同じ顔ぶれでも成長すれば新記録~箱根駅伝、東洋大が2年連続往路優勝
第95回箱根駅伝は東洋大学が2年連続の往路優勝を果たした。総合5連覇を目指す青山学院大学は5分30秒差の6位。ただし復路には力のある選手が控えており、逆転もあり得る。ファンにはたまらない展開になりそうだ。
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東洋大学は1区平山が2年連続の区間賞と流れに乗り、常に上位をキープした。本命の青山学院大学は3区に、けがで出場が不安視されていたエース森田を起用。森田は区間新の快走で首位を奪還し、早くも青山学院大学の流れになると思われた。
ここで東洋大学が踏ん張った。4区に入った時は8秒差の2位だったが、たすきを受けた相澤が区間新の好走。結果的にはこれが青山学院大学へのカウンターパンチとなり、そのままの流れで往路を制した。
タイムは往路新記録だったが、実はこの往路メンバーは昨年と同じ顔ぶれだそうだ。酒井監督は優勝インタビューで「成長が証明できた」と話していたが、素晴らしい。伸びしろのある学生だからあり得ないことではないが、同じメンバーで同じことをやり、よりレベルの高い結果を出せて、さぞ気持ちよかったことだろう。
組織で言えば、異動がなければないで、メンバーたちは1年間の流れも分かるし、お互いの個性も分かるから、うまくいかないはずがない。しかし安定とはうらはらに、こんなもんだと思う罠が待ち受けていたりもする。そして、いつもどおりでいいだろうという甘いささやきもどこからともなく聞こえてくるものだ。
東洋大学の往路は顔ぶれは昨年同様だが、配置だけは一部変わっていた。 昨年と同じ配置ならある程度の予測は立つ。しかも昨年は往路優勝しているのだ。無理に変えないという選択肢もあっていい。しかしこの1年で個人の力も変わっているはず。酒井監督は各区間に最適な配置をしたということだろう。
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青山学院大学が総合4連覇中だと言っても、昨年は東洋大学が往路を制した。結果的に往路2位の青山学院大学が復路で逆転したのだが、その昨年は6区スタート時の東洋大学とのタイム差は36秒だった。2019年復路はトップ東洋大学と2位東海大学との差が1分14秒でスタートする。だが東洋大学が意識するのはあくまでも青山学院大学だろう。青山学院大学は6区と7区で必死に差を詰めて来るはずだ。
テレビ中継解説の渡辺康幸氏は言っていた。優勝の芽は東洋大学、東海大学、そして青山学院大学にあると。果たして青山学院大学のゴーゴー大作戦を東洋大学がどう封じるのか。第95回箱根駅伝復路は最後まで目が離せない展開になりそうだ。
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