黒柴スポーツ新聞

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巨人ファンは菅野智之の年俸6億5000万円を素直に喜べない

菅野智之が6億5000万円で契約更改した。15勝8敗、3年連続の最優秀防御率など、2018年シーズンに残した数字からして妥当なのかもしれない。しかし、なぜだろう、このモヤモヤは。

 

報知新聞社 菅野智之 (読売ジャイアンツ) 2019年 カレンダー B2 プロ野球
 

 

そう、最後に登板機会になり得た広島とのクライマックスシリーズ・ファイナルステージに菅野が登場しなかったからだ。


菅野智之自身は登板したかったのかもしれない。しかし登板機会は与えられなかった。中4日だったことも理由かもしれない。しかし、広島が強くて一矢報いるだけで精一杯だったとしても最後は菅野で終わりたかった。それがファン心理というものだ。


特に終戦はそのまま、由伸ジャイアンツの終焉を意味する。たとえ菅野で敗れても、高橋由伸監督はすっきりしたのではなかろうか。一説によれば、登板回避は次期監督が決まっていた原辰徳監督の意向とも。それはあくまでも推測や詮索の域を出ないのだが、勝負時にエースが登板しないことが何より、巨人の情けない体たらくを意味しているようにしか思えなかった。

…………からの6億5000万円である。一般人からしたら巨額すぎてうらやましくも思えないが、菅野智之には年俸面ではなく、ここぞという時にチームを救うエースになってもらいたい。それが真のエースではなかろうか。


恐らく田中将大なら投げていた。
恐らく黒田博樹でも投げていた。
エースとは勝ち星の多い男ではない。
負けない男だ。

菅野は2019年から伝統の背番号18を背負う。藤田元司堀内恒夫桑田真澄。18番の重みを知っている人たちだ。菅野は誰かを引きずり下ろしてエースにのしあがったわけではない。そこが菅野の弱味だ。仮に上原がチームに居続けて菅野とつばぜり合いを繰り広げていたら、菅野はもっともっと野太く育っていたはずだ。

 

闘志力。―人間「上原浩治」から何を学ぶのか

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巨人が先を見据えるならば菅野がバリバリのエースであるうちにどんどん若手をけしかけていかねばならない。そうしないと投手陣は細い木ばかりがそろっている林にしかならない。大木は簡単には育たない。巨人が優勝争いから脱落し続けている間に失ったものは想像以上に大きい。


菅野にとっても、巨人にとっても、2019年は非常に大事なシーズンであることは間違いない。