に運んだ。それが決勝点になった。デスパイネには巧打なんて要らないのだ。
人によって求められるものは違う。グラシアルはヒットもホームランも期待できる。守備はうまくはないが、打力で評価をカバーしている。デスパイネは打率は高くはないが、ここぞという時に決める力がある。それぞれ持ち味を発揮すればいいんだな、とあらためて思う。私はついつい相対評価をしてしまうから……。自分も含め、絶対評価、その人らしさが発揮できれば一番いいのだ。
小技がうまい人、脚が速い人、守備がうまい人、球が速い人、コントロールがいい人、打球が飛ぶ人、打率がいい人。いろんな人が活躍できる。私が野球を好む一番の理由はこれかもしれない。