黒柴スポーツ新聞

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隙間を埋める便利屋の矜持~ソフトバンク石川柊太の交渉力に学ぶ

石川柊太が年俸6000万円で契約を更改した。3000万円からの倍増だが、注目すべきは出来高が付いたこと。これ、石川からの提案だったという。



若いのになかなかのコミュニケーション力だ。得てして球団側が力を持つものだが、きちんと説得できたということだろう。

それもそのはず。石川柊太は42試合という登板数もさることながら、先発、中継ぎの両方をこなした。中何日という言葉があるように、先発と、毎日登板があり得る中継ぎとでは調整方法が異なる。だが石川はその兼ね合いを見事にこなした。チームトップの13勝。だからこその説得力。最終盤の離脱はさすがに無理がいったということだろう。

石川は来季以降もそのような起用があり得ると見越した上で、球団に正当な評価がほしいと申し出た。そしてソフトバンクも了承した、という形。石川はこのスタイルを便利屋と表現したが、そんな言い方をする必要はない。いわゆるユーティリティープレーヤーなのだから。

才能を示すことで働き場所を獲得する。王道である。これは石川と同じ「ポジション」である武田翔太もそうだった。先発失格と烙印を押されたものの、後半は第二先発というポジションを確立。日本シリーズではずばりこの差が広島との明暗を分けた。近年のプロ野球は分業化が確立されており、来季以降も重要なポジションになりそうだ。

球団から与えられたポジションで結果を出し、説得力をもって評価方法を自ら提案。それに意思をもって取り組もうとしている石川柊太。輝ける環境を自ら構築していく姿勢は、ぜひ見習いたいものだ。

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